結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 無効2005−89081(T2005−89081/J3) |
|---|---|
| 審判種別 | 無効 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第4761493号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成15年9月9日に登録出願、第16類「事務用又は家庭用ののり及び接着剤,封ろう,印刷用インテル,活字,青写真複写機,あて名印刷機,印字用インクリボン,自動印紙はり付け機,事務用電動式ホッチキス,事務用封かん機,消印機,製図用具,タイプライター,チェックライター,謄写版,凸版複写機,文書細断機,郵便料金計器,輪転謄写機,マーキング用孔開型板,電気式鉛筆削り,装飾塗工用ブラシ,紙製幼児用おしめ,紙製包装用容器,家庭用食品包装フィルム,紙製ごみ収集用袋,プラスチック製ごみ収集用袋,型紙,裁縫用チャコ,紙製のぼり,紙製旗,観賞魚用水槽及びその附属品,衛生手ふき,紙製タオル,紙製テーブルナプキン,紙製手ふき,紙製ハンカチ,荷札,印刷したくじ(おもちゃを除く。),紙製テーブルクロス,紙類,文房具類,印刷物,書画,写真,写真立て」、第18類「かばん金具,がま口口金,皮革製包装用容器,愛玩動物用被服類,かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,乗馬用具,皮革」及び第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、同16年4月2日に設定登録されたものである。
請求人が、本件商標の登録無効の理由に引用する登録第1779955号の1商標(以下「引用A商標」という。)は、「宴」の漢字を書してなり、昭和57年8月9日に登録出願、第21類「せつけん入れ、その他本類に属する商品」を指定商品として、同60年6月25日に設定登録された登録第1779955号商標の商標権の分割に係るものであって、「せつけん入れ、その他本類に属する商品、但し、身飾品、ボタン類、宝玉およびその模造品を除く」を指定商品として、平成2年9月17日に商標権の分割移転の設定登録がされ、その後、平成18年2月27日に商標権存続期間の満了により、本商標権の登録の抹消がされているものである。
同じく、登録第4264417号商標(以下「引用B商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成9年9月22日に登録出願、第18類「原革,原皮,なめし皮,毛皮,革ひも,かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,かばん金具,がま口口金,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,愛玩動物用被服類」及び第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,靴類,靴合わせくぎ,靴くぎ,靴の引き手,靴びょう,靴保護金具,げた,草履類,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、同11年4月23日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。なお、指定商品については、商標権一部取消審判の請求があった結果、指定商品中第18類「かばん類,袋物」について登録を取り消す旨の審判の確定登録が同18年1月5日にされたものである。
請求人は、本件商標の商標登録の一部、第18類を無効とする、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁の要旨を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第3号証(枝番を含む。)を提出した。
(1)請求の理由
(ア)本件商標は、甲第1号証からも明らかな如く、欧文字と一本の縦線によって構成されている商標である。即ち、欧文字「e」と「n」の間に縦線が一本入り、その全体の下側に欧文字で「ESTNATION」と横書きし、これらが全体で一個の商標を構成してなり、その構成の「e」と「n」の文字から「エン」の称呼が生じるとされている。
そして、本件商標が出願され、登録される以前に既に「エン」の自然的称呼が生じる商標が出願され、登録(甲第2号証及び甲第3号証)されている。
これら、甲第2号証及び甲第3号証の各々の商標には、「エン」の自然的称呼が生じる語が構成要件として含まれている。即ち、甲第2号証の文字からは「エン」の称呼が、甲第3号証の文字からは「エン」の称呼が生じ、それが各々の商標の自然的称呼であるとされている。このことは、請求人が、商標として平仮名で「えん」を出願(商願2005−2443号)したところ、本件商標を含み、これら甲第2号証及び甲第3号証の商標が引用商標として引用され、拒絶の理由を通知されてきたことから明かである。
(イ)本件商標が登録される前に既に本件商標と同一又は類似する商標が2件も登録されている(甲第2号証及び甲第3号証)。これは明らかに過誤による登録である。本来、本件商標の登録は認められないものである。明らかに商標法の規定に反して登録されたもので、本件商標の登録された日にすでに無効原因があるものである。
本件商標は、登録されてはならないものが登録されたのである。これは、明らかに過誤による重複登録であり、商標法第4条第1項第11号の規定に反するものである。したがって、本件商標は、その登録を無効とされなければならないものである。
(ウ)請求人は、商願2005−2443号として、商品区分第18類に出願したものである。しかし、これに対し本件商標を含み、数件の商標がこれと同ー又は類似であるとして拒絶理由に引用されてきたものである。これ故、請求人には本件審判を請求する法律上の利害関係を有するものである。
(エ)以上のことから、本件商標は法令上登録されてはならないものであるにも拘わらず登録されているのであるから、登録の時点から法令に反していたものである。これ故に本件商標の登録の一部無効を求めるものであり、請求の趣旨の如くの審決を求めるものである。
(2)答弁に対する弁駁
(ア)本件商標は、1つの登録番号によって、3つの商品区分、第16類・第18類・第25類への登録が認められている多区分登録商標である。このため、単に本件商標の登録を無効とすると請求すると、本件商標が含んでいる全ての指定商品、即ち、商品区分第16類、第18類及び第25類の全ての指定商品について登録無効を求めることになる。
しかし、請求人は、本件商標の全ての指定商品について、その登録の無効を求めているわけではなく、本件商標の一部である商品区分第18類の全指定商品についてのみ、その登録の無効を求めているものである。それ故、請求の趣旨に「商標登録第4761493号の商標登録の一部、第18類を無効とする」と記載したものである。多区分商標登録を認めている現行の商標登録制度からすれば当然のことであり、当然の請求表示である。何ら請求要件を欠くものではない。
被請求人の主張は、法解釈を明らかに誤っている。商標法第6条本文の規定は、例えば、本件商標の全指定商品中、第18類の指定商品の中の一部の商品、「かばん類,袋物」のみとか、あるいは「傘」のみとかの登録の無効を求める場合に適用されるとするのが妥当な法解釈であって、多区分商標の登録を認める現行商標法の下にあっては、本件商標の全指定商品中の第18類の全指定商品への登録無効を請求するような場合に適用されるものではないと解すべきは、条文を素直に読めば当然のことである。
この点に関する被請求人の答弁は失当であり認められない所である。
(イ)請求人は、請求人の出願した商標に対する本件商標及び甲第2号証及び甲第3号証の各々の商標の関係及び認定を基にして本件審判を請求しているものである。即ち、特許庁の商標類似の認定を基にしているものである。請求人の出願した商標と本件商標を含む3件の商標とが類似であるならば、本件商標と甲第2号証及び甲第3号証の各々の商標も類似ではないかと主張しているのである。請求人は、審査において、類似であるとされる可能性があると判断したからこそ審判を請求したものである。このような事は、審判請求書を素直に、かつ合理的に読めば当然に理解されることである。
甲第1号証については、2枚に渡るので、便宜上1と2の数字を付したのであって、この1と2の枝番号で1つの甲第1号証を構成するものであることは当然知られることである。通常、甲第1号証と表示して、他の証拠を表示するものまで含ませることはあり得ないことである。常識的に見ても、甲第1号証はそれのみであって、甲第2号証や甲第3号証でないことは当然である。
甲第1号証の1及び2によって本件商標の構成及びその権利性を証明するもので、証拠目的にも差異がない。即ち、本件商標そのものを表示していることは通常のものであれば自然に理解するところである。
この点についても被請求人の答弁は認められないところである。
(ウ)本件商標は、甲第1号証に表示されている如く、欧文字「e」と「n」との間に垂直線が描かれ、かつこの構成の下方に、欧文字「e」と「n」より極めて小さい欧文字で「ESTNAION」と横書され、これらが全体で1個の商標を構成しているものである。
即ち、「ESTNATION」の文字は、「e」や[n]の文字より極めて小さく、一見したのみではよく分からず、「e」や「n」の文字のみ目につきやすい構成となっているものである。
本件商標から、被請求人は「エストネーション」の称呼と「東の国」の観念が生じると主張している。しかし、本件商標は全くの造語である。造語商標から、称呼の生じることはあっても、特定の観念は生じないものである。仮に、本件商標から称呼が生じたとしても、「エストネーション」のみではないと思われる。他にも例えば「イーエヌ」「エン」「イーエヌエストネーション」といった称呼が生じるものと思われる。
商標の構成は、全体で1個であることは商標のイロハである。したがって、本件商標といえども、欧文字の「e」、「n」及びその間の垂直線のグループと、「ESTNATION」の文字とを分離してみることのできないのは当然のことである。本件商標が登録されたのは、何も「e」と「n」の文字のみ権利不要求をしたからではなく、審査において非類似とみられたからである。現行法には、「権利不要求」等の制度は採用されていない。
しかし、請求人の出願した商標と本件商標とが類似するとされたものである。それ故、本件商標の登録を排除するため、前記の如く審判を請求したものである。被請求人が非類似であると思料するのであればその旨根拠を挙げて主張すべきである。
(エ)被請求人は、請求人の出願した商標に対し、本件商標をも含めて甲第2号証及び甲第3号証の各々の商標が類似であるとして請求人が拒絶理由を受けたということを認めている。そうであれば、何故、甲第2号証及び甲第3号証の各々の商標から「エン」の自然的称呼の生じることの立証が必要なのであろうか。理解に苦しむところである。
請求人は、拒絶理由に対しては、意見書の中で十分に請求人が出願した商標と、本件商標を含む甲第2号証及び甲第3号証の各々の商標とは非類似である旨、主張している。
しかし、商標の類否は、請求人の決定する所ではないのである。
出願した商標を登録するためには、最良の方法をとるのが出願人である。これ故、意見書のみに胡座をかかず、本件審判請求という方法も採用したのである。被請求人から批判されなければならない理由は全くない。
(オ)本件商標の使用状況は被請求人の主張の如くであろう。しかし、使用状況がそうであるからといって、本件商標の登録の瑕疵がなくなった訳ではないのである。本件商標の構成要素である「e」と「n」とから「エン」の自然的称呼が生じるとされ、かつ甲第2号証及び甲第3号証の各々の商標から「エン」の自然的称呼が生じるとされるならば、当然、類似の商標とされることになるからである。
したがって、使用状況の主張は、本件審判の答弁の根拠には、成り得ないものである。
(カ)まとめ
総じて、被請求人は、何と答弁したかったのか、理解に苦しむ所である。本件商標と甲第2号証及び甲第3号証の各々の商標とは非類似の商標であると主張したいのであれば、その理由と根拠を示せば十分であって、その他の主張は不要であり、単なる請求人への批判等は全く不要なものと思われる。
被請求人は、審判請求書の内容をよく理解していないようである。そのため、的はずれの答弁があったり、感情に流されて言わなくても良いことまで答弁書に記載したりで、答弁の根拠が失っている。それ故、答弁の本来的理由が何なのか、不明になっている。
これらのことからしても、被請求人の答弁理由を認めるわけにはいかないものである。
被請求人は、結論同旨の審決を求める。と答弁し、その理由の要旨を次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第12号証を提出した。
(1)請求要件の欠缺
請求人は、「請求の趣旨」において「商標登録第4761493号の商標登録の一部、第18類を無効とする、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求める。」と記載するが、この「請求の趣旨」は不明確であり、請求要件を欠いている。
すなわち、「請求の趣旨」とは、「自己が審判を請求する趣旨を簡潔、かつ、明確に表示すべきもの」(特許庁編「工業所有権法逐条解説」)であって、「商標登録の一部、第18類を無効とする」などという請求の趣旨は、あり得ないというべきである。商標法第46条第1項柱書も「商標登録に係る指定商品又は指定役務が二以上のものについては、指定商品又は指定役務ごとにすることができる」と規定しているのであって、政令で定める商品および役務の区分ごとに審判を求めることができるわけではない。
つまり、本件審判請求は請求要件を欠くものであり、答弁するまでもなく、商標法56条で準用する特許法第135条の規定により、却下されるべきである。
(2)無効理由の不存在
(ア)請求人は、「本件商標は、甲第1号証からも明らかな如く、欧文字と、一本の縦線によって構成されている商標である。即ち、欧文字『e』と『n』の間に縦線が一本入り、その全体の下側に欧文字で『ESTNATION』と横書きし、これらが全体で一個の商標を構成してなり、その構成の『e』と『n』の文字から「エン」の称呼が生じるとされている。」と意味不明な主張を行っている。
ここで確認すると、甲第1号証−1は本件商標の登録原簿であり、そこには商標の構成は記載されていない。また、甲第1号証−2からは、商標の構成を見て取ることができるが、請求人が指摘するような「その構成の『e』と『n』の文字から「エン」の称呼が生じる」という記載はないから、これらの各甲号証によっては、請求人の主張を裏付けるに必要な立証がなされているとはいえない。
(イ)さらに、請求人は、「そうであれば、本件商標が出願され、登録される以前に既に「エン」の自然的称呼が生じる商標が出願され、登録されている。即ち、...」と、なかば強引に甲第2号証及び甲第3号証を引用して、本件商標との類否に話を持ち込んでいる。
しかしながら、甲第2号証は、「エン」又は「ウタゲ」と称呼され「宴会」の意で観念される漢字一文字の「宴」という構成の商標であり、甲第3号証は、アルファベットの「E」と「N」とおぼしき文字を縦に配置し、太いクレヨンで手書きしたかのように力強く大きく表しているものであって、この特異な構成全体で識別力が認められ登録されたものである。しかして、いずれの商標も、本件商標とは、全体として非類似であることが客観的に明白である。
(ウ)そもそも、本件商標は、請求人も言うように「全体で一個の商標を構成して」いるのであって、そこからは「エストネーション」という称呼が生じ、「東の国」といった観念で認識されるものである。さらに、その上段に表されたローマ文字「e」と「n」が、フランス語の「EST」と「NATION」の頭文字を象ったものであることは、誰の目から見ても明らかである。すなわち、本件商標は、ローマ文字「e」と「n」、そして、それらを隔てる存在感ある縦線と、下段の「ESTNATION」の語とが有機的に結合し、一体となって識別機能を発揮しているものであり、上段を構成するローマ文字「e」と「n」部分のみが、分離独立して指標力を発揮しているわけではない。
このことは、特許庁商標課編の「商標審査基準」の商標法第3条第1項第5号に関し、「ローマ文字の1字若しくは2字からなるとき」は、識別力を有さないと示されていることと何ら異なるところはない。
言い換えれば、本件商標も甲第3号証も、「e」と「n」という2つのローマ文字の組み合わせについて独占権を得たのではなく、むしろ、単なる「e」と「n」の文字の結合については権利不要求とすることと引き替えにこれらの登録を得たのである。単なる「e」と「n」の結合では、自他商品識別標識として機能しないのであるから当然の理である。だからこそ、本件商標と甲第3号証とは併存して登録されているのである。試みに、本件商標の指定商品と相抵触する範囲において商標検索を行えば、ローマ文字の「e」と「n」を顕著に有する構成の商標は、甲第3号証の他にも、別人により多数併存して登録されていることが判明する(乙第1号証ないし乙第9号証)。そして、特記すべきは、審査段階において、被請求人がこれら先行商標の存在を理由とした拒絶理由を受領したことがまったくないという事実である。よって、本件商標と甲第2号証及び甲第3号証とが類似の商標であるとする請求人の主張には、何ら合理的根拠はない。
(エ)さらに、請求人は、「即ち、甲第2号証の商標「宴」の文字からは「エン」の称呼が、甲第3号証の「EN」の文字からは「エン」の称呼が生じ、それが各々の商標の自然的称呼であるとされている」と主張する。しかしながら、「それが各々の商標の自然的称呼であるとされている」ことの立証はない。
たしかに、請求人は「えん」という構成の商標を出願し(商願2005−2443号)、本件商標並びに甲第2号証及び甲第3号証の存在を理由とした拒絶理由を受領したようである。しかし、仮にそのような状況に遭遇したのであれば、意見書の中で自らの主張を述べるべきであって、被請求人のように無関係な者に対し、登録無効審判などを請求すべきではない。このような無効審判の請求の濫発は、無用の紛争を増やすのみであって、そこには何らの利益も解決も見出せない。
(3)本件商標の使用状況
本件商標は、請求人の100%子会社である株式会社エストネーションにより、「被服,服飾雑貨」等について使用されている(乙第10号証ないし乙第12号証)。本件商標および関連の「ESTNATION(エストネーション)」商標は、既に現実の市場において高度の周知性を獲得しており、それらには莫大な顧客吸引力が化体している。したがって、このような観点からいっても、本件商標と甲第2号証および甲第3号証とは、商品の出所について混同を生じるおそれはなく、本件審判請求がいかに不当であるかは明らかである。
(4)結語
以上詳述した通り、本件商標と甲第2号証及び甲第3号証とは、外観、称呼及び観念を異にする非類似の商標であるから、商標法第4条第1項第11号には該当せず、本件審判請求は理由がない。よって、被請求人は、「答弁の趣旨」記載どおりの審決を求める次第である。
(1)請求要件の有無について
被請求人は、答弁書において種々述べ、本件審判請求は請求要件を欠くものであり、答弁するまでもなく、商標法56条で準用する特許法第135条の規定により、却下されるべきである。旨主張しているので検討するに、審判請求書の「本件商標の商標登録の一部、第18類を無効とする」の記載より第18類の指定商品についての「請求の趣旨」であると認め得るものであるから、この点に関する被請求人の主張を認めることができない。
(2)本件商標と引用A商標及び引用B商標の類否について
本件商標は、別掲(1)のとおり欧文字「e」と「n」の間に縦線が一本入り、その下部に欧文字で「ESTNATION」と書してなるところ、その欧文字「e」と「n」の間に縦線が一本入っている部分は、普通に欧文字2文字よりなるものというよりは、縦線により「e」と「n」とが分断されて観察され、小文字のアルファベット「e」と「n」を表したものと把握、理解されるから、それぞれの文字に相応して「イイエヌ」と称呼され、「エン」の称呼は生じないとみるのが自然である。
してみれば、本件商標より「エン」の称呼をも生ずるとし、その上で本件商標と引用A商標及び引用B商標とが称呼上類似するものであるとする請求人の主張は、認めることはできない。
したがって、本件商標は、引用A商標及び引用B商標と外観及び観念においてはもとより、称呼においても類似するものではないといわなければならない。
以上のとおり、本件商標は、その指定商品中、第18類「かばん金具,がま口口金,皮革製包装用容器,愛玩動物用被服類,かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,乗馬用具,皮革」について、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものではないから、商標法第46条第1項の規定により、その登録を無効とすることはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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