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Trademark Appeal Case

ELLECLUBと著名商標の混同

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第17048号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ELLECLUB」の文字を横書きしてなり、第18類「皮革,かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,かばん金具,がま口口金,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,乗馬用具,愛玩動物用被服類」を指定商品として、平成8年1月9日に登録出願されたものである。

2 原査定の理由

原査定は、「『ELLE』の文字が著名なファッション雑誌の題号として広く認識されていることは、例えば、文化出版局発行『服飾辞典』等により明らかであり、本願商標に接する取引者、需要者は該文字に注意を惹かれ強く印象付けられることが少なくないものであり、さらに企業経営の多角化は、異業種間においても行われ、多種多様な商品について、著名商標等に関連した商品化事業が広く行われている実情より、本願商標をその指定商品に使用した場合、取引者、需要者は、著名な『ELLE』商標を想起することも少なくないものといわざるを得ず、結局、アシェット社と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であると誤認し、商品の出所について混同するおそれがあり、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する」旨、認定判断して拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)「ELLE」の商標の著名性について

昭和47年2月1日、株式会社ダヴィッド社発行の「日英仏独対照服飾辞典」、昭和54年7月20日、文化出版局発行の「増補版服飾大百科事典 下巻」、平成3年、株式会社研究社発行の「英和商品名辞典」によれば、フランスの雑誌「ELLE」は、1945年11月に創刊され、「フランスのファッション中心の女性週刊誌の名」を表す旨紹介されている。

また、メディア・リサーチ・センター株式会社発行の「雑誌新聞総かたろぐ」の1988年版(昭和63年6月10日発行)によれば、フランスのファッション雑誌「ELLE」は、そのアメリカ版、イギリス版とともに日本に輸入され、「ファッション情報誌として我が国では圧倒的な人気をもっている。」と紹介され、その日本版「ELLE−JAPON」は株式会社マガジンハウスにより、月に350,000部発行されていた。同1996年版(平成8年6月10日発行)によれば、同「ELLE」の日本版の発行は株式会社アシェット フィリパッキ ジャパンに引き継がれ、平成元年9月5日に創刊され、月に22,8000部の発行がある旨の記載がある。そして、同1998年版(平成10年6月1日発行)によると、日本版「ELLE」は、世界29カ国で発行される国際的な女性誌「ELLE」の日本版との記載もある。

さらに、昭和59年1月10日、株式会社アパレルファッション発行の「月刊アパレルファッション別冊 海外ファッション・ブランド総覧」及び昭和59年9月20日、株式会社チャネラー発行の「別冊チャネラー’84−9 ファッション・ブランド年鑑’85年版」によれば、フランスのファッション情報誌「ELLE」との提携ブランドである「ELLE」の商標について、帝人株式会社は、商品「婦人服、水着、エプロン、パンスト、ショーツ、ハンカチ、タオル、スカーフ」に、株式会社岸田は、商品「婦人用水着」に、福助株式会社は、商品「婦人ショーツ」に、イトキン株式会社は、商品「ドレス、スーツ、コート、ブラウス」等に、川辺株式会社は、商品「ハンカチーフ、スカーフ、タオル、マフラー」に各々使用している。

平成3年11月5日、株式会社チャネラー発行の「別冊チャネラー’91−11 ファッション・ブランド年鑑92年版」によれば、上記と同様、「ELLE」の商標について、イトキン・グループは、商品「ブラウス、スカート、スーツ、ジャケット、セーター、コート、ワンピース」に各々使用している。

平成7年11月20日、株式会社チャネラー発行の「別冊チャネラー’95−11 ファッション・ブランド年鑑’96年版」によれば、上記と同様、「ELLE」の商標について、イトキン・グループは、商品「ドレス、スーツ、コート、ブラウス、スカート、ジャケット、セーター、Tシャツ」等に、福助株式会社は、商品「パンティーストッキング、婦人ソックス、タイツ、ルームソックス」に、ムーンバット株式会社は、商品「コート、ジャケット」に各々使用している。

そして、平成元年10月9日の日経産業新聞で、フランスのファッション雑誌のブランド「ELLE」の腕時計をシチズン時計が販売する旨の記事、平成4年2月26日の日経産業新聞で、「世界長は世界で毎月四百万部の販売部数を誇るファッション雑誌『ELLE』と提携し、『ELLE SPORTS』のブランド名でスニーカーなど靴類を販売」する旨の記事なども見出せる。

上記の事実からすると、「ELLE」は、1945年11月創刊以来フランスのファッション雑誌に使用されている商標として世界的に著名であり、その日本版のファッション雑誌「ELLE」も株式会社マガジンハウス及び株式会社アシェット フィリパッキ ジャパンを通じて多数出版されてきたものであり、また、「ELLE」の商標を帝人株式会社、福助株式会社、川辺株式会社、イトキン・グループ、ムーンバット株式会社が使用許諾を受け「被服、下着、腕時計、靴」に使用され、本願商標の出願前には、需要者、取引者の間に広く認識されていたものというのが相当である。

(2)出所の混同のおそれについて

本願商標は、「ELLECLUB」の欧文字を横書きしてなるところ、構成中に「ELLE」の文字を有するものと容易に認識、理解されるものである。

そして、本願商標の指定商品は、かばん類、袋物等ファッション性を有する商品を含むところ、ファッション雑誌に係る著名な「ELLE」の商標は、雑誌のみならず被服、靴、時計等ファッションに関わる商品に使用されているものである。

そうすると、本願商標をその指定商品に使用した場合、構成中の「ELLE」の文字が、その需要者、取引者に印象付けられ、「ELLE」商標を想起し、該商品がファッション雑誌「ELLE」の発行者の業務に係る商品若しくはその関連会社と組織的・経済的に何等かの関係がある者の業務に係る商品であるかのように、その出所について混同を生じさせるおそれがあるものというのが相当である。

したがって、本願商標は商標法第4条第1項第15号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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