Trademark Appeal Case
要部抽出と称呼の類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2004−22492(T2004−22492/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第3類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成15年4月17日登録出願されたものであるが、その後、指定商品については、同15年12月22日付け手続補正書により、第3類「化粧品,歯磨き,香料類」に補正されたものである。
2 引用商標
原査定の拒絶の理由に引用された登録第1010823号商標(以下「引用1商標」という。)は、「K.A.I」の欧文字を横書きしてなり、第4類「化粧品、その他本類に属する商品」を指定商品として、昭和46年4月9日に登録出願、同48年5月1日に設定登録がされ、その後、3回にわたり商標権の存続期間の更新登録され、さらに、平成16年6月9日に第3類「歯磨き,化粧品,香料類」及び第30類「食品香料(精油のものを除く。)」とする指定商品の書換登録がなされたものである。そして、その後、商標権一部取消し審判が請求され、指定商品中「せっけん類」について、その登録を取り消す旨の審決が確定し、その確定の登録が平成2年5月29日にされているものである。
同じく、登録第2419744号商標(以下「引用2商標」という。)は、「kai」の欧文字を横書きしてなり、第4類「歯みがき、化粧品(薬剤に属するものを除く)香料類」を指定商品として、昭和59年10月22日に登録出願、平成4年6月30日に設定登録されたものであるが、その後、商標権の存続期間の更新登録がされ、指定商品については、第3類「歯磨き,化粧品,香料類」及び第30類「食品香料(精油のものを除く。)」とする書換登録が平成16年1月28日になされて、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標は、別掲のとおり、毛筆風に「快」の漢字を書した左下に「黒姫和漢薬研究所」の落款を押した構成よりなるところ、構成中の「快」の文字は、中央に圧倒的顕著に書されているのに対し、落款の文字はそれに比べて非常に小さく書されているから、外観上は「快」の文字が強く看者の注意を惹くと共にそれ自体独立して自他商品の識別標識としての機能を有するものであるから、これに接する取引者、需要者は、その構成部分のみを捉え、取引に資される場合も決して少なくないとみるのが相当である。そして、その構成中の「快」の文字は、音読みで「カイ」と読まれ、「こころよいいこと。」を意味する語として、普通に知られているところであり、また、これが識別力がないとか、極めて弱いというような特別の事情も存しないものである。
してみれば、本願商標は、構成中の「黒姫和漢薬研究所」の文字に相応して、「クロヒメワカンヤクケンキュウジョ」の称呼を生ずるほか、構成中の「快」の文字に相応して、「カイ」の称呼及び「こころよいこと」の観念をも生ずるものとみるのが相当である。
他方、引用1商標は、「K.A.I」の文字よりなり、また、引用2商標は、「kai」の文字よりなるところ、これらの文字は、いずれも何ら特定の意味合いを看取させない造語よりなるものであるから、これらの文字をアルファベットを1文字ずつ区切って発音する「ケイエイアイ」の称呼を生ずることは否定できないとしても、最も称呼し易いローマ字風に発音して「カイ」と称呼する場合も決して少なくないとみるのが相当である。
そうすると、引用1及び2商標からは、「カイ」の称呼をも生ずるものとみるのが相当である。
そうとすれば、本願商標と引用1及び2商標とは、外観及び観念の差異を考慮しても、「カイ」の称呼を同一にする類似する商標というべきものであり、かつ、本願の指定商品は、引用1及び2商標の指定商品と同一又は類似するものである。
また、本願商標と引用1及び2商標とが、商品の出所の誤認混同を生ずるおそれは生じないという特殊な取引の実情が存するという理由は見出せず、その証左もない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であり、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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