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Trademark Appeal Case

GUMの記述性と識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2005−90140(T2005−90140/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4825707号商標の登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4825707号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(ア)に示すとおりの構成よりなり、平成16年7月9日に登録出願され、第1類、第2類、第3類、第5類及び第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年12月17日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由の要点

(1)引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4859606号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲(イ)に示すとおり、ややレタリングを施した「G・u・m」の文字を横書きしてなり、平成15年7月31日に登録出願、第5類及び第30類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同17年4月22日に設定登録されたものである。

(2)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、引用商標と称呼において類似し、かつ、その指定商品も同一又は類似のものである。

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであり、取り消すべきものである。

(3)商標法第4条第1項第15号について

本件商標は、申立人が「歯ブラシ,歯磨き,洗口液」等に使用して著名な「G・U・M」商標と類似するものであるから、これをその指定商品に使用する場合には、申立人の業務に係る商品と出所について混同を生ずるおそれがある。

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものであり、取り消すべきものである。

(4)申立人は、証拠方法として、甲第1ないし第38号証(枝番を含む。)を提出している。

3 本件商標に対する取消理由

当審において、商標権者に対し、意見書を提出する期間を指定して、平成18年2月2日付けで「本件商標は、その指定商品中の第5類『アラビアガムその他のガム質を原料とする薬剤』については、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであるから、その登録を取り消すべきものである。」旨の商標登録の取消理由を通知した。

4 商標権者の意見の要旨

上記3の取消理由に対して、商標権者は、要旨次のように意見を述べ、証拠方法として乙第1ないし第3号証(枝番を含む。)を提出している。

(1)甲第6ないし第29号証は製品カタログであり、具体的に掲載されている歯磨き、歯ブラシ、歯間ブラシ、電動歯ブラシ、洗口液等の容器やパーケージに使用されている商標は、緑地に白抜きで表した「G・U・M」及び「ガム」の文字であり、「GUM」の文字のみで付されているものはない。

このように、現在まで申立人によって使用されているのは、あくまで「G・U・M」の商標であって、需要者において広く認識されているのも「G・U・M」の商標である。

よって、本件商標登録の出願時・登録時においても使用されていない「GUM」の表示が需要者に広く認識されていたとは考えられない。

(2)以上のように、需要者の間で広く認識されている申立人の商標は「GUM」ではなく、各文字間に中黒を有する「G・U・M」であって、本件商標構成中の「GUM」とは明確に区別することができ、たとえその称呼が同じであったとしても、需要者が本件商標構成中の「GUM」の文字から申立人に係る「G・U・M」商標を連想・想起することはない。

(3)本件商標の構成中「GUM」の欧文字は、本件商標の指定商品中の第5類「アラビアガムその他のガム質を原料とする薬剤」との関係においては、単にその商品の原材料を表示しているにすぎず、自他商品識別標識としての機能を発揮し得ない部分である。

よって、本件商標を第5類の「アラビアガムその他のガム質を原料とする薬剤」に使用したとしても、本件商標に接する取引者・需要者が、その構成中の「GUM」の部分に着目して、周知・著名となっている「G・U・M」商標を連想・想起することはない。

(4)さらに、「GUM」の文字を有する文字商標に対して、「G・U・M」及び「ガム」の登録商標を引用としてなされた登録異議申立てにおいては、「GUM」の文字部分がその指定商品との関係において、「ガム状の薬剤あるいは薬用ガム」を容易に認識させるものとした事例が存する(乙第3号証)。

(5)以上のように、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものではない。

5 当審の判断

(1)本件商標は、別掲(ア)のとおり、二段に書された「SUPER」及び「GUM」の文字と色彩が施された図形とからなるところ、構成中の「SUPER」の文字は「極上の、すばらしい」等を、また、「GUM」の文字は「ゴム質、粘性ゴム」をそれぞれ意味する英単語として親しまれているものである。

そして、素材としての「GUM」は、広範な商品の原材料に使用されていることは広く知られており、これを本件商標の指定商品中の第5類「アラビアガムその他のガム質を原料とする薬剤」との関係からみると、「ガム質を原料とする薬剤あるいは薬用ガム」を容易に理解させるものといえる。

そうすると、本件商標中の「GUM」の文字は、上記意味を理解させる英単語であって、品質を表示するとのみ認識されるものというべきである。

してみれば、申立人は、本件商標構成中の「GUM」の文字部分が自他商品識別機能を果たすことを前提に、本件商標と引用商標とが「ガム」の称呼を共通にする類似の商標であるとする異議申立の理由は、その前提において失当であり採用できない。

(2)ところで、申立人の提出に係る証拠によれば、「G・U・M」商標は、本件商標の登録出願の時には、「歯ブラシ、歯磨き、洗口液」などについて取引者、需要者の間に広く認識されていたものと認められるが、その商標の構成は各文字間に中点を有し、かつ、ややレタリングを施してなるものであるから、本件商標構成中の「GUM」の文字とは区別し得るものというべきである。

してみれば、本件商標は、その指定商品に使用した場合、取引者、需要者に、これから「G・U・M」商標を直ちに連想、想起させるものとは認識し得ないから、申立人又は申立人と何らかの関係のある者の業務に係るものであるかのように、商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。

(3)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び第15号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すことはできない。

よって、結論のとおり決定する。

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