Trademark Appeal Case
欧文字商標の類似性判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2005−90194(T2005−90194/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4832923号商標(以下「本件商標」という。)は、平成15年3月25日に登録出願され、別掲のとおりの構成よりなり、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同17年1月14日に設定登録されものである。
2 登録異議の申立ての理由(要旨)
登録異議申立人(以下「申立人」という。)の業務に係る商品「2枚のデジタルカメラ画像を合成して作成したパノラマサイズ写真を印刷できるフォト用紙、パーソナルコンピュータ用プリンタ向けのプリント用紙、インクジェットプリンタ専用の「写真ツール」「DVDトールケース用ジャケット/インデックス」、インクジェットプリンタ専用紙、CD−Rラベル作成キット」などの商標として永年に渡って使用している商標「AVERY」(以下「引用商標」という。)は、著名な商標であるところ、本件商標は、この著名な引用商標と外観及び称呼において類似するものであり、かつ、本件商標の指定商品と申立人が引用商標を付して使用する商品とは密接な関係にあることは明らかであるから、本件商標がその指定商品に使用された場合には、当該商品が申立人又は申立人と資本的に何らかの関係がある者の業務に係る商品であるかのように、その出所について混同を生ずるおそれのがあるものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであり、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)引用商標の著名性
引用商標は、「AVERY」の欧文字よりなるものである。
しかして、申立人が引用商標の使用事実を証明するために提出した甲第2号証は、そのほとんどが、申立人の日本法人と認められる「エイブリィ デニソン マクセル(株式会社)」の提供する広告頁又は雑誌に掲載された記事であるところ、大半は、「AVERY」の欧文字ではなく「エイブリィ」の片仮名文字で表示されている。
また、「AVERY」の欧文字が表示されている場合においても、大半は、「maxell」の欧文字とともに、「AVERY maxell」と一連に表示されている。
そうとすれば、甲第2号証によって、引用商標が「maxell」の文字と組み合わせて使用されていることは認め得るとしても、この程度の証拠によっては、引用商標が、本件商標の出願時に既に申立人の業務に係る商品「インクジェットプリンタ専用紙、CD−Rラベル作成キット」などを表示するものとして周知著名なものであったと認めることはできない。
(2)本件商標と引用商標について
本件商標は、別掲のとおりレタリング化された「AVERA」の欧文字よりなるものであるから、その構成文字に相応して「エイブェラ」の称呼を生ずるものである。
他方、引用商標は、「AVERY」の欧文字よりなるものであるところ、申立人が、引用商標の使用において、引用商標を「エイブリィ」と称呼しているという(1)で述べた実情を考慮すれば、引用商標からは「エイブリィ」の称呼を生ずるというのが相当である。
そこで、本件商標より生ずる「エイブェラ」の称呼と引用商標より生ずる「エイブリィ」の称呼とを比較するに、両称呼はともに4音構成よりなるところ、第3音において「ブェ」と「ブ」及び第4音において「ラ」と「リィ」が相違するものである。
そして、これらの差異音が、わずか4音という短い両称呼において、全体に及ぼす影響はきわめて大きく、両称呼をそれぞれ一連に称呼するも全体の語調、語感が異なり、十分聴別し得るものである。
また、本件商標の語尾の文字が「A」であるのに対して、引用商標の語尾の文字が「Y」であることは、ともに5文字から構成される両商標において、通常の注意力をもってすれば、その差異を容易に認識し得るものである。
さらに、観念については、両商標は、ともに特定の観念を有さないものであるから、比較することができない。
したがって、本件商標と引用商標は、何ら相紛れるおそれのない別異の商標というべきものである。
(3)まとめ
以上のとおり、引用商標の著名性は認められず、また、本件商標と引用商標とは、容易に識別し得る別異のものであるから、本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者が引用商標を連想、想起するようなことはなく、該商品が申立人又は同人と経済的、組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、その出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号のに違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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