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結論

敗訴(請求棄却)

商標「美電」の称呼の音質差異による非類似(第4条第1項第11号|審判異議2005−90245(T2005−90245/J7))

審判番号
異議2005−90245(T2005−90245/J7)
審判種別
異議

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「美電」
争点(論点)
称呼の音質差異による非類似
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
第8類・第9類・第10類・第11類・第44類
最終結論
登録維持(敗訴(請求棄却))

この審決(審判異議2005−90245(T2005−90245/J7)・異議)は、本件商標「美電」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼の音質差異による非類似」です。指定商品・役務は第8類・第9類・第10類・第11類ほかに属します。特許庁は「登録第4839670号商標の商標登録を維持する」と判断しました(登録維持)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第4839670号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

登録第4839670号商標(以下「本件商標」という。)は、「美電」の文字と「BI−DEN」の文字とを二段に書してなり、平成16年6月2日に登録出願、第8類、第9類、第10類、第11類及び第44類に属する商標登録原簿のとおりの商品及び役務を指定商品又は指定商品として、平成17年2月18日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

本件商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用に係る次の(a)ないし(f)に示した登録商標(以下、これらを一括して「引用商標」という。)と、「ビデン」「ビゲン」の称呼において類似する商標であり、その指定商品も同一又は類似する。

また、申立人の使用する「ビゲン」の文字を縦書きした商標(登録第559695号商標、以下、「引用標章」という。)は、申立人の業務に係る商品を表示する商標として取引者、需要者の間で著名であるから、本件商標は、申立人の業務に係る商品・役務ではないかと混同を生ずるおそれがある。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に

違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。

(a)「ビゲン」の文字と「BIGEN」の文字とを二段に書してなり、昭和62年7月31日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿のとおりの商品を指定商品として、平成2年3月27日に設定登録された登録第2218894号商標

(b)「ホーユー」の文字と「Bigen」の文字と「ビゲン」の文字とを三段に書してなり、平成4年3月31日に登録出願、第19類に属する商標登録原簿のとおりの商品を指定商品として、同8年1月31日に設定登録された登録第2712018号商標

(c)「Bigen」の文字と「ビゲン」の文字と「美源」の文字とを三段に書してなり、平成4年9月24日に登録出願、第42類に属する商標登録原簿のとおりの役務を指定役務として、同8年3月29日に設定登録された登録第3136535号商標

(d)「BIGEN」の文字と「ビゲン」の文字とを二段に書してなり、平成7年9月4日に登録出願、第28類に属する商標登録原簿のとおりの商品を指定商品として、同9年6月13日に設定登録された登録第4011070号商標

(e)「Bigen」の文字と「ビゲン」の文字とを二段に書してなり、平成11年11月19日に登録出願、第20類及び第21類に属する商標登録原簿のとおりの商品を指定商品として、同12年6月9日に設定登録された登録第4391018号商標

(f)「Bigen」の文字と「ビゲン」の文字と「美源」の文字とを三段に書してなり、平成13年4月10日に登録出願、第35類ないし第42類の8区分の役務区分にわたる商標登録原簿のとおりの役務を指定役務として、同14年6月7日に設定登録された登録第4575239号商標

3 当審の判断

(1)本件商標は、上記1に示したとおり「美電」と「BI−DEN」の両文字よりなるものであり、これら各構成文字に相応して「ビデン」の称呼を生ずるものと認められる。

これに対し、引用商標は、上記2に示したとおり、「BIGEN」又は「Bigen」、「ビゲン」、「美源」の各文字の2文字ないし3文字を二段ないし三段に表し、あるいは、これらのうちの2文字の上段に「ホーユー」の文字を配してなるものであるから、これら各構成文字に相応して「ビゲン」、「ホーユー」あるいは「ホーユービゲン」の称呼を生ずるものということができる。

そこで、両商標から生ずる称呼を対比すると、「ビデン」の称呼と「ホーユー」、「ホーユービゲン」の称呼とは、構成音数、相違する各音の音質の差異により明瞭に区別し得るものである。

次に、「ビデン」の称呼と「ビゲン」の称呼を比較すると、両称呼は、3音で構成されているうちの第1音「ビ」と第3音の「ン」が同一であるものの、第2音において「デ」と「ゲ」の音の差異を有するものであるところ、「デ」の音は、舌尖を上前歯のもとに密着して発音されるのに対して、「ゲ」の音は、後舌面を軟口蓋に接して発音されるものであって、それぞれ音質を異にするばかりでなく、その次の音である「ン」が、語尾に位置し、しかも音自体が消え入るような弱い音であって明瞭に聴取し難い音である関係上、前音の「デ」と「ゲ」が比較的明瞭に聴取されるものである。

そうすると、該差異音が共に3音という短い音構成よりなる両称呼に与える影響は大きく、両称呼をそれぞれ一連に称呼しても、彼此聞き誤るおそれはないものと認められる。

してみれば、本件商標は、引用商標といずれの称呼においても相紛れるおそれのない非類似のものというべきである。

他に、両商標を類似のものとすべき事由は見出せない。

(2)本件商標は、引用商標に類似するものでないこと上記のとおりであって、両商標間に誤認混同を生じさせる事由の見出せない別異の商標というのが相当であって、引用標章についても同様に判断し得るものであるから、たとえ、引用標章が本件商標の登録出願時には申立人の業務に係る商品の商標として取引者・需要者の間において広く認識されていたものと認められるとしても、本件商標をその指定商品及び指定役務に使用した場合、これに接した取引者、需要者がこれより直ちに引用標章を連想・想起するものとは判断することができない。

してみれば、本件商標は、申立人又は申立人と関係のある者の業務に係る商品及び役務であるかのように、その出所について混同を生ずるおそれもないといわなければならない。

(3)以上のとおりであり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものではない。

したがって、本件商標は、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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