Trademark Appeal Case
接尾辞「ing」の類否判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2005−90252(T2005−90252/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4841193号商標(以下「本件商標」という。)は、「旅」の文字を大きく書し、その右に「ing」の文字を小さく横書きしてなり、平成16年8月3日に登録出願、第16類「雑誌」を指定商品として、同17年2月25日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人が引用する登録第2716104号商標(以下「引用商標」という。)は、「旅」の文字を書してなり、平成元年12月27日に登録出願、第26類「印刷物(文房具類に属するものを除く)書画、彫刻、写真、これらの附属品」を指定商品として、同8年9月30日に設定登録されたものである。
3 登録異議申立ての理由の要点
本件商標は、「旅」の文字を太字で大きく書し、「ing」の文字を細字で小さく書した構成からなるから、両者は分離して把握され、「旅」の文字部分から「タビ」の称呼及び「住む土地を離れて、一時他の土地に行くこと。旅行」の観念が生じるものである。
仮に「旅」の部分と「ing」の文字とに分離されなくとも、「ing」の部分は、現在進行形を意味するから、「住む土地を離れて、一時他の土地に行っている途中、旅行している最中」であり、引用商標の観念「住む土地を離れて、一時他の土地に行くこと。旅行」とは類似する観念である。
また、「旅」の文字部分において外観上も類似し、さらに、両商標の指定商品も抵触するものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであり、本件商標の登録は、同法第43条の2第1項の規定により、取り消されるべきである。
4 当審の判断
本件商標と引用商標との類否について判断するに、本件商標は、上記1のとおりの構成からなるところ、その構成中の「ing」の文字は、他の語と結合して現在分詞又は動名詞を造る英語の接尾辞としてよく知られているところである。
しかして、本件商標のように、漢字と英語「ing」を結合した構成は、英語の文法に適っているか否かは別として、我が国においては、例えば、「就職ing」、「遊ing」、「雑誌ing」、「俳句ing」のように、種々の語に結合し、用いられているのが実情である。
そうすると、本件商標は、全体として「旅をしている最中」、「旅をすること」程の意味合いを認識し理解することができるものであって、ことさら「旅」の文字部分と「ing」の文字部分とに分離して看取されるというべきではなく、一連一体のものとして把握され、「タビイング」の一連の称呼のみを生ずるものと判断するのが相当である。
他方、引用商標は、その構成文字に相応して「タビ」の称呼及び「旅」の観念を生ずるものである。
しかして、本件商標から生ずる「タビイング」の称呼と引用商標から生ずる「タビ」の称呼とは、「イング」の音の有無という顕著な差異により容易に区別し得るものである。また、両商標は、その構成に照らし、外観において判然と区別し得る差異を有するものであり、上記観念において明らかに異なるものである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、称呼、観念及び外観のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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