Trademark Appeal Case
称呼・外観の類否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2005−90306(T2005−90306/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4847864号商標(以下「本件商標」という。)は、「ケラノケア」の片仮名文字及び「KERANOCARE」の欧文字を横二段に書してなり、平成16年8月5日に登録出願、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,塗料用剥離剤,靴クリーム,靴墨,つや出し剤,せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,つけづめ,つけまつ毛」を指定商品として、同17年3月18日に設定登録されたものである。
2 引用商標
(1)登録第1854909号商標(以下「引用商標1」という。)は、「KERANOVE」の欧文字を横書きしてなり、昭和58年10月6日登録出願、第4類「せつけん類(薬剤に属するものを除く)歯みがき、化粧品(薬剤に属するものを除く)香料類」を指定商品として、同61年4月23日に設定登録され、その後、2回にわたり、商標権存続期間の更新登録がされたものである。
(2)登録第2167241号商標(以下「引用商標2」という。)は、「KERANOVE」の欧文字及び「ケラノブ」の片仮名文字を横二段に書してなり、昭和62年2月17日登録出願、第4類「せつけん類(薬剤に属するものを除く)歯みがき、化粧品(薬剤に属するものを除く)香料類」を指定商品として、平成1年8月31日に設定登録され、その後、商標権存続期間の更新登録がされたものである。
以下、これらを一括していうときは、単に「引用商標」という。
3 登録異議の申立ての理由(要約)
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標と引用商標とは、外観及び称呼において類似する商標であり、また、指定商品も同一又は類似するのものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第15号について
引用商標は、申立人の日本におけるディストリビューターである「株式会社井田両国堂」によって、「ヘアトリートメント剤,ヘアスタイリング剤,シャンプー,ローション,頭皮用クレンジングオイル」などのいわゆるヘアケア商品に使用されており、本件商標登録出願日前に、需要者の間で周知、著名なものとなっている。
したがって、本件商標がその指定商品に使用されるときは、これに接する取引者、需要者は、申立人若しくは申立人と組織的又は経済的に関係のある者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
まず、外観について検討するに、本件商標の欧文字部分は「KERANOCARE」の文字よりなるものであり、引用商標1及び引用商標2の欧文字部分は「KERANOVE」の文字よりなるところ、両者は、前半において「KERANO」の文字を共通にするものの、この部分のみを分離抽出して商取引に資さなければならない格別の事情を見出し難く、かつ、これに続く綴りが「CARE」と「VE」との差異があって、その文字構成及び文字数が明らかに異なっているものであるから、取引者、需要者は、通常の注意力をもってすれば、その差異を容易に認識し、判然と区別できるものである。
次に、両者の称呼について検討するに、本件商標は、上述のとおり「ケラノケア」の片仮名文字及び「KERANOCARE」の欧文字を横二段に書してなるところ、「ケラノケア」及び「KERANOCARE」の文字は、それぞれ同じ書体、同じ大きさ及び同じ間隔で一体的に表されており、たとい、本件商標の構成中「ケア」、「CARE」の文字部分に「手入れ」、「気遣い」などの意味があるとしても、かかる構成においては、「ケラノケア」の一連の称呼のみを生ずるものというのが相当であって、その称呼は、冗長にわたるものではなく、よどみなく、一気一連に称呼し得るものである。
一方、引用商標からは、その構成文字に相応して「ケラノブ」の称呼を生ずるものである。
しかして、本件商標より生ずる「ケラノケア」の称呼と、引用商標より生ずる「ケラノブ」の称呼とは、末尾の音「ケア」と「ブ」の差異があり、その音構成及び構成音数において顕著な差異を有するものであるから、それぞれを一連に称呼した場合には、語調、語感が明らかに異なって聴別されるものであり、称呼上相紛れるおそれのないものである。
また、本件商標と引用商標は、ともに、特定の観念を有さない造語と認められるから、観念については比較することはできない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点より見ても、非類似の商標といわなければならない。
(2)商標法第4条第1項第15号について
甲14号証ないし甲23号証により、申立人のディストリビューターである「株式会社井田両国堂」が、商品「シャンプー」などについて、引用商標を使用していたという事実は、認め得るものである。
しかしながら、甲14号証ないし甲17号証は、「商品パンフレット」と認められるところ、当該パンフレットの作成日、頒布の有無などが不明である。また、甲18号証ないし甲23号証は、「雑誌のコピー」と認められるところ、本件商標登録出願前に発行されていたと認められるのは、わずかに、甲22号証及び甲23号証のみである。
そうすると、この程度の証拠(甲各号証)によっては、本件商標の登録出願時において、引用商標が、シャンプーなどの商品に使用され、その使用の結果、取引者、需要者の間に広く認識されていたと認めるには、不十分なものといわざるを得ない。
加えて、本件商標と引用商標とは、外観、称呼、観念のいずれの点よりみても十分に区別し得る別異の商標といえるものであることは、前記(1)で述べたとおりである。
そうとすれば、本件商標は、これをその指定商品に使用しても、これより申立人の引用商標を連想、想起させることはなく、その出所について混同を生ずるおそれがあるというのは困難である。
(3)まとめ
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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