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Trademark Appeal Case

不使用取消と使用立証

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2005−30865(T2005−30865/J2)
審判種別取消
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第3144069号商標の商標登録は取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第3144069号商標(以下「本件商標」という。)は、「クッパ」の片仮名文字とその「ク」の文字の上部に「らくチン」の文字を小さく配し二段に横書きしてなり、平成5年3月25日に登録出願、第16類「電子レンジ用プラスチック製調理袋,家庭用食品包装フィルム及び袋」を指定商品として、同8年4月30日に設定登録されたものである。

2 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし同第3号証(枝番を含む。)を提出した。

(1)請求の理由

請求人の調査によれば、本件商標の指定商品について、継続して3年以上、商標権者、専用使用権者、通常使用権者のいずれによっても、本件商標を日本国内において使用している事実を発見することはできない。また、本件商標の不使用にあたって、正当な理由があるとも考えられない。

よって、本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。

(2)答弁に対する弁駁

被請求人は、乙第1号証及び同第2号証から、平成5年の本商品の発売以来、現在に至るまで、本件商標は使用されている旨主張しているが、該証拠は、あくまでも商標と商品の存在を立証しているにすぎず、その使用時期等において何ら立証していないから、本件の審判請求の予告登録日である平成17年8月8日の前3年以内に本件商標を使用している事実を立証していない。

また、被請求人のホームページにおいても、乙第1号証及び同第2号証に係る商品は紹介されていないから、該商品は、過去に製造・販売されていたかは不明であるが、現時点において、被請求人の商品として製造・販売されていないことを十分に首肯するものである。

3 被請求人の答弁

被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とするとの審決を求めると答弁し、その理由及び弁駁に対する答弁を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし同第3号証を提出した。

本件商標は、本件審判の請求前3年以内に日本国内において、その指定商品について使用されており、現在も継続して使用されていることは明らかである。

(1)この点を証明するものとして、乙第1号証及び同第2号証を提出する。

乙第1号証は、本件商標が付された商品の写しであるが、パッケージの表面には、本件商標と同じ「らくチン/クッパ」が表示され、本件商標が使用されていることは明らかである。裏面下部には、被請求人の名称も記載されており、この商品が被請求人の販売に係るものであることも分かる。

商品の内容は、パッケージ記載のとおり「電子レンジ専用クッキングパック」で、これは本件商標の指定商品である「電子レンジ用プラスチック製調理袋」と同じものである。その中身は、乙第2号証に示すとおりで、プラスチック製の袋に野菜などを入れ、赤いとめ具で口をふさいだ上で電子レンジに入れ、そのまま温めて調理するというのが、該商品の使用方法である。また、冷凍保存用にも適している。

本件商標は、平成5年の発売以来、現在に至るまで使用されているのであって、商品パッケージへの表示は、まさしく商標法第2条第3項第1号に規定する「商品の包装に標章を付する行為」に該当するものである。

(2)弁駁に対する答弁

使用時期について、パッケージ表面の右上に「RIKEN」の文字とともに表される図形は、2001年に被請求人の社名が変更(乙第3号証)される前に用いられた理研ビニル工業株式会社のロゴマークである。

このことは、2001年以前から本件商品が存在し、同時に本件商標も今日まで継続的に使用されていることを示している。

よって、こうした点からも、本件商標の継続的な使用が見て取れるのであり、これに対する請求人の主張はあたらない。なお、現在のロゴマークは、乙第3号証に表されているものに変更されている。

次に、請求人は、被請求人会社のホームページにおける「製品紹介欄」に、本件商品が紹介されていないことをもって、本件商品が製造・販売されていないことを証明しようとしているが、ある会社の製品がホームページに、掲載されていないことと、その製品が製造・販売されていないこととは、論理必然的には結び付かないのであって、本件においても、被請求人のホームページに「らくチン/クッパ」が紹介されていないからといって、これが製造・販売されていないということにはならない。

実際、被請求人は、数多くの種類の製品を扱っており、そのホームページに紹介しきれない製品も存在する。本件商品も、そうした商品のひとつであり、乙第1号証等に示すとおり、本件商品は、実在する商品であるので、ホームページに載っていないからといって、短絡的にこれが製造・販売されていないことにはならない。

このように、本件商標は、その指定商品について、本件審判の請求のはるか以前から継続的に使用されていることは、明らかである。

4 当審の判断

商標法第50条の商標登録の取消審判にあっては、その登録商標の使用をしていないことについて正当な理由がある場合を除いて、その審判の請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定商品のいずれかについての登録商標の使用をしていることを被請求人が証明しない限り、商標権者は、その指定商品に係る商標登録の取消しを免れないとされている。

(1)そこで、被請求人より提出された乙第1号証ないし同第3号証について検討する。

乙第1号証は、箱の表面に「らくチン/クッパ」、「電子レンジ専用クッキングパック」及び「32cm×20cm 10枚入り」の記載、また、箱の裏面に「らくチンクッパの特長」、「・・・フリージングからレンジ調理まで巾幅広いクッキングに適します。」、「袋状ですので、油の飛びはね・・・」の記載及び「表示者」として「リケンテクノス株式会社/東京都中央区日本橋本町3−11−5」が記載されている写真である。

そして、右上「RIKEN」の文字とともに、現在の被請求人のロゴマークと異なる青色の図形が付されている。

乙第2号証は、乙第1号証の商品の箱とその中身と思われるフィルム状のものと留め具2個の写真である。

乙第3号証は、被請求人の会社案内であり、理研ビニル工業株式会社より、2001年10月にリケンテクノス株式会社に社名変更されている記載がある。

(2)上記において認定した事実及び被請求人の主張を総合すれば、被請求人は、少なくとも名称変更した2001年10月頃に、本件商標と社会通念上同一の商標をその指定商品に含まれる商品と認められる「電子レンジ専用クッキングパック」に使用していたものと推認することができる。

(3)しかしながら、乙第1号証の右上に表示された青色の図形は、現在の被請求人のマークと異なり、被請求人の主張によれば、社名変更前の理研ビニル工業株式会社のロゴマークであるから、名称変更前のロゴマークを付した商品を長年にわたり使用することは不自然であり、該商品に関して具体的な取引書類等の提出もないことからすると、被請求人は、本件商標を本件審判の請求(平成17年8月8日)前3年以内に、請求に係る商品について使用していたことを証明したとはいえない。

なお、被請求人は、商品現物を提出する用意がある旨、述べているが、現物のみでは、商品として流通していること、その使用時期等が証明されるものではないので、その主張は採用できない。

(4)してみれば、被請求人の答弁の全趣旨及び乙号各証を総合的に判断しても、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に、日本国内において、商標権者、使用権者のいずれによっても、請求に係る指定商品について使用していたものとは認められない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すべきものとする。

よって、結論のとおり審決する。

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