sokuhyo

Trademark Appeal Case

称呼類似性:中間音の差異

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年審判第2878号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別紙に示すとおりの構成よりなり、第9類「電気通信機械器具」を指定商品として、平成8年12月27日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標の拒絶の理由に引用した登録第612072号商標(以下、「引用商標A」という。)は、別紙に示すとおりの構成よりなり、昭和33年3月29日登録出願、第69類「電気機械器具及びその各部並に電気絶縁材料」を指定商品として、昭和38年5月13日に設定登録がされ、該登録に係る権利は、昭和58年7月25日及び平成6年2月24日の2回に亘って商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

同じく登録第612073号商標(以下、「引用商標B」という。)は、別紙に示すとおりの構成よりなり、昭和33年3月29日登録出願、第69類「電気機械器具及びその各部並に電気絶縁材料」を指定商品として、昭和38年5月13日に設定登録がされ、該登録に係る権利は、昭和58年7月25日及び平成6年2月24日の2回に亘って商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

同じく登録第3194576号商標(以下、「引用商標C」という。)は、別紙に示すとおりの構成よりなり、平成6年1月18日登録出願、第9類「測定機械器具、配電用又は制御用の機械器具、回転変流機、調相機、電池、電気磁気測定器、電線及びケーブル、救命用具、電気通信機械器具、電子応用機械器具及びその部品、オゾン発生器、電解槽、電気アイロン、電気式ヘアカーラー、電気掃除機、電気ブザー、火災報知機、盗難警報器、磁心、抵抗線、電極、自動販売機、金銭登録機、写真複写機、電気計算機、アーク溶接機、金属溶断機、電気溶接装置、電動式扉自動開閉装置」を指定商品として、平成8年9月30日に設定登録がされたものである

3 当審の判断

本願商標は、別紙に示すとおり、「DYNAX」の欧文字を書してなるものである。

そして、「DYNAX」の文字は、特定の意味合いを有しない造語といえるから、我が国で最も親しまれている英語風の読み方をもって「ダイナックス」と称呼して、取引に資される場合が少なくないとみるのが相当である。

これに対して、引用商標Aは、別紙に示すとおり「DIAX」の欧文字を書してなり、同じく、引用商標Cは、別紙に示すとおり、その構成中やや図案化された部分は、「DI」の欧文字と「X」の欧文字との間に位置していることより、欧文字「A」を表したものと容易に認識されるものであって、構成文字全体として「DIAX」の欧文字を書してなるものと看取される。そして、該「DIAX」の文字は、特定の意味合いを有しない造語といえるから、これに接する取引者、需要者は、一般に親しまれている英語風の読み方をもって「ダイアックス」と読み、その称呼をもって、取引に資するとみるのが相当である。

同じく、引用商標Bは、別紙に示すとおり「ダイアックス」の片仮名文字を書してなり、特定の意味合いを有しない造語であって、該文字に相応して「ダイアックス」の称呼を生じるものである。

そこで、本願商標より生ずる「ダイナックス」の称呼と各引用商標より生ずる「ダイアックス」の称呼とを比較検討するに、両称呼は、ともに促音を伴う6音構成よりなり、称呼の識別上、重要な位置を占める語頭音を含む前半部分の「ダイ」の音及び後半部分の「クス」の音を同じくし、相違するのは中間における「ナ」と「ア」の音(ともに促音を伴っている。)にすぎない。

しかして、該差異音の「ナ」と「ア」の音は、いずれも母音(a)を共通にし、促音を伴うものであるところ、前者の「ナ」の音は、通鼻子音(n)と母音(a)との結合した音であるが、該音は、中間に位置していること、さらに促音が伴うため母音(a)が強く発音されることより、子音(n)は、発音上聴者に与える印象の弱い音で「ナ」の音が発音される場合には母音(a)の印象が強いといえるから、両者の称呼全体をそれぞれ一連に称呼するときは、該差異音が全体の称呼に及ぼす影響は大きいとはいえず、両者はその音調、音感が近似したものとなり、彼此聴き誤るおそれがあるものといわなければならない。

そうすると、本願商標と各引用商標とは、たとえ、その構成よりして外観において相違し、両者は、共に造語といえるものであって、観念上において比較すべくもないとしても、電話等口頭による取引が普通に行われる商取引社会の実情よりすると、商標より生ずる称呼をもって取引指標とする場合も少なからずあるといえるから、上記において認定したように、称呼上相紛れ得る類似の商標といわざるを得ず、かつ、本願商標の指定商品は、各引用商標の指定商品中に包含されるものであるから、結局、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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