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結論

敗訴(請求棄却)

第4条第1項第11号「ビールと果実酒の類似性」の商標審決・判断理由(審判番号:平成11年審判第8813号|請求不成立)

審判番号
平成11年審判第8813号
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「海峡」
争点(論点)
ビールと果実酒の類似性
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判平成11年審判第8813号・不服)は、本件商標と引用商標「海峡」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「ビールと果実酒の類似性」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、標準文字をもって「海峡」の文字を横書きしてなり、第32類「ビール」を指定商品として、平成9年7月4日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第2410354号商標(以下「引用商標」という。)は、別紙に表示したとおり「海峡」の文字を毛筆体で横書きしてなり、平成1年8月28日に登録出願、第28類「果実酒」を指定商品として、平成4年5月29日に登録され、現に有効に存続しているものである。

3 原査定の理由

原査定は、「本願商標は、引用商標と同一又は類似であって、引用商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨、認定判断して、本願を拒絶したものである。

そして、出願人(請求人)の「本願商標の指定商品『ビール』と引用商標の指定商品『果実酒』は、非類似の商品である。」旨の主張に対して「ビールと果実酒は、共に商標法(昭和34年法律第127号)の規定に基づき、政令で定める商品の区分第28類『酒類(薬用酒を除く。)』に属する商品であって、この中の『洋酒 ビール 果実酒』に含まれるものである。そして、この類の特色は、酒税法において規定する酒類をまとめた類であり、1が日本古来の酒である『日本酒』、2が西洋からの酒即ち『洋酒 ビール 果実酒』、3が中国特有の酒の『中国酒』、4が味醂に草根木皮などの薬草を浸して造った混成酒の『薬味酒』に区分けされ、夫々が生産者等の取引系統や需要者の用途(嗜好)等によって類似群が定められたものである。この考え(取扱)は国際分類を採用している現行の運用についても踏襲しているものである。してみれば、本願商標の指定商品『ビール』と引用商標の指定商品『果実酒』とは2の西洋からの酒という共通項をもち生産者等の取引系統を同じくする類似の商品同士といわざるを得ない。」としている。

4 当審の判断

請求人は、「商品の類否の判断の基準時は、登録時であり、『ビール』(第32類)と『果実酒』(第33類)とを異なる分類に属させ互いに非類似であることを明らかにした現行商標法の施行日である平成4年4月1日以降に登録された引用商標に係る指定商品は、『ビール』を含まないから、本願商標の指定商品『ビール』と引用商標の指定商品『果実酒』は、非類似の商品であり、また、類似商品審査基準からすれば、『ビール』は『果実酒』に類似すると推定されるが、あくまで『推定』に止まるものであり、商取引等の実情に応じた判断から、この『推定』は根拠がなく、さらに、酒税法からみても『ビール』と『果実酒』とは別々に許認可され、その出所が相違すると取引者等に混同なく認識され、そして、取り扱う取引業者等の団体としては、ビール酒造組合と、日本洋酒酒造組合とが互いに別異に併存している取引者間にあって、『ビール』と『果実酒』との出所が混同されることはなく、『ビール』と『果実酒』とは非類似の商品である。」旨主張する。

しかしながら、商品の区分は、商品の類似の範囲を定めるものでない(商標法第6条第3項参照)から「ビール」と「果実酒」が異なる類に属している事をもって非類似の商品とすることはできない。

また、本願商標の指定商品「ビール」と引用商標の指定商品「果実酒」は、共に西洋から来た酒であって、取引等の実情をみるに、同一の店舗、販売場所で販売されており、販売者及び需要者も共通にすることが多く、さらに、ビール製造業者で果実酒を扱っている者もいると認められる。

そして、商品の類否については、判例によれば「指定商品が類似のものであるかどうかは、商品自体が取引上誤認混同のおそれがあるかどうかにより判定すべきものではなく、それらの商品が通常同一営業主により製造又は販売されている等の事情により、それらの商品に同一又は類似の商標を使用するときは、同一営業主の製造又は販売にかかる商品と誤認されるおそれがあると認められる関係にある場合には、たとえ、商品自体が互いに誤認混同を生ずるおそれがないものであっても、それらの商品は商標法上、類似の商品にあたると解するのが相当である。」旨、判示されているものである(昭和36年6月27日 最高裁昭和33年(オ)第1104号参照)。

そうすると、本願商標の指定商品「ビール」と引用商標の指定商品「果実酒」は、前記のとおり、共に西洋から来た酒であって、取引等の実情をみるに、同一の店舗、販売場所で販売されており、販売者及び需要者も共通にすることが多く、さらに、ビール製造業者で果実酒を扱っている者もいることからすると、これに同一又は類似の商標を使用するときは、同一営業主の製造又は販売にかかる商品と誤認されるおそれがあると認められるから、商標法上、類似の商品にあたるものといわざるをえない。

また、本願商標と引用商標は、共に漢字の「海峡」の文字を横書きで表してなり、いずれも「カイキョウ」と称呼され、「海峡」(陸と陸の間にはさまって海の狭くなった部分)を観念させるものであるから、両商標は、外観、称呼及び観念のいずれの点においても同一又は類似すること明らかである。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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