Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年審判第8827号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1.本願商標
本願商標は、「さざれ菜」の文字(標準文字)よりなり、第31類「野菜」を指定商品として、平成9年7月24日に登録出願されたものである。
2.原査定
原査定は、それぞれ別紙に示すとおりの構成よりなり、現に有効に存続している次の▲1▼〜▲3▼の登録商標を引用し、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当すると認定して、本願を拒絶したものである。
▲1▼登録第2440290号商標
平成1年11月30日登録出願、第32類「食肉、卵、食用水産物、野菜、果実、加工食料品」を指定商品として、同4年7月31日に設定登録。
▲2▼登録第2440291号商標
平成1年11月30日登録出願、第32類「食肉、卵、食用水産物、野菜、果実、加工食料品」を指定商品として、同4年7月31日に設定登録。
▲3▼登録第2440292号商標
平成1年11月30日登録出願、第32類「食肉、卵、食用水産物、野菜、果実、加工食料品」を指定商品として、同4年7月31日に設定登録。
3.当審の判断
(1)本願商標は、上記構成のとおりであるところ、これを構成する「さざれ」及び「菜」の文字部分は、平仮名文字と漢字という字体の相違が判然としていて、これら2語の結合よりなるものと容易に看取されるものである。
そして、「さざれ」の文字は、「わずかな、小さい、こまかい」の意を有するものである(広辞苑第四版)が、「さざれ」の文字そのものは比較的親しみが薄く、また、該文字から容易に上記意味合いを理解することが少ないと思われるものである。
これに対して、「菜」の文字は、「葉・茎などを食用とする草本類の総称。今は主としてアブラナ類の葉菜を指す。」の意を有するものであり(広辞苑第四版)、「小松菜」「水菜」の如く普通に使用されているものであるから、親しみ易いものと認める。そして、本願を指定する商品が「野菜」であることにより、これに接する需要者または取引者をして、「アブラナ類の食用葉菜」であるものと理解、認識させるものである。
そうとすれば、本願商標は、全体として「わずかな(小さい)菜」の観念を有するというよりは、むしろ、特定の観念を想起させないものと判断するのが相当である。また、「菜」の文字部分は商品の品質を表すものと認められるものであるから、語頭でもある「さざれ」の文字部分が独立して自他商品の識別標識としての機能を果たすものと言うべきである。
してみれば、本願商標は、全体として「サザレナ」の称呼が生ずることは否定し得ないとしても、簡易迅速を尊ぶ取引業界においては、自他商品識別標識としての機能を果たす「さざれ」の文字部分より「サザレ」の称呼をもって取引に資する場合が少なくないものとみるのが相当である。
(2)他方、引用の登録第2440290号商標及び登録第2440291号商標は、別紙に示すとおりの構成よりなり、該文字に相応してそれぞれ「サザレ」の称呼を生ずるものと認める。
(3)そうとすると、本願商標と登録第2440290号商標及び登録第2440291号商標とは、「サザレ」の称呼を共通にするものであって、外観、観念についての相違を考慮しても、類似の商標といわなければならない。
なお、請求人は、本願商標が登録されるべきものであるとして商標公報を提出しているが、本願商標は「さざれ」の平仮名文字及び商品の品質を表す「菜」の漢字の構成からなるものと容易に認められるものであり、事案を異にするものであるから、これを採用することはできない。
(4)したがって、本願商標と前記した引用2商標とは、称呼上類似の商標であって、その指定商品も同一又は類似のものであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものであるとして本願を拒絶した原査定は、妥当であり取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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