Trademark Appeal Case
結合商標の類否と要部
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2002−12647(T2002−12647/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「BALLY TOTAL FITNESS」の文字を標準文字として表してなり、第28類及び第41類に属する願書記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成12年9月22日に登録出願されたものである。
そして、指定商品及び指定役務は、平成13年12月28日付け手続補正書により、第28類「運動用具,スキーワックス,釣り具」及び第41類「ヘルスクラブの運営及びこれに関する情報の提供,フィットネスの分野における教授及びこれに関する情報の提供,その他のスポーツ又は知識の教授及びこれに関する情報の提供,スポーツ・知識の教授のためのセミナーの企画及びこれに関する情報の提供,教育・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告のものを除く)及びこれに関する情報の提供,スポーツ興行の企画・運営又は開催並びにこれらに関する情報の提供,スポーツ用具の貸与及びこれに関する情報の提供」と補正されたものである。
2 原査定の拒絶理由
原査定は、次の登録商標(以下、あわせて「引用商標」という。)を引用し、「本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨、認定、判断し、本願を拒絶したものである。
(1)登録第1593849号の1商標は、「BALLY」の欧文字を表してなり、昭和49年3月14日登録出願、第24類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として昭和58年6月30日に設定登録されたものである。
そして、昭和60年9月27日本件の分割移転申請により、指定商品中「玉突き用具、遊戯用器具」は、同11月25日に商標登録第1593849号の2へ分割移転の登録がなされ、その後、二度に亘り存続期間の更新登録、さらに、平成15年7月11日指定商品の書換登録申請により、第6類「アイゼン,カラビナ,金属製飛び込み台,ハーケン,金属製あぶみ,拍車」、第8類 「水中ナイフ,水中ナイフ保持具,ピッケル」、第9類 「家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮袋,運動用保護ヘルメット,エアタンク,水泳用浮き板,レギュレーター,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,メトロノーム,レコード」、 第15類「楽器,演奏補助品,音さ」、 第18類「乗馬用具」、第19類「飛び込み台(金属製のものを除く。)」、 第20類「揺りかご,幼児用歩行器,マネキン人形,洋服飾り型類,スリーピングバッグ 」、第20類「コッフェル」、第22類「ザイル,登山用又はキャンプ用のテント」 第25類 「仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴(「乗馬靴」を除く。),乗馬靴」 第27類「体操用マット」及び第28類「おもちゃ,人形,囲碁用具,将棋用具,歌がるた,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,トランプ,花札,マージャン用具,運動用具,釣り具」を指定商品として、同16年11月4日、書換登録がなされたものである。
(2)登録第2701456号商標は、「バリー」の片仮名文字を表してなり、平成2年2月22日登録出願、第24類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として平成6年12月22日に設定登録されたものである。
その後、存続期間の更新登録がなされ、平成16年10月22日指定商品の書換登録申請により、第6類「アイゼン,カラビナ,金属製飛び込み台,ハーケン,金属製あぶみ,拍車」、第8類 「水中ナイフ,水中ナイフ保持具,ピッケル」、第9類 「家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮袋,運動用保護ヘルメット,エアタンク,水泳用浮き板,レギュレーター,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,メトロノーム,レコード」、 第15類「楽器,演奏補助品,音さ」、 第18類「乗馬用具」、第19類「飛び込み台(金属製のものを除く。)」、 第20類「揺りかご,幼児用歩行器,マネキン人形,洋服飾り型類,スリーピングバッグ 」、第20類「コッフェル」、第22類「ザイル,登山用又はキャンプ用のテント」 第25類 「仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴(「乗馬靴」を除く。),乗馬靴」 第27類「体操用マット」及び第28類「おもちゃ,人形,囲碁用具,将棋用具,歌がるた,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,トランプ,花札,マージャン用具,運動用具,釣り具」を指定商品として、同17年8月17日に書換登録がなされたものであり、引用商標の商標権は現に有効に存続している。
3 当審の判断
本願商標は、前記のとおり、「BALLY TOTAL FITNESS」の欧文字を表してなるところ、その構成中「BALLY」の文字部分は、「ひどい、ひどく、 全く」等の意を有し、「TOTAL」の文字部分は、「全部の,全体的,総合的」等の意を有し、「FITNESS」の文字部分は、「適当,適合,健康」等の意を有するそれぞれ英語であることから、これが常に不可分一体のものとして、把握、理解されるとすべき観念上の理由は見いだせないものである。
そして、本願商標の構成中、「TOTAL FITNESS」の文字部分は、「総合的な健康」の意味合いを想起、認識させるといえるものであって、近年、健康に関しては、食事やライフスタイル、運動等のからだ全体を考えた健康作りが注目されているところであり、「TOTAL FITNESS」の表音である「トータルフィットネス」の語は、前記意味合いあるいは「総合的な健康のためのスポーツ」等を表すものとして一般に親しまれ、これらを目的とするフィットネス、スポーツ等に関する役務の提供に使用されているものである。
このことは、次の新聞記事情報等からもうかがえる。
(1)「医食同源の旅(39)森永製菓−ゼリー飲料で身体補強」の見出しのもと、「ウィダー社の提唱するトライアングル理論は食バランス、身体トレーニング、安定した精神の三つでトータルフィットネスを構成し、(後略)」(2001.9.13 日刊工業新聞社)との記載がある。
(2)「今西鴻絵さん=40(私は)」の見出しのもと、「筋力トレーニングに、心肺機能を高めるエアロビクス、柔軟性のストレッチを組み合わせ、総合的に輝かせるもの。それがトータルフィットネスです。」(1987.8.9 東京朝刊)との記載がある。
(3)インターネットにおいて、「危機管理対策(第5回)[牛場靖彦氏]/SAFETY JAPAN[コラム]/日経BP社」の見出しのもと、「『体の健康(フィジカル・フィットネス)』『精神の健康(メンタル・フィットネス)』、そして『社会的健康(ソーシャル・フィットネス)』の3つを合わせてトータル・フィットネスという。」との記載がある(http://nikkeibp.jp/sj2005/column/b/05/index.html?cd=column_adw)。
(4)インターネットにおいて、「あいち健康プラザ トータルフィットネスWOW」の見出しのもと、「活動内容」として「運動」、「内容・種目など」として、「ストレッチング・エアロビクス・ウェイトトレーニング・健康体操」及び指導者の名前とともに、「グループ案内」として「子どもから高齢者まで、幅広い年齢層で活動しています。ストレッチングからウェイトトレーニング、ダンス、また成人病の運動療法までと、内容も教室によってさまざまです。『気軽に』『楽しく健康づくり』をモットーに、心と体の健康のため、生活全体を、まさにトータルに皆で見つめていこうと考えています。」との記載がある(http://www.ahv.pref.aichi.jp/hp/page000000500/hpg000000483.htm)。
(5)インターネットにおいて、「リーガルホテル」の見出しのもと、「経験豊かなトレーニングスタッフが『パーソナルプログラム』に基づいたトータルフィットネスエクササイズを、マンツーマンでご指導いたします。」との記載がある(http://www.rihga.co.jp/osaka/fitness/health/health.html)。
上記によれば、本願商標中「TOTAL FITNESS」の文字部分は、その指定役務中、例えば、「ヘルスクラブの運営及びこれに関する情報の提供,フィットネスの分野における教授及びこれに関する情報の提供」等の提供の場においては、指定役務の質(提供の内容)を表示するものと認識させるものであって、かつ、本願指定商品中、前記指定役務の提供の際に用いられる商品、例えば「運動用具」に使用するときは、商品の用途等を認識させると認められるものである。
そうとすれば、本願商標は、「BALLY」と「TOTAL FITNESS」との文字間におのずと軽重の差を生ずるから、その構成中、前半の「BALLY」の文字部分が独立して自他商品及び役務の識別標識としての機能を果し得るものと認められ、また、「バリートータルフィットネス」の称呼がやや冗長であること相俟ってみれば、これに接する取引者、需要者は、「BALLY」の文字より生ずる「バリー」の称呼をもって商品の取引及び役務の提供に資される場合も決して少なくないというのが相当である。
そうとすると、本願商標は、「BALLY」の文字より、単に「バリー」の称呼をも生ずるといわなければならない。
他方、引用商標(1)は、「BALLY」の欧文字を表してなり、引用商標(2)は、「バリー」の片仮名文字を表してなるものであるから、それぞれ「バリー」の称呼を生ずるものである。
してみれば、本願商標と引用商標とは、「バリー」の称呼を共通にするものであり、外観及び観念上の相違を考慮してもなお、類似の商標というべきものである。
また、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品に包含されるものであるから、これと同一または類似の商品に使用するものである。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。
なお、請求人は、引用商標の商標権者と譲渡交渉のため、審理の猶予を求めているものであるが、当審において平成16年8月10日付け審尋書により、釈明する書面の提出を求めて審尋したところ、請求人は、平成16年11月17日付け回答書及び同17年8月1日付け上申書をもって、引き続き審理の猶予を求める旨の回答があった。
しかし、その後、相当の期間が経過するも、未だ何らの手続きもないことから、これ以上、本件の審理を遅滞させるべき理由はないものと認め、上記のとおり判断した。
よって、結論のとおり審決する。
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