Trademark Appeal Case
ナビカードの記述性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年審判第10168号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、その構成別紙に示すとおり「ナビカード」の片仮名文字を横書きしてなり、第9類「理化学機械器具,測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,眼鏡,加工ガラス(建築用のものを除く。),救命用具,電気通信機械器具,レコード,電子応用機械器具及びその部品,オゾン発生器,電解槽,ロケット,遊園地用機械器具,回転変流機,調相機,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気式ワックス磨き機,電気掃除機,電気ブザー,鉄道用信号機,乗物の故障の警告用の三角標識,発光式又は機械式の道路標識,火災報知機,事故防護用手袋,消火器,消火栓,消火ホース用ノズル,消防車,消防艇,盗難警報器,保安用ヘルメット,防火被服,防じんマスク,防毒マスク,磁心,自動軍用シガーライター,抵抗線,電極,溶接マスク,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,ガソリンステーション用装置,自動販売機,駐車場用硬貨作動式ゲート,金銭登録機,計算尺,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,電気計算機,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮き袋,エアタンク,水泳用浮き板,潜水用機械器具,レギュレーター,アーク溶接機,犬笛,家庭用テレビゲームおもちゃ,金属溶断機,検卵器,電気溶接装置,電動式扉自動開閉装置,メトロノーム」を指定商品として、平成4年6月25日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、自動車などで、位置や目的地までの経路を映像や音声で指示する運行誘導装置」を意味する「ナビゲーションシステム」の略称として認められる「ナビ」の文字と、その指定商品との関係において、「磁気カード」を認識させる「カード」の文字とを一連に「ナビカード」と普通に用いられる方法で表してなるものであるところ、ナビゲーションキットの一附属品として「磁気カード」が使用されている実情よりすれば、これをその指定商品中の「磁気カード」について使用するときは、該商品が自動車のナビゲーション装置用のものであることを理解させるものであって、単に商品の品質、用途を表示するにすぎない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する旨認定し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、その構成別紙のとおり「ナビカード」の片仮名文字よりなるものであるところ、構成中、前半の「ナビ」の文字(語)は、電気通信機械器具、電子応用機械器具等の商品分野においては「ディスプレイ装置にあらかじめ入れられた経路情報とGPS衛星による位置確認システムを組み合わせた運行誘導装置」を称して「ナビゲーションシステム、カーナビゲーション」と呼び、或いは、それら関連機械器具及び装置を称して「カーナビ」又は単に「ナビ」と呼び、その略称又は略語をもって取引上普通に呼び交わしていることはすでに顕著な事実と認められる。また、同後半の「カード」の文字(語)は、前記商品分野においては、カード状のデータ記録媒体である「磁気カード(プラスチック製のカードに磁性粉記録媒体を塗布した記憶装置)」、「ICカード(半導体回路素子を集積して一つの基板上にまとめた記憶装置)」或いは「PCカード(パソコン用カード型周辺機器)」等のいわゆるカード状(型)の電子記憶媒体を指称するものとして取引上普通に使用される語と認められる。
そうすると、本願商標からは全体として「ナビ(ナビゲーションシステム)用カード状(型)記録装置」の如き意味合いを容易に看取し得るものと認められる。
ところで、「運行誘導装置(ナビゲーションシステム、カーナビゲーション)」の最新情報に関し、関連業界紙又は一般紙の新聞報道記事をみると、例えば、▲1▼「ソニーは、同社のナビゲーションソフト・・・を開発、・・・GPSアンテナ、PCカード付属の・・・。」(1999年6月4日付日経産業新聞)、▲2▼「富士ソフト・・・船舶向けナビソフト・・・ICカードに海岸線や海底の様子などを記録したもので、・・・。」(1994年5月24日付同紙)、▲3▼「アルパインは・・・従来のカーナビに加えて、ICカードや縦、横それぞれ二センチ程度の半導体メモリーを媒体とする記録装置からなる。」(1998年11月11日付同紙)、▲4▼「ケンウッドが・・・ナビゲーションのプログラム部分をICカードに記憶させているので、将来、ナビゲーションの機能が向上してもカードを替えるだけでいい。・・・」(1994年5月28日付朝日新聞)、▲5▼「パイオニア・・・ナビは基本的にシステム商品だが・・・記録媒体にCD−ROMより小さなICカードを使ったのがミソで、・・・」(1992年5月28日付日経流通新聞)、▲6▼「パイオニアはカーナビゲーションシステムを・・・IC(集積回路)カード・・・」(1994年2月7日付共同通信ニュース)、等の各記事(解説)にみられるように、昨今、自動車又は船舶用の運行誘導装置(ナビゲーションシステム)が急速に開発され普及している状況下、地図情報或いは当該プログラム等を記憶させたICカードを用いる方式のものが極めて一般化している状況が窺われる。
そうとすると、「ナビ」、「カード」の文字(語)を結合してなる本願商標をその指定商品中の「電気通信機械器具、電子応用機械器具」、特に「運行誘導装置(ナビゲーションシステム用機器)」について使用した場合、これに接する需要者・取引者は、地図情報或いは当該プログラム等を記憶させたカード状の記録装置であること、即ち、商品の用途、形状又は品質(機能)を端的に表したものと理解するに止まり、それをもって商品の出所識別の標識とは認識し得ないものといわなければならない。また、前記に関する商品以外の電気通信機械器具、電子応用機械器具に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。
してみれば、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものというべきであるから、これと同趣旨をもって本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消す理由はない。
よって、結論のとおり審決する。
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