Trademark Appeal Case
称呼の全体観察と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2004−90103(T2004−90103/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4727005号商標(以下「本件商標」という。)は、「ヤマタの白龍」の文字を標準文字により表してなり、平成15年2月28日に登録出願、第30類「食用粉類,穀物の加工品」を指定商品として、同年10月16日に登録査定、同年11月14日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第418819号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、昭和26年10月2日に登録出願、第47類「麺類」を指定商品として昭和27年11月26日に設定登録され、その後、昭和48年5月15日、同58年3月25日、平成5年1月28日、同14年6月4日の4回に亘り商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに平成15年11月12日に指定商品を第30類「麺類」とする書換登録がされているものである。同じく登録第423453号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、昭和26年10月2日に登録出願、第47類「麺類」を指定商品として昭和28年4月3日に設定登録され、その後、昭和48年10月30日、同58年3月25日、平成5年6月29日、同14年10月15日の4回に亘り商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに平成16年4月28日に指定商品を第30類「麺類」とする書換登録がされているものである。同じく登録第1359186号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲3のとおりの構成からなり、昭和42年3月13日に登録出願、第32類「素麺」を指定商品として昭和53年11月30日に設定登録され、その後、昭和63年11月16日及び平成10年7月14日の2回に亘り商標権の存続期間の更新登録がされているものである。同じく登録第4054073号商標(以下「引用商標4」という。)は、「白龍」の文字を横書きしてなり、平成7年9月8日に登録出願、第30類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として平成9年9月5日に設定登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号について
イ 本件商標は、前記引用各商標と類似であり、これらに係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
ロ 本件商標がその指定商品中「穀物の加工品」について使用された場合、申立人の業務に係る商品との間で混同を生じる商標であるので、商標法第4条第1項第15号に該当する。
ハ 本件商標は、申立人の業務に係る商品を表示する商標として需要者間に広く認識されている商標と類似であり、不正の目的をもって使用するものであるから、商標法第4条第1項第19号に該当する。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に違反してされたものであるから、その登録は、取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、前記したとおりの構成からなるものであるから、該構成文字に相応して「ヤマタノハクリュウ」の称呼を生ずるものである。
申立人は、本件商標は、片仮名の「ヤマタ」と漢字の「白龍」を結合した構成でそれぞれ分離抽出され得る構成である旨主張するが、本件商標は、標準文字により前記のとおり一連に表されてなり、これよりは、無理なく「ヤマタノハクリュウ」の称呼を生ずるものであり、特定の意味合いを看取させない造語よりなる商標というのが相当であって、たとえ、片仮名と漢字で書された文字を「の」を介してなるとしても、その各々の部分から生ずる称呼「ヤマタ」若しくは「ハクリュウ」の称呼をもって取引に資されるとみる、合理的理由はないものとみるのが相当である。
他方、引用各商標は、前記のとおりの構成からなるものであるところ、引用商標1及び引用商標4からは「ハクリュウ」の称呼、引用商標2及び引用商標3からは、その暖簾記号に照応した「ヤマタ」の称呼を生ずるものと認められる。
そこで、本件商標から生ずる「ヤマタノハクリュウ」の称呼と引用各商標から生ずる「ハクリュウ」若しくは「ヤマタ」の称呼とを比較するに、両称呼は、その構成音数に明らかな差異が認められ、十分に聴別し得るものである。
また、本件商標と引用各商標とは、前記のとおりの構成よりなるものであり、外観において明白な差異が認められ、観念においては、本件商標が格別の観念の生じない造語であるというべきであるから、比較すべきところがない。
してみると、本件商標と引用各商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれよりみても何ら相紛れるおそれのない、非類似の商標である。
(2)商標法第4条第1項第15号及び同第19号について
甲各号証によれば、申立人の引用に係る暖簾記号「ヤマタ」若しくは「白龍」の商標は、穀物の加工品、特にそうめんのめんについて使用され、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、周知著名な商標となっていたものと認め得るけれども、前記のとおり、本件商標は、その構成全体をもって独自の識別機能を発揮する標章というべきものであるから、本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者が引用各商標を想起し、連想して、申立人若しくは申立人と経済的又は組織的に何らかの関係がある者の業務に係る商品であると誤信し、商品の出所について混同するおそれはないというのが相当である。
また、申立人の引用各商標が、著名性を獲得した商標であったとしても、本件商標は、引用各商標と同一又は類似するものといえないばかりか、不正の目的をもって使用するものであるとすべき証左は見いだせない。
(3)結論
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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