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Trademark Appeal Case

図形商標の類否判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2004−90138(T2004−90138/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4731424号商標の登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4731424号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)に示すとおりの構成よりなり、平成15年3月18日に登録出願され、第25類「被服」を指定商品として、同年12月5日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第2430976号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲(2)に示すとおりの構成よりなり、昭和63年6月13日に登録出願、第17類「被服、その他本類に属する商品」を指定商品として、平成4年6月30日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、指定商品については、第20類、第24類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品とする書換登録が平成16年9月1日にされたものである。

3 登録異議申立ての理由の要点

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、別掲(1)のとおり、ホームベース状の実線で描いた五角形の内側に同様の五角形を破線で描いた図形の中心付近に、英文字の「S」の文字を左90度に横に倒した波形を、並行の2本線の破線で描いた図形からなるものであるのに対し、引用商標は、別掲(2)のとおり、やや丸みを帯びた五角形の破線で表してなる図形のほぼ中心部分に、英文字の「S」の文字を90度横に倒したような緩やかな波形を実線で描いた図形2つを、対にして横に並べた構成からなるものである。

そうすると、両商標は、五角形の中央部における「S」の文字の如き、上下各一段ずつの半円形からなる波形を配した構成を共通にするものであり、その構成を一にするものであるから、本件商標と引用商標とは、外観において互いに類似する商標である。

また、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品に包含されているものである。

(2)商標法第4条第1項第10号及び同第15号について

申立人は、1940年代から、申立人の業務に係る商品「ジーンズパンツ」のヒップポケットのデザインとして引用商標を継続使用しており、積極的に広告宣伝を行った結果、申立人の業務に係る商品「ジーンズパンツ」を表示するものとして、本件商標の登録出願時には既に需要者間に広く認識されるに至っている。

そして、本件商標と引用商標との外観における類似性、引用商標の著名性、「被服」という製品の特性及び申立人の取引の実情等に鑑みれば、本件商標は、取引者・需要者の間に出所の誤認混同を生ずるおそれがある。

(3)まとめ

以上のことから、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に違反してされたものであり、取り消すべきものである。

4 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標と引用商標との類否について検討するに、本件商標は、別掲(1)に示したとおり、上辺を水平とする五角形輪郭を実線と破線との2本線で描き、さらに、その内側に破線の五角形輪郭を描き、該内側の破線五角形輪郭の左右の各辺と上部の辺とは上部において交差し、それぞれの辺を形成する線がそのまま伸びて外側五角形輪郭の上辺と左右辺に接するように引かれ、かつ、外側五角形輪郭の左右の各辺のほぼ中間点から2本の平行した破線を用いた波形を描いてなるものであり、構成全体をもって、一つの形状を表したと理解されるものである。

一方、引用商標は、別掲(2)に示したとおり、盾を模した如き下部にやや丸みを持たせた五角形輪郭を破線の2本線で描き、かつ、該五角形輪郭の左右辺のほぼ中間点から2本の平行した実線を用いた緩やかな波形を描いてなる図形を、中心に向い互いに傾けるように左右対称に2つ配してなるものである。

してみると、本件商標は、構成全体をもって一つの商標を表したものといえるものであって、かつ、引用商標とは、図形の数、五角形輪郭の形状、波形状図形部分の実線と破線での描写方法等において、明かに区別し得る差異を有するものである。

また、本件商標と引用商標は、いずれも特定の称呼、観念を生じないものであるから、称呼及び観念においては比較することができない。

したがって、本件商標は、引用商標とは、その外観、称呼及び観念において相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

(2)商標法第4条第1項第10号及び同第15号について

申立人より提出された証拠によれば、申立人の所有する引用商標がその業務に係る商品「ジーンズパンツ」の商標として使用されていることは認められるが、引用商標は、商品「ジーンズパンツ」の取引の実際では、申立人の代表的な商標「Lee」が表示されたレザーパッチと一緒に使用されていることが多いことから、引用商標のみをもって我が国の取引者・需要者の間に広く認識されていたものとは認められない。加えて、本件商標と引用商標とは、上記(1)のとおり、非類似の商標であって、別異の商標と認識されるものであるから、本件商標をその指定商品について使用しても、これに接する取引者、需要者が引用商標を連想、想起するようなことはなく、該商品が申立人の業務に係る商品であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれはないものと判断するのが相当である。

(3)まとめ

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に違反してされたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する。

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