Trademark Appeal Case
商標の類否と周知性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2005−90291(T2005−90291/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4847998号商標(以下、「本件商標」という。)は、「ASTELLAS」の欧文字を横書きしてなり、平成16年5月21日に登録出願された商願2004−47047を原出願とする商標法第10条第1項の規定による分割出願として、同17年1月26日に登録出願、第1類、第3類及び第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同17年3月18日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申し立ての理由の要点
(1)本件商標は、「STELLA」の欧文字を横書きしてなり、第3類に属する商品を指定商品として、平成15年12月23日を国際登録の日とする国際登録第703699号商標(以下、「引用商標」という。)と商標において類似するものであり、また、本件商標の指定商品中第3類に属する商品は引用商標の指定商品と同一又は類似するものである。
したがって、本件商標は商標法第8条第1項に違反して登録されたものである。
(2)登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、世界的に著名な元ビートルズのメンバーであるポール・マッカートニーの娘であるステラ・マッカートニーが設立した会社である。
また、本件商標の登録出願時(平成16年5月21日)はもとより今日も、ステラ・マッカートニー及び申立人は世界的に周知であり、申立人のハウスブランド「STELLA McCARTNEY」及びその化粧品に使用する引用商標(「STELLA」)も同様に、周知である。
したがって、本件商標はその指定商品中第3類「化粧品」については、商標法第4条第1項第10号に違反して登録されたものである。
よって、本件商標の登録は、その指定商品中の第3類に属する商品については取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)本件商標は、「ASTELLAS」の欧文字よりなるものであるから、その構成文字に相応して「アステラス」の称呼を生ずるものと認められる。
他方、引用商標は、「STELLA」の欧文字よりなるものであるから、その構成文字に相応して「ステラ」の称呼を生ずるものと認められる。
そこで、「アステラス」と「ステラ」の称呼について比較するに、両者は中間の「ステラ」の3音を共通にするとしても、前者は5音、後者は3音という明瞭な差違に加えて、聴者の耳に最も強く印象に残る語頭音における「ア」の音の有無、及び語尾音「ス」の音の有無という音構成、構成音数の顕著な差違を有するものである。
申立人は、語頭音「ア」と語尾音「ス」の音は、前後の音に吸収され、中間音である「ステラ」の音が聴別に重要であると主張しているが、両者は、その音構成、構成音数の差により明瞭に聴別され得ること上記のとおりであるから、この点に関する申立人の主張は認め難い。
そうすると、両者は上述した通りの差違により、称呼上十分に区別し得るるものと認められる。
また、本件商標は特定の語義を有しない一種の造語と判断されるものであるから、両者は観念上比較し得ないものであり、かつ、それぞれの構成よりみて外観上十分に識別し得るものである。
そして、両商標は、他に類似するとすべき理由は見当たらない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれにおいても識別し得る非類似の商標といわざるを得ない。
(2)申立人は、引用商標は、ファッション・デザイナーとして世界的に有名な「STELLA McCartney(ステラ・マッカトニー)」が商品「香水」等に使用して取引者・需要者の間に広く認識されている商標であると主張している。
しかしながら、申立人の提出に係る甲各号証によっては、引用商標が、本件商標の登録出願日(遡及日、平成16年(2004年)5月21日)前に周知となっていた事実を証する資料として不十分であるといわざるを得ない。
加えて、本件商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれからしても十分に識別し得るものであること、上記(1)のとおりである。
(3)したがって、本件商標は、商標法第8条第1項及び同法第4条第1項第10号のいずれの規定にも違反して登録されたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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