Trademark Appeal Case
商標の類似性と混同のおそれ
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2005−90326(T2005−90326/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4852197号商標(以下「本件商標」という。)は,平成16年8月2日に登録出願,「Alondite」の欧文字と「アロンダイト」の片仮名文字とを上下二段に横書きしてなり,第16類「紙類,文房具類」を指定商品として,同17年4月1日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
本件登録異議申立人(以下「申立人」という。)は,その理由を以下のように述べ,証拠方法として,甲第1号証ないし甲第7号証を提出した。
(1)本件商標は,申立人の所有に係る昭和44年1月21日に登録出願,「ARONTITE」の文字と「アロンタイト」の文字とを上下二段に横書きしてなり,第1類「化学品,薬剤,医療補助品」を指定商品として,同46年7月7日に設定登録,その後,昭和56年7月31日,平成3年8月29日及び同13年7月17日の三回にわたり商標権存続期間の更新登録がなされ,指定商品については,平成13年8月1日に指定商品の書換登録があった結果,第1類「化学品,のり及び接着剤(事務用又は家庭用のものを除く。)」,第3類「かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤」,第5類「薬剤,ばんそうこう,包帯,包帯液,歯科用材料」及び第16類「事務用又は家庭用ののり及び接着剤」となっている登録第905240号商標及び後掲(1)のとおりの構成よりなり,昭和44年4月1日に登録出願,第1類「化学品,薬剤,医療補助品」を指定商品として,同46年9月30日に設定登録,その後,昭和56年9月30日,平成3年11月28日及び同13年10月2日の三回にわたり商標権存続期間の更新登録がなされ,指定商品については,平成13年10月17日に指定商品の書換登録があった結果,第1類「化学品,のり及び接着剤(事務用又は家庭用のものを除く。)」,第3類「かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤」,第5類「薬剤,歯科用材料」及び第16類「事務用又は家庭用ののり及び接着剤」となっている登録第930674号商標(以下,これらを一括して「引用商標」という。)と外観及び称呼において類似する商標であり,また,本件商標の指定商品と引用商標の第1類「のり及び接着剤(事務用又は家庭用のものを除く。)」,第16類の「事務用又は家庭用ののり及び接着剤」とは,審査基準上は類似しない商品とされているが,流通経路を同一にする類似の商品と認められるものであるから,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。したがって,その登録は,取り消されるべきものである。
(2)申立人の所有に係る後掲(2)のとおりの構成よりなり,昭和37年10月25日に登録出願,第1類「化学品(他の類に属するものを除く)薬剤,医療補助品」を指定商品として,同42年7月25日に設定登録,その後,昭和52年9月5日,同62年7月22日及び平成9年5月20日の三回にわたり商標権存続期間の更新登録がなされた登録第748367号商標,「アロンアルフア」の文字を横書きしてなり,昭和40年2月1日に登録出願,第1類「化学品(他の類に属するものを除く)薬剤,医療補助品」を指定商品として,同43年4月12日に設定登録,その後,昭和53年8月2日,同63年3月25日及び平成10年4月28日の三回にわたり商標権存続期間の更新登録がなされた登録第778099号商標及び後掲(3)のとおりの構成よりなり,昭和40年2月1日に登録出願,第1類「化学品(他の類に属するものを除く)薬剤,医療補助品」を指定商品として,同43年4月12日に設定登録,その後,昭和53年8月2日,同63年3月25日及び平成10年4月28日の三回にわたり商標権存続期間の更新登録がなされた登録第778100号商標(以下,一括して「申立人商標」という。)は,申立人の業務に係る商品「のり及び接着剤」との関係において極めて広く知られている商標であるところ,本件商標は,その商標中に「アロン」の文字を包含するものであるから,本件商標をその指定商品に使用した場合には,申立人又はその関連会社の取り扱いに係る商品と誤認され,出所の混同を生ずるおそれがある。したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであるから,その登録は,取り消されるべきものである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標の指定商品と引用商標の指定商品との類否について検討するに,本件商標の指定商品は,前記1のとおり,第16類「紙類,文房具類」であるのに対し,引用商標の指定商品中には,申立人の主張するとおり,第1類の指定商品には「のり及び接着剤(事務用又は家庭用のものを除く。)」,第16類の指定商品には「事務用又は家庭用ののり及び接着剤」が含まれていることが認められ,申立人は,これらの商品が類似し,本件商標の指定商品と引用商標の指定商品において抵触があると述べているが,本件商標の指定商品と,引用商標のこれらの指定商品と類似するものということはできない。
しかして,商品の類否を判断するに際しては,原則として(イ)生産部門が一致するかどうか,(ロ)販売部門が一致するかどうか,(ハ)原材料及び品質が一致するかどうか,(ニ)用途が一致するかどうか,(ホ)需要者の範囲が一致するかどうか,(ヘ)完成品と部品との関係にあるかどうかを総合的に考慮すべきであるが,指定商品が類似であるかどうかは,商品自体が取引上誤認,混同のおそれがあるかどうかによって判定すべきものではなく,それらの商品が通常同一営業主により製造又は販売されている等の事情により,それらの商品に同一又は類似する商標が使用されたときは,同一営業主により製造又は販売に係る商品と誤認されるおそれがあると認められるか否かによって決せられるべきところ,本件の場合,一部販売部門等が一致する事情があるとしても,通常同一営業主により製造又は販売されている商品と誤認されるおそれがあるものということはできない。
したがって,本件商標と引用商標とが類似する商標であると仮定しても,本件商標の指定商品と引用商標の指定商品とは,類似しないものであるから,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではない。
(2)商標法第4条第1項第15号について
申立人より提出された証拠によれば,申立人商標が接着剤を取り扱う業界においては,相当程度知られた商標であるとしても,本件商標の構成は,前記のとおりであって,その指定商品の業種も異なるものであり,加えて,申立人商標とは,何ら相紛れるおそれのない非類似の商標と認め得るものであるから,本件商標をその指定商品に使用した場合,申立人商標を連想・想起することはなく,商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものとは認められない。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものでもない。
(3)結び
以上のとおり,本件商標は,商標法第4条第1項第11号又は同第15号のいずれにも違反して登録されたものでないから,同法第43条の3第4項の規定により,その登録を維持すべきものとする。
よって,結論のとおり決定する。
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