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Trademark Appeal Case

結合商標の要部抽出と一体性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2005−90353(T2005−90353/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4854502号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4854502号商標(以下「本件商標」という。)は、「BA・MAIL SERVICE」の欧文字と「ビーエーメールサービス」の片仮名文字とを二段に横書きしてなり、平成16年8月11日に登録出願、第39類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同17年2月8日に登録査定、同年4月8日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由(要旨)

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は商標法第3条第1項第3号、同第6号、同法第4条第1項第8号、同第10号、同第15号及び同第16号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号によって取り消されるべきであるとして、その理由を要旨以下のとおり述べ、証拠方法として、甲第2号証及び同第3号証を提出している。

(1)商標法第3条第1項第3号、同第6号及び同法第4条第1項第16号について

本件商標は、「BA」と「郵便業務」等を意味する「MAIL SERVICE」(甲第3号証)並びにこれらのローマ字の表音からなるものであるから、「役務記号BAの郵便に関する役務」以上の意味合いを感得することはできない。

してみれば、本件商標がその指定役務中「郵便物の積み降ろし」に使用された場合には、役務の内容を表示したものにすぎず、上記役務以外の役務に使用された場合には、役務の質について誤認を生じさせるおそれがあり、本件商標は、商標法第3条第1項第3号、同第6号及び同法第4条第1項第16号に該当する。

(2)商標法第4条第1項第8号、同第10号及び同第15号について

申立人は、その名称である「British Airways」の頭文字をとって「BA」と略称されるとともに、「BA」の文字は、航空機による輸送を中心とする役務についての商標として永年にわたって使用されてきたものである。わが国においても、申立人の略称として、又、商標として広く知られていたことは、新聞及び雑誌記事のデータベース(甲第2号証)により明らかである。

本件商標は、その構成中に申立人の著名な略称である「BA」の文字を含んでいるにもかかわらず、商標権者は、本件商標の登録にあたり、申立人から何らの承諾も得ていない。

また、「BA」の文字は、申立人の業務に係る航空機による輸送を中心とする役務についての商標として著名なものであるから、本件商標がその指定役務に使用された場合には、当該役務が申立人ないしは申立人と何らかの関係のある者の提供に係るものであるかの如く、その出所の混同を生じるは必定である。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第8号、同第10号及び第15号に違反して登録されたものである。

3 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第3号、同第6号及び同法第4条第1項第16号について

本件商標は、前記したとおりの構成からなるところ、構成各文字は、軽重の差もなく、外観上まとまりよく一体的に表現されており、これより生ずる「ビーエーメールサービス」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。また、欧文字部分は、「BA」と「MAIL」の文字を中黒「・」で結び、半文字程度の間隔を開けて「SERVICE」の文字が表されている構成からみて、外観上及び観念上の点を含め、特定の箇所で必ず分断して把握されるとみるべき明白な理由は見当たらない。

そうとすれば、本件商標は、該構成文字全体に相応して「ビーエーメールサービス」の称呼のみを生ずる特定の意味合いを認識させることのない一体不可分の一種の造語からなるものと認識し把握されるものとみるのが自然である。

してみれば、本件商標は、これをその指定役務について使用しても、自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものであり、その指定役務中のいずれの役務について使用しても、役務の質について誤認を生じさせるおそれはないものというべきである。

したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号、同第6号及び同法第4条第1項第16号に該当しない。

(2)商標法第4条第1項第10号について

上記したとおり、本件商標は、「ビーエーメールサービス」の称呼のみを生ずる一体不可分の構成からなる商標とみるのが相当であるから、申立人が航空機による輸送を中心とする役務についての商標であると主張している「BA」の商標と類似するものとは認められない。

したがって、本件商標は、「BA」の商標との関係においては、その余の要件について判断するまでもなく、商標法第4条第1項第10号に該当しない。

(3)商標法第4条第1項第8号及び同第15号について

申立人は、申立人の略称であり商標であると主張する「BA」の語(文字)の周知・著名性を立証するものとして甲第2号証(新聞及び雑誌記事のデータベース)を提出しているところ、新聞や雑誌等の記事における社名等の表示は、記事中のいずれかの箇所において、略称以外の表記がなされたうえで、紙面の制約上、簡略にできるところはなるべく簡略・簡潔な表示をもって表されることがしばしば行われているところであるから、新聞や雑誌の記事において、「BA」の語(文字)が用いられているからといって、該記事のみをもってしては、本件商標の登録出願時において、「BA」の文字が申立人の略称として、また、申立人の業務に係る航空機による輸送を中心とする役務についての商標として、取引者・需要者の間に広く認識されていたものと認めるに十分なものとはいえない。

してみれば、甲第2号証のみをもってしては、本件商標は、申立人の著名な略称を含む商標とはいえず、また、商標権者が本件商標をその指定役務に使用しても、これに接する取引者・需要者をして、その役務が申立人又は同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る役務であるかの如く、その役務の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわざるを得ない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第8号及び同第15号に該当しない。

(4)まとめ

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号、同第6号、同法第4条第1項第8号、同第10号、同第15号及び同第16号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する。

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