Trademark Appeal Case
普通名称の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2005−90377(T2005−90377/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
登録第4859231号商標(以下「本件商標」という。)は、「マリンシルト」の文字を標準文字で書してなり、平成16年7月16日に登録出願、第3類「せっけん類,化粧品,香料類」を指定商品として、同17年4月22日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
「マリンシルト」の語は、「沖縄の海底に堆積した超微粒子の特殊粘土」を表わすものであるとともに、ネイルリムーバー、パック等の本件商標の指定商品の原材料として普通に使用されているものである。すなわち、本件商標は、その指定商品中「マリンシルトを原材料とした商品」に使用するときは、単に商品の原材料、品質を表す標章にすぎないものであり、上記以外の商品に使用するときはその商品の品質について誤認を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、上記のとおり「マリンシルト」の文字よりなるところ、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の提出に係る証拠には、「マリンシルト」は「数百万年かけて沖縄の海底に堆積した超微粒子の特殊粘土」と記載され、また、「ネイルリムーバー」について「海洋粘土マリンシルトが爪に負担をかけず、やさしく除去!」と、「パック」について「ペントナイト&マリンシルト配合(保湿)」「マリンシルトには洗浄作用があり頭皮のバランスを整えます。」「Aさんの場合・・・マリンシルトを配合したパックを処方」と記載されていることが認められる。
しかしながら、上記証拠は、いずれもインターネット上に掲載されている膨大な数のウエブサイトのなかの数件のサイトに掲載されるに止まるものであって、これらの証拠には、「マリンシルト」の語が化粧品に関係する書籍や各種辞典などに掲載されていることを示すものはない。しかも、職権をもって調査するも、国語辞典である「広辞苑」(岩波書店発行)、「国語大辞典」(小学館発行)、「日本語大辞典」(講談社発行)、「大辞林」(三省堂発行)、あるいは、用語事典である「アサヒ現代用語知恵蔵2005」(朝日新聞社発行)、「現代用語の基礎知識」(自由国民社発行)、「imidas2005」のいずれにも「マリンシルト」の語は採録されていない。
そうすると、申立人の証拠では、「マリンシルト」の文字が上記した「数百万年かけて沖縄の海底に堆積した超微粒子の特殊粘土」を表すものとして一般の取引者、需要者の間に理解され認識されていると認めるに足りるものということはできず、上記事情のもとにおいては、化粧品等を取り扱う業界において「マリンシルト」の文字が化粧品等の品質、原材料を表示するものとして普通に使用されているとまでは認められない。
してみれば、本件商標をその指定商品について使用した場合、これに接した取引者、需要者がこれを商品の品質、原材料等を表示するものと認識するとはいえないから、本件商標は、そのいずれの商品についても、自他商品の識別標識としての機能を果たすものであり、かつ、商品の品質について誤認を生じさせるおそれもないものといわなければならない。
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものではない。
したがって、本件商標は、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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