Trademark Appeal Case
称呼類似性「ア」と「オ」の差異
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2005−90430(T2005−90430/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4865094号商標(以下「本件商標」という。)は、「EXPERION」の文字を横書きにしてなり、2004年2月3日アメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して平成16年6月8日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同17年5月20日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由
(1)引用商標
登録異議申立人(以下、「申立人」という。)の引用する登録第4520020号商標(以下「引用商標1」という。)は、「EXPERIAN」の文字を横書きにしてなり、1997年3月1日グレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して平成9年8月29日に登録出願、第9類、第16類、第35類、第36類、第38類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿に記載の商品・役務を指定商品・指定役務として、同13年11月9日に設定登録されたものである。
同じく、国際登録第785895号商標(以下「引用商標2」という。)は、「エクスペリアン」の文字を横書きにしてなり、平成14年4月19日に登録出願、第9類、第16類、第35類、第36類、第38類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿に記載の商品・役務を指定商品・指定役務として、同16年9月10日に設定登録されたものである。
(2)理由の要点
ア 商標法第4条第1項第11号について
本件商標と引用商標1及び2とは、称呼において類似するものであり、その指定商品及び役務も重複するので、本件商標は本号に違反して登録されたものである。
イ 商標法第4条第1項第15号について
申立人の商標「EXPERIAN」はグローバル・インフォメーション・ソリューンョンプロバイダーのリーディング企業の名前及び同社の商標としてよく知られたものとなっている。よって、上記商標「EXPERIAN」に類似する本件商標をその指定役務に使用すると、上記役務と申立人の業務にかかる役務との間で出所の混同を生じる蓋然性が高く、本件商標は本号に該当する。
3 当審の判断
(1)本件商標は、その構成文字に相応して「エクスペリオン」の称呼を生ずるものである。他方、引用商標1及び2は、いずれも「エクスペリアン」の称呼を生ずるものである。
そこで、前記「エクスペリオン」と「エクスペリアン」とを対比すると、両者は「エクスペリ」及び語尾「ン」を共通にするが、第6音において「ア」と「オ」の差異を有するものである。そして、当該「ア」は、口を広く開き、舌を低く下げ、その先端を下歯の歯茎に触れる程度の位置におき、声帯を振動させて発する音であるのに対し、「オ」は、唇の両端を少し中央に寄せ、舌を少し後方にひき、後舌面を軟口蓋に向かって高め、声帯の振動によって発する音であって、いずれも、語尾「ン」が弱く発音・聴取されることとも相俟って、明瞭に発音・聴取されるから、かかる差異が称呼全体の音感に与える影響は必ずしも小さいとは言い難いものである。しかして、これらをそれぞれ一連に称呼するときは、全体としての音感が異なり、互いに区別し得ると判断するのが相当である。
してみれば、本件商標が称呼において引用商標に類似するとの申立人の主張は認められない。
他に両者を類似するものとすべき理由は見出せない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものとはいえない。
(2)申立人提出の甲各号証によれば、引用商標が使用されていることは窺い知れるとしても、これによっては、引用商標が、本件商標の出願前において、需要者の間で広く認識されるに至っていたと認め得るには足りないといわなければならない。
しかして、本件商標の出願時において、本件商標をその指定商品・役務に使用しても、需要者がこれより引用商標を想起し連想して、申立人又は同人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品あるいは役務であると誤信し、その出所について混同するおそれがあったとは判断し難いものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものとはいえない。
(3)以上のとおり、本件商標は商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものとはいえないから、その登録は維持すべきものである。
よって、同法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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