Trademark Appeal Case
称呼類似と不正目的
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2005−90061(T2005−90061/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4816118号商標(以下「本件商標」という。)は、平成15年12月15日に登録出願、「ナメネコ」の片仮名文字と「なめねこ」の平仮名文字と「NAMENEKO」の欧文字とを三段にそれぞれ横書きしてなり、商品の区分第9類及び第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同16年11月12日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由
(1)本件商標は、津田覚の率いるピースマン株式会社が使用しているキャラクター商品を表す著名な標章「なめ猫」と類似する「なめねこ」の文字を有してなることから、これを本件商標に係る指定商品に使用する場合、取引者・需要者は、前記会社と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのごとく商品の出所について混同を生じるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
(2)本件商標は、前記著名な商標「なめ猫」と類似する「ナメネコ」の文字を有してなることから、不正の目的をもって使用するものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当する。
(3)上記のとおりであるから、本件商標の登録は、同法第43条の2第1項の規定により、取り消されるべきである。
3 本件商標の取消理由
当審において、商標権者に対して、平成18年1月24日付け取消理由通知書をもって通知した本件商標の取消理由は、要旨次のとおりである。
登録異議申立人(以下「申立人」という。)提出に係る甲第3号証ないし甲第20号証によれば、申立人会社の代表者である津田覚氏によって1981年に創作された「なめ猫」(「なめネコ」と称している場合もある。以下、必要により「引用商標」という。)と称する学ラン服を身につけた暴走族風のネコのキャラクターが、同年から翌1987年にかけて爆発的な人気を呼び、同キャラクターに係る関連商品は、少なくとも150種におよび、カレンダーが70万枚、ポスターが6000万枚、レコードが初回プレスで20万枚販売されるなど爆発的な人気を呼んだことが認められる。
そして、このように爆発的な人気を呼んだことから、なめ猫及びそれを創作した津田覚氏について、その後もテレビや雑誌で報道されているほか、携帯電話の待ち受け画面、カレンダーなどの「なめ猫」関連商品が販売されていることが認められる。
そうとすると、上記、猫のキャラクター及び引用商標は、本件商標の出願時において、申立人又は申立人代表者の業務に係る商品を表示するものとして、取引者・需要者間に広く認識されていたものということができる。
しかして、本件商標は、上記のとおり、「ナメネコ」、「なめねこ」及び「NAMENEKO」の文字よりなるものであるから、該文字に相応して「ナメネコ」の称呼を生ずるものである。
他方、引用商標は、「なめ猫」「なめネコ」の文字を書してなるものであるから、「ナメネコ」の称呼を生ずることが明らかである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、「ナメネコ」の称呼を共通にする類似の商標である。
そして、引用商標は、特定の語義若しくは意味合いを有する成語ではないことからすれば、当該商標は、申立人代表者が考案した造語商標であると見るのが相当であり、かかる特異な造語商標と文字の相違のみである本件商標を商標権者が偶然に考案したものとは考え難いところである。
してみれば、商標権者による本件商標の取得には、申立人使用商標である「なめ猫」ブランドの周知、著名性にフリーライドして不正の利益を得ようとする不正の目的があったものと推認され得るところである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に違反して登録されたものである。
4 商標権者の意見
上記3の取消理由の通知に対し、商標権者からは何らの応答もない。
5 当審の判断
本件商標は、上記3のとおりの取消理由があるものと認められるので、商標法第4条第1項第19号に違反して登録されたものであって、同法第43条の3第2項の規定に基づき、取り消すべきものである。
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