Trademark Appeal Case
地名と普通名称の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2005−90065(T2005−90065/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4816365号商標(以下「本件商標」という。)は、「奥出雲飯南米」の文字を標準文字で書してなり、平成16年2月18日に登録出願、第30類「米,米菓,米を主原料とするパン,べんとう,すし」を指定商品として、同16年11月12日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標の登録は取り消されるべきであるとして、その理由を次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第6号証を提出している。
(1)本件商標は、その構成中「奥出雲」は、島根県東部のいわゆる出雲地方のうち奥部を漠然と示す呼び名であり、また、「飯南」は、当該地方に属する町の名称であって、地名に「米」を付加しただけの単なる産地表示もしくは原材料表示にすぎないから、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)本件商標は、登録第4086324号商標「奥出雲」及び登録第4086323号商標「おくいずも」と「オクイズモ」の称呼を同じくする類似の商標であって、その指定商品「米」も同一であるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
3 本件商標に対する取消理由
当審において、平成17年12月28日付けで商標権者に対し通知した取消理由は、要旨次のとおりである。
本件商標は、「奥出雲飯南米」の文字よりなるものであるところ、飯南町は平成17年1月1日に町村合併により誕生したが、申立人の提出に係る甲第3号証の「飯南町ホームページ」及び甲第4号証の「島根県立飯南高等学校ホームページ」によれば、その「新町名称決定までの経過」をみると、本件商標の登録出願前には、「飯南」が新町名として知られていたものと認められる。また、飯南町には、島根県立飯南高等学校があり、その高校名は昭和38年から使用されてきたことが認められる。
さらに、「奥出雲」の語は、「出雲」が島根県東部を占める旧国名であり、また、「奥」の語が例えば、奥多摩、奥日光等と同様な意味合いで使用されていることからも、その「出雲」地方の奥まったところを漠然と表しているといえるものである。
そうすると、本件商標を構成する「奥出雲飯南米」の文字中の「奥出雲飯南」の文字部分は、島根県東部の一地域「飯南」又は「飯南町」を指称するものとみるのが相当である。
してみれば、本件商標は、これをその指定商品について使用しても、単にその商品の産地、販売地を表示するというべきであり、自他商品の識別機能を果たし得ないものといわざるを得ない。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号に違反して登録されたものである。
4 商標権者の意見
商標権者に対し、上記3の取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者からは何らの応答もない。
5 当審の判断
本件商標は、上記3で述べたとおり、商標法第3条第1項第3号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項の規定に基づき、その商標登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。