Trademark Appeal Case
一般名称結合の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2004−13987(T2004−13987/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「Web Dataserver」の文字を標準文字で表してなり、第9類「写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,測定機械器具,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」を指定商品として、平成15年11月7日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶理由の要旨
原査定は「本願商標は、「Web Dataserver」と標準文字で書してなるところ、その構成中「Web」は、昨今のインターネットの普及に伴い、インターネットを利用したダウンロードをはじめ、インターネット上からの各種情報を取得できる実情からすれば、「インターネットのWWW(ワールドワイドウェブ)システム」の意味合いであり、「Dataserver」は「データを共有するデータベース・サーバー」を意味する語であることから、これより全体として、「インターネットを利用するデータベース・サーバー」程の意味合いを理解させ、これを本願指定商品中上記文字に照応する商品について使用しても、商品の品質・機能を表示したものと理解するにすぎず、結局、自他商品の識別標識としての機能を果たすことができない商標と認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)本願商標は、前記のとおり「Web Dataserver」の文字よりなるところ、構成する各々の語について、株式会社岩波書店発行の広辞苑第五版によれば、以下のような意味を有するものである。
・「ウェッブ(web)」:「ワールド‐ワイド‐ウェッブ(World Wide Web)の略。」であり、「インターネットで用いられる情報検索システムおよびクライアント・サーバー・システムの一。文字のほかに音声・画像を扱うことができ、ハイパーテキスト形式による情報の検索が可能。」
・「データ(data)」:「コンピュータで処理する情報。」
・「サーバー(server)」:「ネットワーク上で他のコンピューターやソフト、すなわちクライアントにサービスを提供するコンピューター。」
特に、「サーバー」の一部はWeb上に公開されており、そのようなサーバーを「webサーバー」(通信処理を行うコミュニケーションサーバーとして所定のURL(Uniform Resource Locator)を指定することでアクセスし、データを取得することができる。)と称している。(株式会社技術評論社 最新パソコン用語事典2005−’06年版)
そして、これらの語は昨今のインターネットの普及にともない、広く一般にも親しまれているものである。
また、「database server(データベースサーバー)」すなわち「データベースを保有し、クライアントからの検索や更新などの要求を受けると処理を行い、結果をクライアントに返すサーバー。」(日経BP社 日経パソコン用語事典2004年版)の略称、または、その同義語を表すものとして、「dataserver(データサーバー)」の語が普通に使用されている事も見受けられる。
このような実情を総合的に勘案すると、本願商標は、「Web」と「Dataserver」の二語を組み合わせたものと認識され、全体として「Web上に構築されたデータを管理するサーバー」程の意味合いを容易に理解・認識されるものといわなければならない。
(2)前記認定及びその実情については、例えば、次の(a)ないし(i)の新聞記事やインターネット情報においても十分裏付けられる。
(a)2004年12月17日付け電気新聞の4頁には、「山武が研究室の空気管理省エネ、安全性向上システム」の見出しの下に「山武は16日、研究施設向けの環境管理システム「CEMS(クリティカルエナジーマネジメントシステム)」を発売すると発表した。・・・・今回、新たに安全性向上と省エネルギー化を実現したデータサーバー、CEMSを開発。・・・CEMSは研究室内の排気風量、設備運用状況をモニタリングし、分析して、情報公開するウェブ兼データサーバーで、顧客が所有するパソコンとイントラネットで接続でき、研究施設の稼働実績や警報発生、排気設備利用状態などの情報をわかりやすいデータに置き換えて表示する。」との記載がある。
(b)2003年5月8日付け朝日新聞(西部朝刊)の11頁には、「九電など省電力装置を開発(情報ファイル)」の見出しの下に「三菱電機と九州電力は、ビルや工場向けに、夏の日中など電力を多く使う時間帯に自動的に使用量を抑える電力監視制御装置を共同で開発した。これまで別々だった計測、データサーバー、監視制御の3装置を一体化した。」との記載がある。
(c)2003年6月26日付け日刊工業新聞の19頁には、「タクマ、複数のゴミ焼却・産廃処理施設をウェブで遠隔監視」の見出しの下に「・・・各プラントにはウェブサーバとデータサーバなどを設置、・・・画面をセンターでリアルタイムに監視。プラントの連続安定運転をサポートし、トラブルを未然に察知することができる。システムにはデータの収集機能もあり、定期的にプラントのデータほぼすべてをセンターのサーバに蓄積する。」との記載がある。
(d)2000年5月30日付け日刊工業新聞の10頁には、「NECソフト、指紋認証システムを発売」の見出しの下に「NECソフト(略)は、指紋認証システム「アイセックアシスト」を開発、31日から出荷する。・・・「アイセックアシスト」は指紋データサーバを多重化することで、システム停止を防止できる。・・・今後、ウェブ対応やUNIX、Linux(リナックス)対応も開発する予定。」との記載がある。
(e)1994年11月30日付け日刊工業新聞の10頁には、「日本ユニシス、並列処理データサーバ6モデル発売。リアルタイム処理可能」の見出しの下に「日本ユニシス(略)は独自のアーキテクチャー(設計概念)でデータ更新処理と検索処理を同一データベース(DB)上で同時実行できる並列処理データサーバ「DataCentral(データセントラル)1000シリーズ=写真」六モデルを三十日に発売する。従来のDBサーバでは対応不可能だったリアルタイムデータに基づく意思決定支援や営業活動支援を可能とする。」との記載がある。
(f)株式会社マースエンジニアリングのインターネットホームページには、商品として「データサーバ」が掲載され、その説明として「システムのデータ管理、セキュリティ管理を一元管理するネットワークの監視役です。」との記載がある。
(http://www.mars-eng.co.jp/products/data_server.html)
(g)ユニファイジャパン株式会社のインターネットホームページには、「DataServer」の見出しの下に「ハイコストパフォーマンスで使い易いデータベース管理システム/Unify DataServer はRDBMSとしての高い信頼性はもちろんのこと、チューニング・パラメータや運用監視・障害報告ユーティリティなども豊富に装備しています。(略)外部とのファイル連携やWebアプリケーションの構築に関しては、Unify DB Integratorを使用することによって、ODBCまたはJDBC経由でのデータアクセスを可能としています。」との記載がある。(http://www.unify-jp.com/products/dataserver/dataserver.html)
(h)株式会社日新システムズのインターネットホームページには、「WEBベースの組み込みHMI構築ツール(web監視制御)」の見出しの下に「ハイビーム/HiBeam」の説明として「HiBeamはグラフィック画面を構築するスクリーンビルダと、コントローラに組み込まれたデータサーバ、そしてグラフィック画面を表示する汎用ブラウザで構成され、プログラムレスでブラウザによるWEB監視制御システムを容易に構築することが可能です。」との記載がある。(http://nss-sup.co-nss.co.jp/elisaoficial.nsf/b5a6aa0ee0aec32f492565ee00224b16/5e2f6c7575bfb04b49256a4000024017?OpenDocument)
(i)オーキッドテクノロジー株式会社のインターネットホームページには、「データ サーバー製品」の説明として「各地証券市場向けのプライス・フィード・ハンドラーの開発に加えて、当社では特定クライアントのニーズに合わせた付加価値の高い各種データサーバーも提供しています。 」との記載がある。
(http://www.orchidtechnology.com/j_data_servers.html)
(3)以上を総合勘案すると、本願商標をその指定商品中「電子応用機械器具及びその部品」に使用するときは、その取引者、需要者をして、「Web上に構築されたデータを管理するサーバ」であることを理解するにとどまり、単に商品の機能、品質を表示するものと認識されるものであり、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるものというのが相当である。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であり、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
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