Trademark Appeal Case
ペットファニチャーの記述性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2004−7382(T2004−7382/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「ペットファニチャー」の片仮名文字を標準文字で表してなり、第20類「愛玩動物用ベッド,愛玩動物用トイレ,愛玩動物用室内用小屋,その他の愛玩動物用小屋」を指定商品として、平成15年9月5日に登録出願されたものである。
2 原審の拒絶理由
原査定は、「本願商標は、指定商品との関係において『愛玩動物用の家具』の意を認識させる『ペットファニチャー』の文字を普通に用いられる方法で書してなるから、これを本願指定商品に使用しても、単に商品の品質を表示するにすぎない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断して本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)本願商標は、「ペットファニチャー」の文字からなるものであるところ、「ペット」は、愛玩動物を意味する外来語として、また、「ファーニチャー」、「ファニチャー」は、家具を意味する外来語として、それぞれが、我が国において既に広く親しまれ使用されている語である(「広辞苑 第五版」、「朝日現代用語 知恵蔵2005」参照)。そして、「ペットファニチャー」の文字は、前記両語を結合したものとして理解されるとみるのが自然であるから、これよりは「ペット(愛玩動物)用の家具」の意を容易に看取させるとするのが相当である。
(2)ところで、近時のペットブームを反映して、飼い主がペットに対して人間と同等(あるいはそれ以上)といえるような食物や環境を与えようとする傾向にあることは、顕著な事実といえる。そして、ペットの使用する用具(「ベッド」「小屋」等)について、「ペットファニチャー」がこれらを指す文字として使用されているのが実情である。
このことは、例えば、以下に示す事実からも、窺い知れるところである。
ア 「家具オンライン」(http://shop.kojimakagu.com/cat019.html)には、「ペットファニチャー」として「ドッグベッド」「お食事トレー」「ドッグベッドS」「ペットハウス」(http://shop.kojimakagu.com/i−shop/category_l.pasp?cm_large_cd=18&to=cl)の記載と各商品の写真が掲載されている。
イ 「みんなのペツト用品」(http://pets100.seesaa.net/article/2416515.html)には、「ペットファニチャー 扉付きボックス40/ホワイト(服掛ポール付)」の記載と商品の写真が掲載されている。
ウ 「エスシー・ガーデン倶楽部」(http://www.rakuten.co.jp/sc−gardenclub/438200/638715/)には、「ペットファニチャーシリーズ」の下、「【ペットファニチャー】」「ドッグハウス・トゥルーロタイプC」の記載と商品の写真が掲載されている。
エ 2003年11月14日付の日刊工業新聞には、「日本興業、ドッグハウスなどペット用品事業に新規参入」の表題の下、「【高松】日本興業は04年4月、エクステリア事業の一部門としてペットファニチャーに進出する。拡大するペット市場での市場開拓を図るのが目的。・・・当初はドッグハウス・・などを部門の柱に据える。・・・」との記事が掲載された。
オ 「第三工芸有限会社」のホームページ(http://www.dai−3.com/)には、「リフォーム・家具・ペットファニチャー・その他木工全般おまかせください!」との記載がある。
カ 「ニッカン愛犬倶楽部」(nikkansports.com:)には、「犬の仕事人:ペットファニチャーデザイナー/森浩治さん」(http://blog.nikkansports.com/life/dogs/archives/2006/01/post_115.html)として、「・・・、ペットファニチャーをデザイン・制作・販売している・・・」との記載がある。
(3)以上の(1)及び(2)よりすると、本願商標は、「ペット(愛玩動物)用の家具」との意をもって看取されるものであり、また、実際に「ペット(愛玩動物)用の家具」の意味をもって用いられているものでもあるから、本願商標をその指定商品に使用するときには、需要者は、当該商品がペット(愛玩動物)用の家具に属する商品である旨を表示したものと認識するに止まり、自他商品の識別標識としては認識しないといわざるを得ない。
したがって、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示した標章のみからなる商標というべきであり、商標法第3条第1項第3号に該当するものである。
(4)請求人の主張について
ア 請求人は、「家具」が本来的に人間自身が使用するものであるから、本願商標の指定商品とは異なった概念のものであるというが、前記(2)及び(3)よりすると、本願商標の指定商品のようなペット用品の需要者は、ペットを単なる動物としてというよりも、人間(家族)同様に考えるものと推認されるから、本願商標の指定商品をペットにとっての家具(ファニチャー)の類として捉えるというのが相当である。
イ また、請求人は、「本願商標に関しては、これが一般に使用されている事実が皆無であるとはいえないが、業としての使用が明確に確認できたもので、2社6サイトであることを考慮すると、この様な事実を以て、本願商標が、一般的な記述的表示として普通に使用されていると結論付けることには、慎重な検討を要し、単に『愛玩動物用の特注家具』や『ペット家具』が取引されている事実を以て、識別力を欠くとした原審の判断は妥当ではない」旨主張する。
しかし、「ペットファニチャー」の文字は、前記のとおり需要者が自他商品の識別標識として認識するものとはいい難いものであるうえ、前記(2)のとおり、請求人及び同人以外の複数の製造業者及び販売業者によって現に使用され、前記業者が取引に際しその使用を欲する標章の一というべきものであるから、特定人による独占的な使用を伴う商標登録を認めることは、公益上適当とはいえないものである(最高判昭和54年4月10日第3小法廷・判例時報927号233頁参照)。
ウ さらに、請求人は、登録例を挙げて、本願商標が登録されるべきである旨主張するが、登録要件を具備するか否かは、個別具体的に判断されるべきものであり、前記判断は妥当なものであるから、本願商標と商標の構成を異にする事案によって、前記判断は左右されない。
(5)以上のとおり、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原審の判断は妥当であるから、原査定を取消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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