Trademark Appeal Case
結合商標の要部と称呼・観念類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−16394(T2000−16394/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は,後掲に示したとおりの構成よりなり,平成10年3月9日に出願された平成10年商標登録願第18419号の分割出願として,同11年5月13日に登録出願,第38類「移動体電話による通信,テレックスによる通信,電子計算機端末による通信,電報による通信,電話による通信,ファクシミリによる通信,無線呼出し,テレビジョン放送,有線テレビジョン放送,ラジオ放送,報道をする者に対するニュースの供給,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与」を指定役務とするものである。
2 原査定の引用商標
原査定が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録第4080324号商標(以下「引用商標」という。)は,「ネットコール」の片仮名文字を横書きしてなり,平成8年6月7日に登録出願,第38類「移動体電話による通信,無線呼出し,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与」を指定役務として,同9年11月7日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
本願商標は,後掲に示したとおり,中央横書きに水色の破線を配した中に,アルファベットの20番目の文字「T」を赤色で左端に配し,その右側に「網,網状のもの」を意味する英語「Net」文字と,更に右側に「呼ぶ,電話をかける」を意味する英語「Call」とをやや間隔を開けて水色で横書きに配してなる(「T」と「Net」との間隔は,3文字程度と大きく,「Net」と「call」との間隔は一文字程度と狭い。)ところ,左端に独立して配してなる「T」の文字は,赤色の色彩が施されているとしても,いまだ,簡単かつありふれたアルファベットの一文字の域を脱しないのに対し,「Net」と「Call」の文字は,これを分離して観察しなければならない程不自然に構成されているものでもないから,これらを一体的にとらえ,「Net Call」の文字において独立して取引に資される場合があるものというべきであり,また,特別の観念の生じない造語というを相当とする。
してみれば,本願商標からは,一連の「ティーネットコール」の称呼のほか,単に「Net Call」の文字に照応する「ネットコール」の称呼をも生ずるものといわざるを得ない。
他方,引用商標は,「ネットコール」の片仮名文字よりなるものであるから,該文字に照応する「ネットコール」の称呼を生ずるものである。
そうとすれば,本願商標と引用商標とは,ともに「ネットコール」の称呼を共通にするものである。
また,観念においては,引用商標「ネットコール」は,本願商標の構成中の独立して取引に資される「Net Call」の文字の表音片仮名表記であるから,ともに共通する観念を含むものである。
そして,引用商標の指定役務は,本願商標の指定役務と同一又は類似する役務を含むものである。
してみれば,本願商標と引用商標とは,外観上の違いが認められるとしても,共通する称呼を有し,観念においても共通するところのあるものであるから,その外観,称呼及び観念等によって取引者に与える印象,記憶,連想等を全体として比較した場合,類似する商標であるといわざるを得ない。
したがって,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶した原査定は,妥当であって,取り消すべきでない。
その他,政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
なお,請求人は,過去の判断例を挙げて述べるところがあるが,本願商標が,アルファベットの一文字と造語との結合によりなるのに対し,それらは,アルファベットの一文字と成語との結合によるものであるから,本件と事案を異にし,採用の由がない。
よって,結論のとおり審決する。
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