Trademark Appeal Case
氏の識別力と使用識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2004−7665(T2004−7665/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「FUJIKURA」の文字を標準文字で表してなり、第28類「運動用具」を指定商品として、平成15年5月29日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、ありふれた氏と認められる『藤倉』のローマ文字表記である『FUJIKURA』の文字を普通に用いられる方法で書してなるにすぎないものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第4号に該当する。なお、出願人は、本願商標は使用により自他商品の識別力を獲得するに至り登録されるもので有る旨を主張し、証拠資料を提出しているが、これによっては、本願商標がその指定商品に使用された結果、取引者・需要者に広く認識されていたものであることを立証するに足る充分なものとは認められない。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)本願商標は、前記1のとおり、「FUJIKURA」の文字を標準文字で表してなるところ、該文字は、ありふれた氏と認められる「藤倉」の欧文字であることは、容易に認識されるものである。
そして、電話帳「ハローページ(東京都23区個人名全区版)東日本電信電話株式会社発行」によれば、「藤倉」の氏を有する者が多数存在することが認められるところである。
そうとすれば、本願商標は、ありふれた氏「藤倉」を欧文字で普通に用いられる方法で表してなるにすぎず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものといわなければならない。
(2)請求人は、本願商標は、使用された結果、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができるに至ったものである旨主張し、証拠方法として、参考資料1ないし12を提出している。
ところで、商標法第3条第2項の適用を受け、使用により識別力を有するに至った商標として登録が認められるのは、原則として使用に係る商標が出願に係る商標と同一の場合であって、かつ、使用に係る商品と出願に係る指定商品も同一のものに限られると解されるところである。
そこで、まず、本願商標と使用に係る商標についてみるに、本願商標は、前記のとおり標準文字により「FUJIKURA」と表されているものである。これに対して、前記参考各資料において、使用されている商標は、ゴルフクラブシャフト上に、ゴシック体で「FUJIKURA」と表示されているもの、又は、ゴシック体調で「FUJIKURA SHAFT」(SHAFTの文字中「A」は多少図案化している。)と表示されているものがほとんどである。以下、これらをまとめて「使用商標」という。
次に、本願商標の指定商品と使用に係る商品についてみるに、請求人が提出している資料は、ゴルフクラブシャフトについてのものがほとんどであり、それ以外の運動用具についての使用に係る商品の資料は見あたらない。
また、提出されている雑誌も、ゴルフを愛好する者向けのゴルフ雑誌のみである。
してみると、提出された資料を総合的に判断するも、たとえ、使用商標がゴルフクラブシャフトの分野で取引者・需要者間において、周知であることが窺われるとしても、本願商標と使用商標は同一のものとはいえず、かつ、使用に係る商品も本願の指定商品の一部の商品に限られているから、本願商標がその指定商品に使用された結果、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識できるに至ったものと認めることはできず、本願商標が商標法第3条第2項に該当するものであるとする請求人の主張は、これを採用することができない。
(3)したがって、本願商標は商標法第3条第1項第4号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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