1 本願商標
本願商標は、「バロン」及び「Baron」の文字を二段書きしてなり、第20類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成16年7月15日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第2717868号商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、昭和59年9月19日登録出願、第20類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成8年11月29日に設定登録されたものである。
同じく、登録第2717869号商標は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和59年9月19日登録出願、第20類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成8年11月29日に設定登録されたものである。
同じく、登録第2719989号商標は、別掲(3)のとおりの構成よりなり、昭和60年4月12日登録出願、第20類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成9年2月24日に設定登録されたものである。
以下、これらをまとめて「引用商標」という。
3 当審の判断
本願商標は、上記1のとおりの構成よりなるところ、これよりは「バロン」の称呼及び「男爵」の観念を生ずるものである。
一方、引用商標は、別掲のとおりの構成よりなるところ、「パロン」の称呼を生ずるものであり、特定の観念を生じさせない造語であるというのが相当である。
そこで、本願商標より生ずる「バロン」の称呼と、引用商標より生ずる「パロン」の称呼とを比較すると、両者は、語頭における「バ」の音と「パ」の音に差異を有するものである。
しかして、該差異音は、暗く濁った音「バ」と明るく澄んだ音「パ」であることに加え、短い音構成よりなる両商標にあっては、語頭音の差異が称呼に与える影響は少なくないことからすると、本願商標と引用商標とをそれぞれ一連に称呼した場合は、聴者に与える語調、語感が異なり、互いに聞き誤るおそれはないものというべきである。
また、本願商標と引用商標とは、外観においては明らかに異なり、観念については比較することができない。
してみれば、本願商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当ではなく、取り消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。