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Trademark Appeal Case

複合商標の称呼一体性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2005−90406(T2005−90406/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4862559号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4862559号商標(以下、「本件商標」という。)は、「Zsas」の文字と「ジィーサス」の文字とを二段に横書きしてなり、平成16年10月12日に登録出願、第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同17年5月13日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下、「申立人」という。)が引用する登録第3257747号商標(以下、「引用商標」という。)は、「SAS」の文字を書してなり、商標法の一部を改正する法律(平成3年法律第65号)附則第5条第1項の規定により使用に基づく特例の適用を主張し、平成4年9月30日登録出願、第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同9年2月24日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 登録異議の申立ての理由(要点)

本件商標は、欧文字の大文字「Z」及び欧文字の小文字「sas」を上段に、片仮名文字「ジィーサス」を下段に書してなるところ、これよりは「ジィーサス」の称呼は生ずるとしても、「Z」の文字が大文字で書され、これは「ゼット」と称呼されるから、「ゼットサス」あるいは「sas」に注目して、「サス」の称呼をも生ずるものである。

一方、引用商標は、欧文字「SAS」から構成され、「サス」の称呼が生じるものである。従って、本件商標と引用商標は「サス」の称呼を共通にし、類似するものであり、また、本件商標の指定役務は引用商標の指定役務と同一又は類似する役務を含むものであるから、商標法第4条第1項第11号に違反する。

更に、本件商標の指定役務中の「電子計算機プログラムの設計・作成又は保守」と同一又は類似の役務以外の役務について本件商標を使用することは引用商標権者と業務上何らかの関連があるものと推察されるおそれが十分にあり、また、国際信義に反するものであり、出所表示機能を希釈させるものとして、商標法第4条第1項第15号、同第7号及び同第19号に違反して登録されたものである。

4 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、上記1のとおりの構成からなるところ、構成各文字は、外観上まとまりよく一体に表現されていて、片仮名文字部分が欧文字部分の読みを特定したものとみても不自然ではなく、しかも、全体をもって称呼してもよどみなく一連に称呼できるものである。そして、本件商標は、構成全体をもって一体不可分の一種の造語よりなるものと認識し、把握されるとみるのが自然である。

そうすると、本件商標は、「ジィーサス」の一連の称呼のみを生じ、既成の親しまれた観念を有しないものといわなければならない。

一方、引用商標は、上記2のとおりの構成からなり、「エスエーエス」又は「サス」の称呼を生じ、特定の観念を有する成語とはいえないものである。

してみれば、本件商標と引用商標とは、称呼において顕著に相違し、また、外観及び観念において相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものとはいえない。

(2)商標法第4条第1項第15号について

申立人より提出された証拠によれば、申立人の所有する引用商標がその業務に係る役務の商標として使用されていることは認められるが、提出に係る証拠のみによっては、引用商標が我が国の取引者・需要者の間に広く認識されていたものとは認められない。加えて、本件商標と引用商標とは、上記(1)のとおり、非類似の別異の商標であることから、本件商標をその指定役務について使用しても、これに接する取引者、需要者が引用商標を連想、想起するようなことはなく、該役務が申立人の業務に係る役務であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれはないものと判断するのが相当である。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものとはいえない。

(3)商標法第4条第1項第7号及び同第19号について

上記(1)及び(2)のとおり、本件商標は、引用商標とは非類似の商標であり、該引用商標を連想又は想起させるものではないから、本件商標が引用商標のもつ顧客吸引力を不当に利用したり、あるいは国際信義に反するものとは到底いい難く、また、引用商標の出所表示機能の希釈化又はその名声の毀損を招く等、不正の目的をもって使用するものということもできない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号及び同第19号に該当するものともいえない。

(4)まとめ

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号、同第15号、同第7号及び同第19号のいずれにも違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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