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Trademark Appeal Case

図形類似と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2005−90469(T2005−90469/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4875687号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4875687号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成16年11月29日に登録出願、第23類「糸」及び第25類「被服,ティーシャツ,下着,靴下,仮装用衣服,運動用特殊衣服」を指定商品として、平成17年7月1日に設定登録されものである。

2 登録異議の申立ての理由

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和59年2月22日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成2年11月30日に設定登録され、その後、平成13年9月19日に指定商品を第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,靴下,スカーフ,手袋,ヘルメット,帽子」とする書換登録がされた登録第2286631号商標(以下「引用商標1」という。)、別掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和59年2月22日に登録出願、第24類「おもちや、人形、娯楽用具、運動具、釣り具、楽器、演奏補助品、蓄音機(電気蓄音機を除く)レコ−ド、これらの部品及び附属品」を指定商品として、昭和62年8月19日に設定登録された登録第1976560号商標(以下「引用商標2」という。)、及び、別掲(3)のとおりの構成よりなり、昭和52年10月20日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和57年5月25日に設定登録され、その後、平成15年6月25日に指定商品を第25類「仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴(「乗馬靴」を除く。),乗馬靴」及び第28類「人形,おもちゃ,囲碁用具,将棋用具,歌がるた,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,マージャン用具,遊戯用器具,ビリヤード用具,釣り具,運動用具」とする書換登録がされた登録第1517133号商標(以下「引用商標3」という。)の3件の登録商標(以下、一括して言うときは「引用商標」という。)を所有している。

本件商標は、申立人の商標として需要者の間に広く認識されている引用商標1及び2と近似する図形を含むものであり、引用商標3ともその構成において類似するものであるから、本件商標が指定商品について使用された場合には、申立人の業務に係る商品と混同を生ずるおそれがあるので、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものとして、登録を取り消されるべきである。

3 当審の判断

本件商標は、別掲(1)の構成のとおり、上段に図形(以下「本件図形」という。)を配し、下段に「EVAEDGE」の欧文字を配してなるところ、本件図形部分も独立して自他商品の識別標識としての機能を果たすと認められるものである。

一方、引用商標1及び2は、別掲(2)のとおりの構成よりなる図形であり、引用商標3は、上段に「NIKE」の欧文字を書し、下段に引用商標1及び2と同一の図形を配し、該図形部分も独立して自他商品の識別標識としての機能を果たすと認められるものである(以下、これら引用商標の図形を「引用図形」という。)。

申立人は、本件図形と引用図形が類似性を有することを前提として、本件商標が商標法第4条第1項第15号に該当すると主張しているから、本件図形と引用図形の類似性について検討するに、本件図形は、右上端部を長く伸ばし右下端部を短くした黒色の上弦三日月状の図形を配し、その上に、左上端部を長く伸ばし湾曲部の頂点を鋭角に尖らせた黒色の下弦三日月状の図形をバランスよく一体的に配してなるものであり、引用図形は、下方の部分を大きく右上方向に直線的に伸ばしてなる上弦三日月状の図形である。

そうとすると、本件図形は、逆向きの三日月状の図形を組み合わせてなるものであり、引用図形とは明らかに相違するものであるから、相紛れるおそれはないものといわなければならない。

申立人は、本件図形のそれぞれの三日月状の図形を分離、抽出して、特に本件図形の下部部分が顕著に表され、その部分が単独で看者の注意を引くことがあると見ても差し支えない、と主張しているが、本件図形は、下部の三日月状の図形部分がやや大きく表されているとしても、上記のとおり、同色で上部と下部の図形も近接して一体感のある、全体で一つの図形として認識されるものであって、それぞれの三日月状図形部分が独立して認識されるとはいうことができない。なお、引用商標の著名性により、例えば、図形商標の一部が抽出され、認識されることがあるとしても、本件図形の下部三日月状図形は、全体の大きさに対して中心部が太くずっしりとした印象を与えるのに対し、引用図形は、左下から右上に直線的に長く描いて収れんするように表され、スマートな印象を与えるものであって、一体的に表された本件図形から、その一部を抽出して認識されるという程に両図形が類似性を有するものとはいえないものである。したがって、申立人の上記主張は、採用できない。

してみれば、本件商標と引用商標とは、他に類似するとすべき点は見いだせないから、互いに相紛れるおそれはないものというのが相当である。

そうとすると、引用商標が本件商標の登録出願時において、申立人の業務に係る商品「運動靴、運動用特殊靴、被服、運動用特殊被服」等の商標として、取引者・需要者の間に広く認識されていたものであることは認められるとしても、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても互いに紛れるおそれのない別異の商標というべきであるから、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして、直ちに引用商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人又は申立人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのごとく、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものといわなければならない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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