Trademark Appeal Case
引用商標の周知性立証
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2005−90549(T2005−90549/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4879746号商標(以下「本件商標」という。)は、「フォトデスク」の片仮名文字を標準文字で書してなり、平成16年12月13日に登録出願、第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同17年7月15日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人「ゲッティ・イメージズ・(シアトル)・インク」(以下「申立人」という。)は、下記の3件の登録商標を引用している(以下、これらの商標をまとめて「引用商標」という。)。
(1)登録第4569321号商標は、「PHOTODISC」の欧文字を横書きしてなり、1994年9月12日アメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成7年2月24日に登録出願された平成7年商標登録願第16809号に係る商標登録出願を分割し、新たな商標登録出願として、同13年4月2日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同14年5月17日に設定登録されたものである。
(2)登録第4591991号商標は、「PHOTODISC」の欧文字を横書きしてなり、1994年9月12日アメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成7年2月24日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同14年8月2日に設定登録されたものである。
(3)登録第4617822号商標は、半円形状の円輪郭を背景に、「PHOTODISC」の欧文字を横書きしてなり、平成9年10月14日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同14年11月1日に設定登録されたものである。
3 登録異議申立ての理由の要点
(1)商標法第4条第1項第15号について
本件商標と引用商標とは、それぞれを一連に称呼するときはその語韻語調が近似し、互いに聞き誤るおそれのある称呼上類似の商標であり、かつ、本件商標の指定役務中の「ネガフィルムの貸与,ポジフィルムの貸与」と引用商標の指定商品「ダウンロード可能な画像,ダウンロード可能な画像管理のための電子計算機用プログラム」等とは、需要者の範囲が一致し、用途が一致し、その製造、販売が同一の事業者によって行われる可能性があることから、互いに関連性が極めて高いものである。
そして、引用商標は、本件商標の登録出願前から、その指定商品である「ダウンロード可能な画像,ダウンロード可能な画像管理のための電子計算機用プログラム」及び「写真画像を記憶した磁気ディスク及びコンパクト・ティスク」について、少なくとも、デザイン業界においては周知性を獲得していたものである(甲第8ないし第19号証)。
したがって、本件商標がその指定役務に使用された場合には、当該役務が申立人又は申立人と何らかの関係のある者の提供に係るものであるかの如く、その出所について混同を生じさせるおれがある。
よって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。
4 当審の判断
申立人は、本件商標が商標法第4条第1項第15号に該当している旨主張しているところ、申立人がその主張を裏付ける証拠として提出しているのは、そのほとんどが申立人(申立人の傘下に入ったフォトディスク・インクを含む)の日本法人が設立された平成9年当時の新聞記事と同10年頃のコンピュータ関連雑誌への宣伝広告記事であり、その後の証拠は極めて僅かである。
そうとすれば、上記証拠をもってしては、本件商標の登録出願当時(平成16年12月13日)において、引用商標が「ダウンロード可能な画像,ダウンロード可能な画像管理のための電子計算機用プログラム」等の商品について、取引者・需要者の間に広く認識されていたものであるか否かを確認することができず、また、その著名性が認められたとしても、登録査定時(平成17年5月17日)まで継続していたものであるか否かを判断することも困難である。
してみれば、申立人の提出に係る証拠のみをもってしては、商標法第4条第1項第15号についての該当性を裏付けるための証拠として充分なものとはいえないから、本件商標と引用商標との類否及び互いの指定役務と指定商品との関連性について判断するまでもなく、商標権者が本件商標をその指定役務に使用しても、これに接する取引者・需要者をして、その役務が申立人又は同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る役務であるかの如く、その役務の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわざるを得ない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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