Trademark Appeal Case
POISON商標の混同のおそれ
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2004−90367(T2004−90367/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4755700号商標(以下「本件商標」という。)は、「POISON」の欧文字を標準文字で書してなり、平成15年7月9日登録出願され、第14類「身飾品(「カフスボタン」を除く。)」を指定商品として、同16年3月12日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第2055741号商標は、「POISON」と「プワゾン」(「ワ」は小文字)の文字を二段に書してなり、昭和58年7月27日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同63年6月24日に設定登録され、その後、平成10年6月9日に商標権の存続期間の更新登録がされているものである。
同じく登録第3098864号商標は、「TENDRE POISON」の文字を横書きしてなり、平成5年5月14日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同7年11月30日に設定登録され、その後、同17年11月22日に商標権の存続期間の更新登録がされているものである(以下、これらをまとめていうときは「引用商標」という。)。
3 登録異議申立ての理由の要点
(1)商標法第4条第1項第15号について
本件商標は、引用商標と同一又は類似し、かつ、その指定商品も引用商標が著名性を獲得している商品と非常に高い関連性を有するものである。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものであり、取り消すべきものである。
(2)商標法第4条第1項第19号について
本件商標は、他人の業務に係る著名な引用商標と同一又は類似し、かつ、著名な引用商標に化体した名声・信用・評判にフリーライドする目的で出願したものというべきであり、引用商標の出所表示機能を希釈化させるものである。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第19号に違反してされたものであり、取り消すべきものである。
(3)申立人は、証拠方法として、甲第1ないし第84号証を提出している。
4 本件商標に対する取消理由
当審は、商標権者に対し、意見書を提出する期間を指定して、平成17年6月8日付けで商標登録の取消の理由を通知した。その要旨は、次のとおりである。
申立人「パルファン クリスチャン ディオール」より提出された甲各号証によれば、申立人は、フランスの著名なファッションデザイナーである「Christian Dior(クリスチャン ディオール)」を創始者とするフランス法人であり、1947年に化粧品及び香料類の製造販売を業とする企業として設立されたものであるところ、申立人の商標「POISON」が付された香水は、1986年に発売されて以来、「毒」を意味する独特のネーミング「POISON(プワゾン)」と、女性の魔性を表現したとされる濃厚な香りが人気を博し、我が国を含め世界の一流品、有名ブランドとしての信用が形成され、今日に至るまで雑誌あるいは世界の一流ブランドを紹介した各種図鑑、香水の事典等に掲載されてきたことが認められる。
その結果、「POISON」の文字よりなる商標は、本件商標の出願時において、既に、申立人の業務に係る商品「香水」を表示するものとして、取引者・需要者間に広く認識されるに至っていたものと認めることができる。
しかして、本件商標は、前記のとおり「POISON」の欧文字を書してなるものであり、その文字綴り(称呼・観念)は、申立人の上記著名な商標と全く同一にするものであって、かつ、その指定商品も申立人の業務に係る商品「香水」とは密接な関係を有するファッション関連商品について使用するものであるから、これに接する取引者・需要者は、前記実情よりして、容易に申立人の使用に係る周知・著名な商標「POISON」を連想・想起するものといわざるを得ない。
してみれば、本件商標は、これをその指定商品に使用しても、申立人の業務に係る商品又は同人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものといわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。
5 商標権者の意見
商標権者は、上記4の取消理由に対して、何ら意見を述べていない。
6 当審の判断
本件商標の登録は、上記4の取消理由により、商標法第4条第1項第15号に違反してされたと認められるから、同法第43条の3第2項の規定に基づき、取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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