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Trademark Appeal Case

商標の類否と著名性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2005−90125(T2005−90125/J7)
審判種別異議
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第4824173号商標の登録を取り消す。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4824173号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)に示すとおりの構成よりなり、平成16年5月11日に登録出願され、第18類「かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,傘,愛玩動物用被服類,皮革製包装用容器」を指定商品として、同年12月10日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第1318709号商標(以下「引用A商標」という。)は、別掲(2)に示すとおりの構成よりなり、昭和48年4月26日に登録出願、第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同53年1月10日に設定登録され、その後、2回にわたって商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、指定商品については、商標登録原簿に記載の商品について一部放棄がされて、登録の一部抹消の登録が同56年11月9日にされたものである。

同じく登録第1531366号商標は、別掲(3)に示すとおりの構成よりなり、昭和53年9月6日に登録出願、第21類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同57年8月27日に設定登録され、その後、2回にわたって商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、指定商品については、商標登録原簿に記載の商品について一部放棄がされて、登録の一部抹消の登録が同58年2月14日にされ、かつ第14類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品とする書換の登録が平成16年5月19日にされたものである。

同じく登録第1932457号商標は、別掲(4)に示すとおりの構成よりなり、昭和57年10月13日に登録出願、第21類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同62年2月25日に設定登録され、その後、平成9年9月5日に商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、指定商品については、商標登録原簿に記載の商品について一部放棄がされて、登録の一部抹消の登録が同年10月6日にされたものである。

同じく登録第4258117号商標は、別掲(5)に示すとおりの構成よりなり、平成9年11月27日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同11年4月2日に設定登録されているものである。

同じく登録第4376832号商標は、別掲(6)に示すとおりの構成よりなり、平成11年2月19日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同12年4月14日に設定登録されているものである。

その他、申立人を商標権者とする、ローマ字の「C」字状の図形を背中合わせに一部を重ね合わせた構成を基本とした図形を商標とする登録第1727592号商標の外15件の登録商標を引用しているものである(以下、これらをまとめていうときは「引用商標」という。)。

3 登録異議申立ての理由の要点

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、引用A商標の外8件と類似し、かつ、その指定商品も同一又は類似のものである。

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであり、取り消すべきものである。

(2)商標法第4条第1項第15号について

本件商標は、申立人がファッション関連の商品等に使用して著名な引用商標とその構成及び態様が酷似し、かつ、その指定商品も引用商標が著名性を獲得している商品と非常に高い関連性を有するものである。

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものであり、取り消すべきものである。

(3)商標法第4条第1項第19号について

本件商標は、申立人がファッション関連の商品等に使用して著名であり、かつ構成上顕著な特徴を有する引用商標と外観の印象を共通にする類似商標であって、不正の目的をもって使用するものというべきである。また、本件商標は、著名な引用商標に化体した名声・信用・評判にフリーライドする目的で出願したものというべきであり、引用商標の出所表示機能を希釈化させるものである。

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第19号に違反してされたものであり、取り消すべきものである。

(4)申立人は、証拠方法として、甲第1ないし第134号証を提出している。

4 本件商標に対する取消理由

当審において、商標権者に対し、意見書を提出する期間を指定して、平成18年1月19日付けで商標登録の取消の理由を通知した。その要旨は、次のとおりである。

申立人の提出に係る証拠によれば、別掲(2)ないし(6)のとおりの構成からなる商標(以下、これらをまとめて「引用各商標」という。)は、申立人の業務に係る「香水等の化粧品、ハンドバッグ、婦人服、靴、時計、アクセサリー」等について永年使用され、いわゆる「シャネルマーク」とも呼ばれて、本件商標の登録出願時には既に取引者、需要者の間に広く認識されていたものと認められ、その状態は本件商標の登録査定時においても継続していたものといえる。

しかして、本件商標は、別掲(1)のとおり、肉太のローマ字の「C」字状の図形を背中合わせに配し、その両図形の間に、これよりやや細い線で、1個の横長菱形を挟むように2個の縦長の楕円を上下に配した如き図形が施された構成からなるものであり、上記「C」字状の図形が肉太で大きく表されていることから、「C」字状の図形が背中合わせに配されているという印象を看者に強く与えるものである。

一方、引用各商標も、別掲(2)ないし(6)のとおり、ローマ字の「C」字状の図形を背中合わせに一部を重ね合わせた構成を基本とするものであり、引用各商標のそれぞれは線の太さ、周囲の円の有無等に若干の差異を有するものの、いずれも上記「C」字状の図形が背中合わせに配されているという印象を看者に強く与えるものである。

そうすると、本件商標と引用各商標とは、ローマ字の「C」字状の図形を背中合わせに配してなる点において構成の軌を一にするものといえるばかりでなく、本件商標の指定商品であるかばん類、袋物、携帯用化粧道具入れ等は比較的小さいものであり、これらに付される商標の大きさもそれほど大きくないことなどを考慮すると、本件商標の「C」字状図形の間に小さく描かれた図形は、判別し難く、さほど看者の注意を惹くものとはいい得ないものであるから、両商標は全体として看者に近似した印象を与えるものというべきである。

しかも、引用各商標が使用されている商品は、本件商標の指定商品と同一又は密接な関係を有する商品といい得るものである。

してみれば、本件商標をその指定商品に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、周知著名となっている引用各商標を連想、想起し、該商品が申立人又は同人と経済的、組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれがあるものといわなければならない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであるから、その登録を取り消すべきものである。

5 商標権者の意見

商標権者は、上記4の取消理由に対して、何ら意見を述べていない。

6 当審の判断

本件商標の登録は、上記4の取消理由により、商標法第4条第1項第15号に違反してされたと認められるから、同法第43条の3第2項の規定に基づき、取り消すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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