Trademark Appeal Case
指定商品の類否と類別変更
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2004−7439(T2004−7439/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「風水」の漢字を標準文字で表してなり、第12類「自動車並びにその部品及び付属品」を指定商品として、平成15年8月1日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4229375号商標(以下「引用商標」という。)は、「風水」の漢字を横書きに表してなり、平成9年7月4日登録出願、第9類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成11年1月14日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
(1)商標の類否について
本願商標は、上記1のとおり、「風水」の漢字よりなるところ、「風水害」の用例で知られている「吹く風と流れる水」(岩波書店 広辞苑第5版)」の意味を有する語であって、「フウスイ」の称呼及び「風水」の観念を生ずるものである。
他方、引用商標は、上記2のとおり、「風水」の漢字を横書きに表してなり、「フウスイ」の称呼及び「風水」の観念を生ずるものである。
したがって、本願商標と引用商標は、「フウスイ」の称呼、「風水」の観念及び「風水」の外観を共通にする類似の商標であるといわなければならない。
(2)指定商品の類否について
原査定においては、本願商標の指定商品「自動車並びにその部品及び付属品」と、引用商標の指定商品中の「消防車,自動車用シガーライター」は、同一又は類似の商品と認められるものである旨、認定、判断している。
ところで、特許庁商標課編「『商品及び役務の区分』に基づく類似商品・役務審査基準」(平成13年12月改訂国際分類第8版対応)においては、各商品・役務を□(四角カッコ)で囲った見出しの商品又は役務(以下、「見出し商品・役務」という。)に含まれるものは、原則として、互いに類似商品又は類似役務であると「推定」するとしているものであり、また、他の類に表示された同一の類似群コードを有する「見出し商品・役務」についても、相互の「見出し商品・役務」に含まれる商品・役務は原則として互いに類似商品又は類似役務であると「推定」するとしているものである。
そして、これに基づき、原査定において、本願商標の指定商品「自動車並びにその部品及び付属品」(12A05)と、引用商標の指定商品中の「消防車」(12A05)及び「自動車用シガーライター」(12A05)が、類似する商品であると推定し、上記のとおり認定、判断しているものである。
一方、「政令で定める商品及び役務の区分」は、商品又は役務の類似範囲を定めるものではないものであるところ、商品の類否を判断するにあたっては、対比すべき商品の生産部門や販売部門、原材料及び品質、用途、需要者の範囲が一致するかどうか、当該商品が完成品と部品との関係にあるか等について総合的に考慮すべきこととされている(特許庁商標課編「商標審査基準」より要旨抜粋)。
そして、指定商品が類似のものであるかどうかは、個別具体的な商品にあっては、それらの商品に同一又は類似の商標を使用するときに、同一営業主の製造又は販売にかかる商品と誤認されるおそれがあると認められる関係にある場合に、それらの商品は商標法第4条第1項第11号にいう類似の商品に当たると解される。
これを踏まえて、本願商標の指定商品と引用商標の指定商品との類否についてみるに、上記1及び2のとおり、本願商標の指定商品は、第12類「自動車並びにその部品及び付属品」(12A05)であるのに対し、引用商標の指定商品は、第9類の商品である。
そして、平成3年9月25日政令第299号による改正前の商標法施行令に基づく商品の区分(以下「改正前の商品区分」という。)第12類「輸送機械器具」には「自動車」及び「自動車の部品及び附属品」が含まれているところ、上記本願商標の指定商品及び引用商標の指定商品中の「消防車」及び「自動車用シガーライター」は、いずれも、第12類の「輸送機械器具」の範疇に属する商品として推定(特許庁商標課編「『商品の区分』に基づく類似商品審査基準」昭和61年3月改訂第6版、「商品類別集『平成3年商標法の商品の区分及び昭和34年商標法の商品の区分に基づく類似商品対照表』」平成9年3月24日発行第7版)されていたものであり、前記改正により商標法上の商品の分類について、国際分類を主たる体系として採用した結果、「自動車並びにその部品及び附属品」(12A05)は第12類に、引用商標の指定商品中の「消防車」(12A05)及び「自動車用シガーライター」(12A05)は第9類に分類されたものである。
さらに、本願商標及び引用商標の指定商品が類似するか否か、個別具体的に検討すると、次のとおりである。
本願商標の指定商品は「自動車並びにその部品及び付属品」であって、「日本標準商品分類(総務庁編集、財団法人全国統計協会連合会平成8年9月発行第3版)」(以下「日本標準分類」という。)においては、その序説に記載のあるとおり、商品の用途、機能、材料、成因を基準として商品を類似するものごとに集約し、中分類番号を基本コードとして作成されているところ、「中分類47自動車及び二輪自動車(原動機付自転車を含む。)」中の「47 1完成自動車(四輪及び六輪自動車)」の項に「乗用自動車」、「乗合自動車」、「貨物自動車」及び「けん引自動車」が分類され、これと並んで分類されている「47 15特殊用途車」中に「救急車、タンク車、ミキサ車、冷凍・冷蔵車」等とともに「消防自動車」が分類されている。また、「47 5シャシー(機関,駆動,操縦装置及び車輪を備えるもの)」中の「47 51四輪・六輪自動車用シャシー」の項に「消防自動車車体」が分類されており、さらに「47 8部品及び附属品」の項には「シガー・ライタ」が分類されている。
そうすると、引用商標の指定商品中の第9類「消防車」は「自動車」の一種であるといえるものであり、また、「自動車用シガーライター」は「自動車の部品及び附属品」といえるものであるから、それぞれ、本願商標の指定商品、第12類「自動車並びにその部品及び付属品」と類似する商品であるといい得るものである。
この点に関して、請求人は、「第12類の商品分類には『救急車、散水車、戦車、装甲車』等が記載されているが、これらは、個々に特殊な使用目的を有するものであり、自動車を購入する際の取引市場において取引者、需要者が通常の認識において商品を誤認・混同したり、一般的出所の混同を生ずることはあり得ない。また、『自動車用シガーライター』も特殊な商品であり、第12類に記載される『自動車の部品や付属品』とは明瞭に区別され、しかも、製造業者や販売業者も明確に区別されており、取引市場において取引者、需要者が通常の認識において商品を誤認・混同したり、一般的出所の混同を生ずることはあり得ない。」旨主張する。(なお、請求人の意見中の「戦車」は、第13類に属する商品である。)
しかしながら、「トラック」と共に、「コンクリートミキサー車、冷凍車・保冷車、高圧洗浄車、剪定枝粉砕処理車」及び「消防車」等を製造販売している業者もあり(http://www.osaka-hino.co.jp/jump/flame-gaiyo.html)、また「消防自動車用シャシー」を製造販売している自動車製造販売業者(http://www.pumpkyoukai.or.jp/)が存在している事実もある。また、「自動車並びにその部品及び付属品」と「自動車用シガーライター」は、完成品とその部品若しくは附属品という密接な関係であることは明らかであるから、本願商標の指定商品と引用商標の指定商品中の「消防車」及び「自動車用シガーライター」は、その製造業者、販売業者及び需要者を同一にする場合があるものということができる。
そうすると、同じ「自動車」の範疇に属する商品の一種といえるものと、完成品とその部品若しくは附属品という密接な関係を有し、製造業者、販売業者及び需要者を同一にする場合もある「自動車並びにその部品及び付属品」と「消防車」及び「自動車用シガーライター」とは、類似する商品であるというのが相当であるから、この点に関する請求人の主張は採用できない。
(3)むすび
以上のとおり、本願商標と引用商標は、「フウスイ」の称呼、「風水」の観念及び「風水」の外観を共通にする、類似の商標であって、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品中の「消防車」及び「自動車用シガーライター」と同一又は類似の商品を含むものである。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
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