sokuhyo

Trademark Appeal Case

不使用取消とライセンス

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2005−30927(T2005−30927/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4544623号商標(以下「本件商標」という。)は、「洗い屋本舗」の文字を書してなり、平成12年12月4日に登録出願、第37類「電気洗濯機・衣類乾燥機の貸与。」を指定商品として、平成14年2月22日に設定登録されたものである。

そして、本件審判の請求の登録は平成17年8月18日にされたものである。

2 請求人の主張

請求人は、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求めると申し立て、その理由として、本件商標は日本国内において、継続して3年以上使用されていないので、商標法第50条にもとづき、その登録は取り消されるべきである旨述べ、証拠方法として、甲第1ないし第4号証を提出している。

3 被請求人の答弁

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1ないし第25号証(枝番を含む。)を提出している。

(1)本件商標を複数の企業及び個人に対して使用許諾しているので、本件商標は、通常使用権者によって適法に使用されている。

(2)使用時期について

本件審判請求について、商標登録原簿を確認したところ、商標権取消し審判の予告登録が、平成17年8月18日になされているので、その日前3年以内の使用について主張立証する。

(3)本件商標及び使用役務について

本件商標は、太字筆字体で「洗い屋本舗」の文字を横一連に書してなり、第37類「電気洗濯機・衣類乾燥機の貸与」を指定役務として、平成14年2月22日に登録されているものである。

被請求人は、「1.コインランドリー店舗の企画、設計、施工 2.コインランドリー店の経営 3.ランドリー機器、家庭用電気製品の販売、修理」を主たる業務としているもので(乙第1号証)、本件商標を大型コインランドリー店を経営している企業4社及び2人の個人経営者に使用許諾している。

コインランドリー店の経営は、本件商標の役務である「電気洗濯機・衣類乾燥機の貸与」に含まれることは明らかである。すなわち、硬貨を入れると自動的に作動する洗濯機や乾燥機が置いてあり、それらの洗濯機や乾燥機を利用することにより、洗濯がセルフサービスでできる店として広く知られ利用されているコインランドリーは、役務としては「電気洗濯機・衣類乾燥機の貸与」である。

(4)被請求人の使用について

被請求人は、自身の会社を設立する以前は、請求人代表者が経営する「株式会社ファミリー」に勤務しており、平成4年8月31日から平成12年9月30日に退任するまで、取締役の地位にあった(甲第4号証、乙第2号証の1〜2)。

その間、被請求人は、株式会社ファミリーの業務に精励し、「洗い屋本舗」の名称を使用したコインランドリー店の開設、設置に努力し、経営指導や機器のメンテナンスなどを担当した。

その当時、「洗い屋本舗」についての商標登録はなかったし、株式会社ファミリーが出願をした事実もなかった。

被請求人は、株式会社ファミリーを退職後、平成12年11月9日に会社を設立し、当初は「株式会社洗い屋本舗」を社名としたが、平成13年3月26日に現在の商号に変更して今日に至っている(乙第1号証)。

本件商標は、被請求人が「株式会社洗い屋本舗」を設立した後の平成12年12月4日に出願をしたものである。

そして、被請求人は、現在、現商号の部分である「クリーンベスト」の名称によってコインランドリーの経営等を行っているため、「洗い屋本舗」の商標を使用した出店はしていないが、本件商標の登録後は、6店舗に対して正式に、登録商標の使用許諾をしている。

(5)通常使用権者について

ア.被請求人が本件登録商標の使用を許諾しているのは次の6店舗を経営している企業及び個人に対してである。

1「洗い屋本舗 足立一ツ家店」(乙第3号証の1〜2)

所在地: 東京都足立区一ツ家2丁目14番地

店舗開店:平成8年3月

使用権者:東京都足立区梅島2−35−2

有限会社 棲弥

代表取締役 様井 唐江(乙第4号証)

2「洗い屋本舗 南葛西店」(乙第5号証の1〜2)

所在地: 東京都江戸川区南葛西4−20−4

店舗開店:平成8年11月

使用権者:東京都江戸川区中葛西3−37−1

有限会社 祐和

代表取締役 西野 一夫(乙第6号証)

3「洗い屋本舗 橋本三丁目店」(乙第7号証の1〜2)

所在地: 神奈川県相模原市橋本3−9−7

店舗開店:平成11年4月

使用権者:神奈川県相模原市東橋本3−5−43

霧生 久雄

4「洗い屋本舗 足立花畑店」(乙第8号証の1〜2)

所在地: 東京都足立区花畑2−5−6

店舗開店:平成12年3月

使用権者:東京都足立区花畑2−5−6

有限会社 美和管理

代表取締役 和井田 肇(乙第9号証)

5「洗い屋本舗 邑楽町中野店」(乙第10号証の1〜2)

所在地: 群馬県邑楽郡邑楽町中野4925−5

店舗開店:平成12年5月

使用権者:群馬県邑楽郡邑楽町中野9−1

大川 文代

6「洗い屋本舗 東習志野店」(乙第11号証の1〜2)

所在地: 千葉県習志野市東習志野1−3−16

店舗開店:平成13年8月

使用権者:千葉県習志野市東習志野1−3−16

有限会社 サントク

代表取締役 石井 友治(乙第12号証)

イ.上記のとおりの写真によって、これらの店舗がすべてコインランドリー店であることは一目瞭然であり、それぞれの所在地が本件商標に係る役務の提供場所である。また、「洗い屋本舗邑楽町中野店」(乙第10号証)の入口ガラス扉左下方には、被請求人の名前で「オーナー募集」の張り紙があり、店舗と被請求人との関係がはっきりと見て取れる。

上記1乃至5の店舗は、被請求人が本件商標を出願した日より以前に「洗い屋本舗○○○店」として開店し、今日まで継続して営業されているが、被請求人が本件商標を取得したことによりそれ以後は、使用許諾を受け入れているものである。また、6の店舗は、本件商標の登録出願後に使用許諾の申し入れを受けていたものであり、大型コインランドリー店「洗い屋本舗 東習志野店」として今日まで継続して営業されている。

ウ.被請求人は、上記の各通常使用権者とそれぞれ許諾契約書を取交わして使用料としての対価を受け取ることはしていないが、被請求人が各コインランドリーのメンテナンスをすること、被請求人が販売する洗剤及び柔軟剤などの消耗品を購入して使用してもらうことを使用許諾の条件としている。

この度、本件審判請求を受けたことについて、上記店舗の各通常使用権者は、店舗の開店年月より今日まで継続して営業していること、被請求人から使用許諾を得ていること、使用許諾の条件として、コインランドリーのメンテナンスを受けていること、洗剤及び柔軟剤などの消耗品の購入をしていること、それらの代金はその都度、被請求人へ送金をしていること、それらの事実について、それぞれ証明をしているのである(乙第13号証〜乙第18号証)。

被請求人は、各店舗に納品する洗剤、柔軟剤などについては、納品書を送付しており(乙第19号証〜乙第24号)、各店舗からは、その都度、代金が振り込まれている。

これらの納品書(控)は、平成17年6月乃至8月分を提出するものであるが、毎月、毎年、このような形で被請求人と各通常使用権者との取引は継続している。

エ.以上のとおりの事実及び乙各号証によって、本件商標「洗い屋本舗」は、大型コインランドリー店を経営する企業4社及び2人の個人に対して使用許諾していること、及び、本件審判請求の予告登録日である平成17年8月18日以前3年以内に継続して使用されていることを立証し得たものと確信する。

(6)その他

請求人は、審判請求書の「6.請求の理由」中、(1)の冒頭において、請求人の商号の旧商号が「株式会社ファミリー」であるとの記載をしているが、株式会社ファミリー(乙第2号証の1)と請求人の株式会社洗い屋本舗(乙第25号証)は、共に代表取締役は「鈴木國男」氏であるが、別法人として存在しており、請求人の会社設立は平成15年4月1日となっている。

このような事実を請求人が単純に誤記したものとは考えられず、請求人が「洗い屋本舗」の商標を使用する権限があるかの如く装うために作為的に記載したものと考えられる。

したがって、請求人がコインランドリー店に「洗い屋本舗」の商標を使用しているのであれば、会社設立の平成15年4月1日以降ということになり、かつ、現在も使用を継続しているのであれば、請求人の行為は、本件商標に係る商標権を侵害しているものであると言わざるを得ない。

加えて、甲第4号証を作成・捺印している三洋コンシューママーケティング株式会社(以下、単に「三洋コンシューマ」と称する。)の代表取締役宮田哲次氏は、請求人株式会社洗い屋本舗の設立時における三洋電機グループの直接の担当者であると共に、請求人に商品を販売している三洋コンシューマの代表である。また、三洋コンシューマは、請求人の会社設立当時に出資もしている会社であり、請求人と利益を共有する立場である。

よって、本件審判事件に対し証明する立場にはない。また、文面中「三洋電機グループとしての取引の継続は出来ない」とあるが、被請求人の取引メーカーは、三洋電機グループに限定されることではないので、三洋電機グループとの取引の継続云々については何ら意味がない。したがって、甲第4号証は本件審判事件の趣旨に影響を与えるものではない。

(7)結論

以上詳細に述べたとおり、被請求人は、「電気洗濯機・衣類乾燥機の貸与」である「コインランドリー店」を経営する企業4社と2人の個人経営者に対して、本件商標の使用許諾をしており、本件商標は、各通常使用権者により適法に使用されているのである。それらの事実は乙各号証により十分証明し得たものと確信する。

よって、本件商標は、商標法第50条の規定により、その商標登録が取り消される理由は全くなく、本件審判請求は不当なものであり、答弁の趣旨とおりの審決を求める。

4 当審の判断

被請求人の提出に係る乙第1ないし第25号証(枝番を含む。)を総合勘案すれば、本件商標に係る通常使用権者と認められる「企業4社と2人の個人経営者」は、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を、請求に係る指定役務「電気洗濯機・衣類乾燥機の貸与」について、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において使用していたものと認めることができる。

一方、請求人は、上記3の答弁に対し、弁駁していない。

したがって、本件商標の請求に係る役務についての登録は、商標法第50条の規定により取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。