sokuhyo

Trademark Appeal Case

付随役務と商標使用

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2005−31028(T2005−31028/J2)
審判種別取消
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第4077060号商標の指定役務中「一般廃棄物の収集及び処分,産業廃棄物の収集及び処分」については、その登録は取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第4077060号商標(以下「本件商標」という。)は、「RDS」の文字を横書きしてなり、平成6年3月22日に登録出願され、第42類「一般廃棄物の収集及び処分,産業廃棄物の収集及び処分,庭園又は花壇の手入れ,庭園樹の植樹,肥料の散布,雑草の防除,有害動物の防除(農業・園芸又は林業に関するものに限る。),建築物の設計,土木構築物の設計,測量,地質の調査,デザインの考案,建築又は都市計画に関する研究,公害の防止に関する試験又は研究,電気に関する試験又は研究,土木に関する試験又は研究,農業・畜産又は水産に関する試験・検査又は研究,計測器の貸与,展示施設の貸与」を指定役務として、平成9年10月31日に設定登録されたものである。

第2 請求人の主張の要点

請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び被請求人の答弁に対する弁駁の理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1ないし第3号証を提出している。

1 請求の理由

請求人の調査によれば、本件審判請求前3年以内に、本件商標が、商標権者である被請求人によって、日本国内において、その指定役務中「一般廃棄物の収集及び処分,産業廃棄物の収集及び処分」について使用された事実は発見できなかった。

さらに、登録原簿を見るも、本件商標には専用使用権及び通常使用権のいずれも設定登録されておらず、専用使用権者及び通常使用権者が存在しないものと推定される(甲第2号証)。

したがって、本件商標は、その指定役務中の上記役務について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても使用されていないものであるから、商標法第50条第1項の規定により、その登録を取消すべきものである。

2 弁駁の理由

(1)被請求人は、本件商標が役務「産業廃棄物の収集及び処分」についてその商標権者により使用されていると主張し、乙第1、第2及び第10ないし第12号証を提出している。

そこで、請求人においてこれらを精査するも「RDS」の文字が単独で記載されている例は見出せず、わずかに「RDS」の文字を含む「RDS地中連続壁工法」及び「RDS工法」の語が散見されるにすぎないものである。

(2)これら各乙号証における「RDS地中連続壁工法」及び「RDS工法」の語の記載例は、次のとおりである。

ア「RDS(Underground Rigid Diaphragm Wall construction System)工法は(財)日本建築センターより技術評価を取得(BCJ−F874)し、仮設山留め壁としての機能に加え、耐震壁・壁杭・合成壁・二方向版耐側圧壁といった地下構造物の本設としての機能を持たせました。」(乙第1及び第2号証)

イ「RDS地中連続壁工法は、仮設の山留め壁に加え、地下外壁・二方向版耐側圧壁・合成壁・耐震壁・支持杭など、地下構造物の本設としての機能を持つ基礎工法です。」(乙第10号証)

ウ「RDS工法は、仮設山留め壁としての機能に加え、耐震壁・壁杭・合成壁・二方向版耐側圧壁といった地下構造物の本設としての機能を持たせました。」(乙第11号証)

エ「RDS工法とは、仮設の山留め壁としての機能に加えて、地下構造物の本設としての機能を併せ持つ地下工法です。」(乙第12号証)

また、「RDS地中連続壁工法」については、乙第10号証においては「建築」の項に、乙第11号証においては「建築技術」の項にその内容が記載されているものである。

(3)これらの記載からみて、上記各乙号証において、「RDS地中連続壁工法」及び「RDS工法」の語は、地下構造物の建築方法の名称として採用されているにすぎず、役務「産業廃棄物の収集及び処分」について使用されているものでないことは明らかである。

(4)因みに、「工法」の語を辞書で引くと「加工・工事などにおける造り方・組立て方。」を意味すると記載されており(甲第3号証)、建築方法の名称の一部に用いる語としては適切であるが、「産業廃棄物の収集及び処分」とは何ら結びつきのない語であることも、請求人の前記主張を裏付けるもの

である。

(5)しかるに、被請求人は、当該建築方法の工程中に「スライム処理」なる工程が存在し、スライムが産業廃棄物に該当することをもって、「RDS地中連続壁工法」及び「RDS工法」の語が、役務「産業廃棄物の収集及び処分」について商標として使用されている旨、答弁書において強弁している。

しかしながら、ある役務を提供するにあたり不要物(結果的に廃棄される物)の発生が当然に見込まれる場合、該役務の提供者がその不要物を廃棄等、処分することは、取引の実際において日常一般的に行われているところである。

例えば、飲食店において使用済みの割り箸やナプキン、食べ残しを店員が収集し処分したり、理髪店において切り落とした頭髪を掃き集めて廃棄したりするが如くである。これらの行為は、あくまでも「飲食物の提供」や「理容」という本来の役務を提供する際の付随的な行為であって、独立した商取引の対象として「廃棄物の収集及び処分」なる役務を提供しているわけではないのである。

実際、被請求人も、地中連続壁工法において「スライム処理」が付随的な行為であることは認めている。

(6)仮に、これらの行為が独立した商取引の対象として「廃棄物の収集及び処分」なる役務に該当するとすれば、飲食店や理髪店を営む者は、「飲食物の提供」や「理容」という本来の役務の他に「廃棄物の収集及び処分」なる役務についても商標調査をした上で店舗名等の商標を採択する必要に迫られることになるが、このようなことが現実の取引の実情に全く即さず不合理であることは明白である。

(7)したがって、被請求人が提出する乙第1、第2及び第10ないし第12号証によっては、本件商標が役務「一般廃棄物の収集及び処分,産業廃棄物の収集及び処分」に使用されている事実は何ら立証されていないというべきである。

なお、乙第3ないし第9号証には、本件商標はもちろんのこと、「RDS地中連続壁工法」及び「RDS工法」の文字すら見出せないものであって、本件商標の使用事実を何ら証明するものでないことを念のため申し添える。

(8)以上のとおり、本件商標は、その指定役務中「一般廃棄物の収集及び処分,産業廃棄物の収集及び処分」について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても使用されていないものである。

第3 被請求人の答弁の要点

被請求人は、本件の審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、乙第1ないし第12号証を提出している。

1 本件商標の使用について

(1)本件商標については、役務に関する広告、定価表又は取引書類に当該商標を付して頒布する行為又はその他の行為を通じて、本件商標権者が継続して3年以上使用している。以下、これについて述べる。

(2)本件商標権者である東亜建設工業株式会社は、乙第1号証として提出するカタログに本件商標「RDS」を付し、これを配布することで、当該商標をその指定役務「産業廃棄物の収集及び処分」に使用している。

同じく、本件商標権者である日本国土開発株式会社も、乙第2号証として提出するカタログに本件商標「RDS」を付し、これを配布することで、当該商標をその指定役務「産業廃棄物の収集及び処分」に使用している。

(3)乙第1及び第2号証の各カタログは、平成8年(1996年)3月にそれぞれ2000部あて作成されたものであり、当時作成されたものを現在も宣伝の必要や客の要望に応じて配布している。ここ3年以内でいうと、乙第1号証については、これに付した「証明」のとおり、平成16年10月3日に有限会社共栄設計に配布した事実があり、乙第2号証については、これに付した「証明」のとおり、平成17年2月9日に株式会社アジア共同設計コンサルタントに配布した事実がある。

(4)カタログについていうと、たとえばライフサイクルの短い商品を製造販売する業界では、新商品の登場などでカタログ変更がしばしば強いられるが、官公庁・地方自治体・大手不動産業者・建築土木設計コンサルタントなど特定の発注者を想定して配布するゼネコン(建設会社)のカタログ、なかでも役務関連のカタログなどは、2000部も印刷したりすると10年間はまかなえる。

乙第1及び第2号証の各カタログを現在も使用しているのは、そのような事情によるものである。

2 カタログの内容と役務との関係

(1)乙第1及び第2号証の各カタログは、本件商標「RDS」に役務の提供の質等をあらわす「地中連続壁工法」とか、単なる「工法」とかの語を添えて、「RDS地中連続壁工法」や「RDS工法」のような態様で上記のとおり使用している。

(2)乙第1号証のカタログ中には「産業廃棄物の収集及び処分」の語はみられないが、これに該当する「スライム処理」については、当該カタログ第5頁の「RDS工法の施工/施工フロー」の欄に「一次スライム処理」「二次スライム処理」のように図解入りで掲載されている。乙第2号証もこれと同様である。

上記における「スライム」の語は、建設分野において「掘削を終了した後に孔底に沈積する沈殿物(建設汚泥)」をさす語として周知である。これは乙第3ないし第7号証として提示する各特許公報より明らかである。かかるスライムすなわち建設汚泥は、廃棄物処理法に規定する産業廃棄物の汚泥として取り扱われるものであり、上記の一次スライム処理や二次スライム処理で収集された「スライム=建設汚泥」は産業廃棄物として合法的に処分される。これについては、次の乙第8及び第9号証からも明らかである。

(3)乙第8号証として提示する「建設工事等から生ずる廃棄物の適正処理について(通知)」の目次と本則は、平成17年10月17日、環境省のホームページより入手した「法令・告示・通達」の一部である。乙第8号証の本則第7頁(7)項を参照すると「建設汚泥」が産業廃棄物に該当することが明らかである。

一方、乙第9号証として提示する「産業廃棄物の具体例」は、平成17年10月17日、東京都の産業廃棄物適正処理ホームページより入手したものである。乙第9号証第1頁の表中、「産業廃棄物種類/汚泥」の欄を参照すると、ここには「(2)無機性汚泥」として「建設汚泥」があげられている。したがって、乙第9号証からも「建設汚泥」が産業廃棄物に該当することが明らかである。

3 RDS地中連続壁工法について

(1)地中連続壁工法については建設分野で周知である。これについては国(国土交通省)・地方自治体・その他の工事発注者なども広く知るところのものであり、その工事の際、産業廃棄物処理がともなうことを理解した上で、工事発注者は地中連続壁工法の実施業者(ゼネコン)に工事発注しているのが実情である。すなわち、地中連続壁工法を実施する工事の場合、工事発注者と工事受注者との間で判然としている付随的な産業廃棄物処理については、明記しないことが多いというのが取引の実情である。

(2)本件商標「RDS」を冠した既述の「RDS地中連続壁工法」も、従来の地中連続壁工法に対する本件商標権者らの改良工法であることが建設業界・建築土木設計コンサルタント・工事発注者などの間で広く知られている。それは平成7年12月、財団法人日本建設センターより「BCJ−F874」の技術評価を取得したこと、さらに平成14年2月、同センターより「BCJ評定−FD0047−01」の一般評定を取得したことが建設業界をはじめとする各方面に広く浸透しているからである。ゆえに本件商標「RDS」を冠した地中連続壁工法も、従来工法と同様に産業廃棄物処理(スライム処理)のともなうことが知られている。

したがって、「RDS地中連続壁工法」の語をみた工事発注者であれば、産業廃棄物処理の記載がなくても、その地中連続壁工法に産業廃棄物処理がともなうことを直感的に理解することができる。

(3)このような観点からすると、乙第10及び第11号証として提示する「RDS地中連続壁工法」などは、本件商標を指定役務「産業廃棄物の収集及び処分」に使用しているといえる。以下、これらについて述べる。

乙第10号証の「RDS地中連続壁工法」は、平成17年10月17日、東亜建設工業株式会社(本件商標権者)のホームページ中「東亜の技術/主な工法/建築」の欄より入手したものである。乙第10号証の第1頁及び第2頁には、「RDS地中連続壁工法」について概要や特長が記載されており、これとともに技術評価「BCJ−F874」の取得や一般評定「BCJ評定−FD0047−01」の取得についても記載されている。これに加えて、乙第10号証の第3頁末尾には、「Copyright 2004 TOA CORPORATION ALL Rights Reserved.」の記載があり、当該ホームページの開設ないし更新が平成16年のものであることが窺える。これらを踏まえて勘案した場合、本件商標権者は、平成16年より平成17年10月17日に至るまで、本件商標をその指定役務「産業廃棄物の収集及び処分」について使用しているといえる。

乙第11号証の「RDS地中連続壁工法」は、平成17年10月17日、東洋建設株式会社(本件商標権者)のホームページ中、「技術情報/建設技術」の欄より入手したものである。乙第11号証にも「RDS地中連続壁工法」の概要や特長が記載されている。これには、「RDS地中連続壁工法は、5社の共同研究開発により、(財)日本建設センターの技術評価を取得しています。」という記載も認められる。乙第11号証にも「Copyright(C)1998‐2005, Toyo Construction Co.,Ltd. All rights reserved.」の記載があり、当該ホームページの開設期間が平成10年から平成17年にわたるのものであることが窺える。

これらを踏まえたときも、本件商標は「産業廃棄物の収集及び処分」について、本件商標権者が平成10年より平成17年に至るまで使用しているといえる。

(4)上記のほか、乙第12号証にも「RDS工法」が掲載されている。

乙第12号証の「RDS工法」は、平成17年10月17日、安藤建設株式会社(本件商標権者)のホームページ中、「保有技術/地中連続壁工法」より入手したものである。乙第12号証の「RDS工法」についても乙第10号証や乙第11号証と同様の内容が認められる。なお、乙第12号証の「RDS工法」掲載頁には「Copyright 2005,ANDO Corporation All rights reserved.」の記載がある。これだけでは、乙第12号証の「RDS工法」が本件審判請求日(平成17年8月22日)前に開設されていたか否かが不明である。一方、乙第12号証の「What's New」(平成17年10月18日入手)には、2000年10月05日から2005年10月17日までの記事が紹介されているので、乙第12号証の「RDS工法」もその間に開設されているといえる。さらに、乙第10及び第11号証などの記載内容と合わせて検討した場合、乙第12号証の「RDS工法」は、本件審判請求日前に開設されていた蓋然性が高い。

4 むすび

以上のとおり、本件商標は、その指定役務「産業廃棄物の収集及び処分」について、継続して3年以上使用しているから、商標法第50条第1項の規定に該当しないものである。

第4 当審の判断

1 被請求人の提出に係る各乙号証によれば、以下の事実が認められる。

(1)乙第1号証は、被請求人のうちの東亜建設工業株式会社によって作成された「RDS地中連続壁工法」と題するカタログと認められるところ、その内容は、RDS(Underground Rigid Diaphragm Wall construction System)工法と呼ばれる建設工事について説明するものであり、「RDS工法」、「RDS工法の特長」、「RDS工法の機能」、「RDS工法の継手構造」及び「RDS工法の施工」の各項目の下に、図解入りでそれぞれの説明が施されている。この説明の中には、「産業廃棄物の収集及び処分」についての項目はなく、産業廃棄物の収集及び処分について個別具体的に記述した箇所はない。また、「RDS」の文字自体が「工法」等の文字と分離して単独で表示されている箇所もない。

もっとも、被請求人が「産業廃棄物の収集及び処分」に該当するものであると主張する「スライム処理」の用語は見られるが、それは、「施工フロー」における図解中に「一次スライム処理(底ざらい)」及び「二次スライム処理」の文字が記載されているのみで、何ら具体的な説明はない。

乙第2号証は、被請求人のうちの日本国土開発株式会社によって作成された「RDS地中連続壁工法」と題するカタログと認められるところ、その内容は、乙第1号証のそれと全く同一のものである。

(2)乙第3ないし第7号証は、いずれもスライム処理方法又はその装置についての発明に関する公開特許公報の写しと認められるが、発明の名称、発明の詳細な説明等の記載中には、「RDS」の表示をはじめ、「RDS地中連続壁工法」及び「RDS工法」の表示は一切みられない。

(3)乙第8及び第9号証は、産業廃棄物に関連した法令・告示・通達又はその具体例について記載されたインターネットのホームページの写しと認められるところ、その記載内容から「建設汚泥」が産業廃棄物に該当することが認められるものの、その記載中には、「RDS」の表示をはじめ、「RDS地中連続壁工法」及び「RDS工法」の表示は一切みられない。

(4)乙第10ないし第12号証は、被請求人のうちの東亜建設工業株式会社、東洋建設株式会社又は安藤建設株式会社によるインターネットのホームページの写しと認められるところ、その内容は、乙第1及び第2号証と同様、建設工事たる「RDS地中連続壁工法」又は「RDS工法」について図解入りで説明するものであり、産業廃棄物の収集及び処分についてはもとより、「スライム処理」についても記載されておらず、また、「RDS」の文字自体が「工法」等の文字と分離して単独で表示されてもいない。

2 以上の認定事実によれば、乙第1、第2及び第10ないし第12号証に示された「RDS地中連続壁工法」及び「RDS工法」の文字は、全体として一連の建設工事を表す名称というべきものである。建設工事は、政令で定める商品及び役務の区分第37類に属する役務であって、本件取消請求に係る「一般廃棄物の収集及び処分、産業廃棄物の収集及び処分」とは別異のものである。

両者が別異のものであり、「地中連続壁工法」又は「工法」の文字が「加工・工事などにおける造り方・組立て方」を意味する語(岩波書店「広辞苑第5版」)であって「産業廃棄物の収集及び処分」とは関係のない語である以上、本件取消請求に係る指定商品について「RDS」の文字と「地中連続壁工法」又は「工法」の文字とを分離して観察すべき理由は見当たらず、上記「RDS地中連続壁工法」及び「RDS工法」の文字は、一連一体にのみ認識し把握されるものというべきである。

乙第3ないし第9号証は、本件商標とは直接関係しないものであり、他に本件商標の使用を具体的に立証する証拠はない。

そして、たとえ上記建設工事の一工程中に「産業廃棄物の収集及び処分」に相当する「スライム処理」が含まれているとしても、それのみが該建設工事とは別個に独立して役務として提供されていることを具体的に示す証拠はなく、該スライム処理は、独立した商取引の対象としての役務の提供とは到底いい難いものであり、あくまでも該建設工事の一環として付随的に提供されているにすぎない。なお、該スライム処理の工程が上記建設工事に付随して行われるものであることは、被請求人も自認している。

しかして、一般に、役務とは他人のためにする労務又は便益をいうと解されるところ、商標は、商品又は役務に使用され、自他の商品又は役務の識別機能を有し、出所表示機能、品質保証機能を果たし得るものでなければならないのであるから、商標法にいう「役務」とは、他人のためにする労務又は便益であって、付随的でなく独立して市場において取引の対象となり得るものをいうと解するのが相当である。したがって、主たる役務の提供に伴って付随的に行われる役務は、それ自体に着目すれば他人のためにする労務又は便益に当たるとしても、市場において独立した取引の対象となり得るものでない限り、商標法にいう「役務」には該当しないと解すべきである(東京高裁、平成12(行ケ)105号、平成13.1.31判決参照)。

そうすると、被請求人は、建設工事の役務を提供していることは認められるとしても、商標法上の役務としての「産業廃棄物の収集及び処分」を行っているものとは認められない。加えて、「RDS」の文字はもとより、「RDS地中連続壁工法」及び「RDS工法」の文字が「産業廃棄物の収集及び処分」の役務を表示する商標として使用されているということもできない。

したがって、本件審判請求の登録前3年以内に、日本国内において、被請求人、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが、その請求に係る指定役務「一般廃棄物の収集及び処分,産業廃棄物の収集及び処分」について本件商標を使用していなかったものというべきであり、その使用をしていないことについて正当な理由があるものとも認められないから、本件商標は、商標法第50条第1項の規定に基づき、その指定役務中上記役務についての登録を取り消すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。