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Trademark Appeal Case

称呼類似と聞き誤り

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2003−22249(T2003−22249/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第29類及び第30類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成14年7月4日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品については、当審における平成16年2月16日付けの手続補正書により、第30類「そばつゆ,ドレッシング,焼肉のたれ」に補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりである。

(1) 登録第1645106号商標は、別掲2のとおりの構成よりなり、昭和53年7月25日に登録出願、第32類「食肉、卵、食用水産物、野菜、果実、加工食料品(他の類に属するものを除く)」を指定商品として、昭和58年12月26日に設定登録され、その後、2回にわたり商標権存続期間の更新登録がされているものである。

(2) 登録第1959581号商標は、「WAKOSOUP」の欧文字を横書きしてなり、昭和59年7月23日に登録出願、第32類「ス−プのもと」を指定商品として、昭和62年6月16日に設定登録され、その後、商標権存続期間の更新登録がされているものである。

(3) 登録第1984793号商標は、「ワコースープ」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和59年7月23日に登録出願、第32類「ス−プのもと」を指定商品として、昭和62年9月21日に設定登録され、その後、商標権存続期間の更新登録がされているものである。

(4) 登録第2102700号商標(以下、「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、昭和61年3月14日に登録出願、第31類「調味料、香辛料、食用油脂、乳製品」を指定商品として、昭和63年12月19日に設定登録され、その後、商標権存続期間の更新登録がされているものである。

なお、本願商標の指定商品は、上記1のとおり補正された結果、本願商標と上記(1)ないし(3)に係る登録商標とは、指定商品において互いに抵触しないものとなった。

3 当審の判断

(1) 本願商標と引用商標との類否について

本願商標は、別掲1のとおり、細線の円輪郭内に、肉太の線で欧文字の「W」字状の図形及びその左縦線部分の上部右横から、「WAKOU」の欧文字を円輪郭と同じ細線で一連に横書きしてなる図形と文字とを各構成要素とする商標からなるところ、その構成からみて、図形部分と文字部分とは視覚上分離して看取されるばかりでなく、意味上において常にこれらを一体としてのみ把握しなければならない特別の事情も認められないものである。

そうとすれば、かかる構成よりなる本願商標に接した取引者・需要者は、本願商標を全体として観察したとき、その構成中の「WAKOU」の文字部分に着目し、これより生ずる「ワコウ」の称呼によって取引に当たることも少なくないものというべきである。

してみれば、本願商標は、その構成中の「WAKOU」の文字部分から「ワコウ」の称呼が生ずるものと認められる。

他方、引用商標は、別掲2のとおりの構成よりなるものであるから、これに接した取引者・需要者は、その構成中、漢字、片仮名及び欧文字をもって三段に書き表された「和光」、「ワコー」及び「WAKO」の文字部分に着目し、これより生ずる「ワコー」の称呼をもって取引に当たることも少なくないものというべきである。したがって、引用商標からは「ワコー」の称呼が生ずるものと認められる。

そこで、本願商標から生じる「ワコウ」の称呼と引用商標から生じる「ワコー」の称呼とを比較すると、両者はともに3音からなり前2音を共通にし、相違する音は語尾における「ウ」の音と長音として響く「オ」の音のみであるところ、前者「ウ」の音は、その前音「コ」の母音[o]に吸収するように発音される結果、「コウ」の部分が「コー」の如く聴取される場合が決して少なくないものといえるから、両者をそれぞれ一連に称呼するときは、全体の語調、語感が極めて近似したものとなり、互いに聞き誤るおそれがあるものといわなければならない。

したがって、本願商標と引用商標とは、その外観及び観念の点について考慮してもなお、称呼において類似する商標といわざるを得ず、かつ、本願商標の指定商品は引用商標の指定商品に包含されているものであるから、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(2) 請求人の主張について

請求人は、本願商標と引用商標から生じる「ワコウ」及び「ワコー」の称呼は「ありふれた氏又は名称」に該当し、何ら自他商品識別機能を発揮し得ないから、本願商標と引用商標とは非類似である旨主張する。

しかし、本願商標を構成する「WAKOU」の文字部分が、それのみでは、仮に、ありふれた氏又は名称を普通に用いられる方法で表示するものであるとして商標法第3条第1項第4号に該当するような場合であっても、その商標の構成の如何によって、当該部分を含む結合商標を、取引者・需要者が観察して、当該部分から生ずる称呼をもって称呼し、取引に当たる可能性があるときには、その称呼をもって他の商標の称呼と対比し、商標の類否を判断して差し支えないというべきである(平成元年(行ケ)第126号 東京高裁平成元年11月29日判決言渡参照)。

そうすると、前記(1)で認定したとおり、本願商標に接した取引者・需要者が、本願商標を全体として観察したときは、その構成中の「WAKOU」の文字部分に着目し、その称呼である「ワコウ」によって取引に当たることも少なくないものと認められるから、この称呼を引用商標から生ずる称呼と対比し、商標の類否を判断しても差し支えないというべきである。

したがって、請求人の上記主張は、採用の限りでない。

(3)以上によれば、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものというべきであるから、これを登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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