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Trademark Appeal Case

ACCELERATORの記述性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2003−3931(T2003−3931/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「ACCELERATOR」の文字(標準文字による商標)を書してなり,第9類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として,パリ条約に基づきアメリカ合衆国への出願を最初の出願(2000年11月13日)とする優先権の主張を伴うものとして,平成13年5月14日に登録出願され,その後,指定商品については,原審における同14年3月20日付けの手続補正書により,第9類「電子モーターに使用する作動制御用集積回路」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は,「本願商標は,『加速器』の文字を普通に用いられる方法で横書きしてなるから,これをその指定商品中『加速装置を用いた商品,機械の速さを向上させるための機構を付加したもの』について使用するときは,単に商品の品質,用途を表示するにすぎないものと認める。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当し,前記商品以外の商品に使用するときは,商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので,同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定,判断して,本願を拒絶したものである。

3 当審において通知した審尋

当審において,請求人に対し,平成17年3月15日付け(発送日)で通知した審尋は,要旨以下のとおりである。

本願商標は,「ACCELERATOR」の欧文字を書してなり,第9類「電子モーターに使用する作動制御用集積回路」を指定商品とするものであるところ,該指定商品は,電子部品の範疇に属する商品と認められるものであり,電子部品を構成要素とする製品を取り扱う取引者・需要者においては,「ACCELERATOR」の文字は「パソコンの処理を高速化するための装置」を意味する語として広く知られ,「パソコンの速度を向上させるハードウェア(電子部品)」として製造・販売されていることが,以下の書籍の記載内容やインターネットのホームページ情報等からうかがい知れるところである。

(1)「誰でもわかるパソコン用語辞典」改訂4版(発行所 株式会社新星出版社)

「アクセラレータ」は,「パソコンの処理を高速化するための装置」である旨の記載及び該装置が電子部品であると認められる写真(222頁ないし223頁)。

(2)「標準パソコン用語事典」(発行所 株式会社秀和システム)

「アクセラレータ」は,「CPUや描画回路を補助してパソコンの処理速度を上げる装置。」及び「商品化されているアクセラレータには,CPUのクロック周波数を高速にするODP(オーバードライブプロセッサ),CPUより高速なものに交換するCPUアクセラレータ,描画専用の拡張機能ボードのグラフィックアクセラレータなどがある。」旨の記載並びにCPUアクセラレータが電子部品であると認められる写真(18頁)。

(3)「パソコン用語事典」最新2003−’04年版(発行所 株式会社技術評論社)

「アクセラレータ」は,「原義は「機械の速さを向上させるための機構」で,ここではパソコンの処理速度を向上させるために用いる付加機能を指す。」旨の記載(326頁)。

(4)「英和コンピューター用語辞典」第3版(発行所 株式会社研究社)

「accelerator」は,「処理を高速化するためのハードウェア」の意を有する旨の記載(4頁)。

(5)「ネットでよくひくカタカナ新語辞典」(発行所 株式会社三省堂)

「アクセラレーター」は,「加速器,コンピューターで,処理速度や画面表示速度を上げるために使われる周辺機器。」である旨の記載(10頁)。

(6)http://e-words.jp/w/E382A2E382AFE382BBE383A9E383ACE383BCE382BF.html

「アクセラレータ【accelerator】」は,「コンピュータなどの特定の機能や処理能力を向上させるハードウェアやソフトウェア。新たな機能を追加することもあるが,すでにある機能の性能向上をはかる点に着目した語である。」旨の記事。

(7)http://buffalo.melcoinc.co.jp/products/catalog/item/h/hcl-mx700/index.html

「CPUアクセラレータ Celeron700MHz(Socket370)型番:HCL−MX700 価格:31000円」の記事。

(8)http://www.renesas.com/jpn/news/2003/1218/index.html

「SSLアクセラレータやカラーLCDコントローラ,USB等の充実した周辺機能を内蔵した32ビットRISCマイクロプロセッサ『SH7720』を製品化 −セキュアで快適な動作のブラウザ表示機能を備えるIT端末に適し,高機能機器の開発を短期間で容易に実現可能− ・・・<製品について> ・・・さらに,カラーLCDコントローラやVer1.1対応のUSBインタフェース(ホストとファンクション)等の実績ある周辺機能に加え,CFやMMCなどのメモリカードインタフェース,各種周辺デバイスの制御に最適なI2Cバスインタフェース,ステッピングモータ制御用にPWM(Pulse Width Modulation)波形を出力可能な16ビットタイマ(TPU)など,充実した周辺機能を内蔵し,各種IT端末をシンプルな構成で実現することが可能です。」の記事。

かかる状況においては,「ACCELERATOR」の文字よりなる本願商標をその指定商品「電子モーターに使用する作動制御用集積回路」に使用するときは,これに接する需要者・取引者はその商品があたかも「パソコンの処理を高速化するための装置」としての「パソコンの速度を向上させるハードウェア(電子部品)」であるかのごとく商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるものといわざるを得ない。

そうとすれば,当審においても,本願商標は,商品の品質の誤認を生ずる商標と認めるものであるから,商標法第4条第1項第16号に該当するものと判断するものである。

4 審尋に対する請求人の回答

請求人は,平成17年6月15日提出の回答書において,以下のように述べた。

平成17年3月15日(発送日)付け審尋書における,「本願商標は,商標法第4条第1項第16号に該当する」との点につき,あらためて意見をすべく現在準備中であるが,意見の内容について未だ検討を要する事項があるため,書面が整うまでにもう暫く時間を要する。ついては,近日中に上記拒絶理由に対する意見を記した書面を提出するので,本件審判の審理をしばらく留保されたい。

5 当審の判断

請求人は,上記4の回答書を提出した後,すでに相当の期間(約7ヶ月。審尋書発送時からは,約10ヶ月。)が経過した現在においても,上記3の審尋に対する具体的な回答書の提出はなく,その他の何らの手続きもなされていないところである。

そして,本願商標について行った当審の証拠調べの結果とそれに基づく先の認定・判断のとおり,「ACCELERATOR」の文字よりなる本願商標をその指定商品「電子モーターに使用する作動制御用集積回路」に使用するときは,これに接する需要者・取引者はその商品があたかも「パソコンの処理を高速化するための装置」としての「パソコンの速度を向上させるハードウェア(電子部品)」であるかのごとく商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるものというべきである。

したがって,本願商標は,商標法第4条第1項第16号に該当するものであるから,登録することができない。

よって,結論のとおり審決する。

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