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Trademark Appeal Case

普通名称と普通語の結合の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2005−5791(T2005−5791/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、標準文字で「お好み焼 オモニ」の文字を横書きしてなり、第43類「お好み焼を主とする飲食物の提供」を指定役務として、平成16年2月20日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「(1)「韓国風お好み焼きを扱う店」を「オモニ」と称して、取引上一般に普通に用いられていることが認められることから、本願商標は、「韓国風お好み焼きを扱う店名」の「オモニ」と、そこで提供される「お好み焼」とを表示するものであり、これを本願指定役務に使用しても、取引者・需要者は、「店で扱う料理名」と、その「店名」を単に表しているものと把握するにすぎず、何人かの業務に係る役務であることを認識することができず、自他役務の識別標識としての機能を有しないものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。(2)本願商標は、他人の先願に係る登録第3143678号商標(「OMNI」の欧文字を横書きしてなり、平成4年9月29日に登録出願され、第42類「宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,飲食物の提供,美容,理容,入浴施設の提供,婚礼(結婚披露を含む。)のための施設の提供,あん摩・マッサ―ジ及び指圧,きゅう,柔道整復,はり,医業,健康診断,歯科医業,調剤,子供の世話,展示施設の貸与」を指定役務として、同8年4月30日に設定登録され、同18年4月4日に存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続している。)及び同第3143679号商標(「オムニ」の片仮名文字を横書きしてなり、平成4年9月29日に登録出願され、第42類「宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,飲食物の提供,美容,理容,入浴施設の提供,婚礼(結婚披露を含む。)のための施設の提供,あん摩・マッサ―ジ及び指圧,きゅう,柔道整復,はり,医業,健康診断,歯科医業,調剤,子供の世話,展示施設の貸与」を指定役務として、同8年4月30日に設定登録され、同18年4月4日に存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続している。)と同一又は類似であって同一又は類似の役務について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

原査定は、前記2のとおり、本願商標が拒絶理由(1)及び(2)の両方に該当すると述べているので、まず、(1)について検討する。

本願商標は、上記のとおりの構成よりなるところ、その構成中前半部の「お好み焼」は「水で溶いた小麦粉に魚介類・肉・野菜など好みの材料を混ぜて、熱した鉄板の上で思いのままに焼きながら食べる料理」(「広辞苑第5版」366頁参照。)を意味するものとして広く親しまれているものである。また、後半部の「オモニ」の文字は、国語辞典等の記述によれば、朝鮮語より派生した用語で、「母、母親、お母さん」の意味合いを示す語として知られるものである(「広辞苑第5版」407頁、「現代用語の基礎知識2006」1500頁、「コンサイスカタカナ語辞典」193頁参照)。

そうすると、本願商標に接する取引者、需要者は、これよりは、「韓国風お好み焼 お母さん」といった意味合いを漠然と想起するか、あるいは、「お好み焼の店で『オモニ』という名称の店」の意味合いを認識するとするのが相当である。

これについて、原査定は、「『韓国風お好み焼きを扱う店』を『オモニ』と称して、取引上一般に普通に用いられていることが認められる」と説示しているが、「オモニ」の本来の字義は上記のとおりであり、かつ、当審において職権をもって調査したが、該説示のような意味合いで、取引上普通に使用されている事実は発見できなかった。また、本願商標が、本願の指定役務を取り扱う業界において、役務の質等を表示するものとして取引上普通に使用されている事実も、あるいは、店名として多数使用されている事実も発見することはできなかった。

してみれば、本願商標をその指定役務について使用しても、これに接する取引者、需要者は、何人かの業務に係る役務であることを認識することができないものとはいい得ず、本願商標は、自他役務識別力を有しないということはできない。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

次に、(2)について検討する。

本願商標は、上記のとおりの構成よりなるところ、これより「オコノミヤキオモニ」及び「オモニ」の称呼が生ずるとするのが相当であり、また、一部の取引者、需要者には「韓国風お好み焼き お母さん」の観念を生ずることがあるというのが相当である。

一方、引用各商標からは、その構成態様より「オムニ」の称呼が生じ、特段の観念は生じないものとするのが相当である。

そして、両商標より生ずる「オモニ」と「オムニ」の称呼を比較すると、両者は、わずか3音からなるものであって、その中間音において「モ」と「ム」の音の相違を有するものであり、引用各商標の「オムニ」の「ム」が発音の特性上、母音「u」を省略して発音されることの多い弱音であるのに対し、「オモニ」の「モ」の母音「o」は省略されることなく、「モ」が全体の称呼の中で比較的強く発音されることをも併せて考慮すると、それぞれを一連に称呼しても相紛れるおそれはないものというべきである。

してみれば、本願商標は、称呼、外観及び観念のいずれにおいても、引用各商標とは、相紛れるおそれのない非類似のものと認められる。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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