結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2005−30284(T2005−30284/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第4456763号商標(以下「本件商標」という。)は、「CSS」の欧文字を横書きしてなり、平成11年12月2日に登録出願、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,手袋,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,靴類(「靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具」を除く。),げた,草履類,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、同13年3月2日に設定登録されたものである。
請求人は、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とするとの審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証及び同第2号証(商標登録原簿及び商標公報)を提出した。
本件商標は、その指定商品のいずれについても、継続して3年以上、日本国内において使用されておらず、商標原簿にも専用使用権者、通常使用権者の設定登録がないものであるから、商標法第50条第1項の規定に基づき、その商標登録は取り消されるべきものである。
(1)乙第1号証のカタログについて
その表紙と思われる書証には、本件商標と社会通念上同一と認め得る「CSS」の欧文字が付されている。しかし、カタログの製作会社、発行時期、発行部数等については、何等立証されておらず、かつ、被請求人の主張する展示会との関係についても何等立証されていない。
また、他の文字は、すべてゴシック体で表されているのに対し、欧文字「CSS」は、サンセリフ体で表されている点は、カタログのデザイン上、如何にも不自然である。
したがって、このカタログ製作者に対する審尋を要求する。
(2)乙第2号証の案内状について
乙第2号証の案内状は、「同上展示会(乙1)案内状」とあるが、上記したとおり、乙第1号証との関係は何等立証されていない。
また、その案内状に参加企業として「喜久川メリヤス(有)」と表示されているので、通常使用権者である喜久川メリヤス有限会社(以下「喜久川メリヤス」という。)が出展したと推認されるが、通常使用権者である喜久川メリヤスが如何なる商標を付した商品を出展したのかは不明である。
(3)乙第3号証のカタログ及び乙第4号証の案内状について
乙第1号証及び乙第2号証について述べたところと同様の問題点が存在する。
(4)乙第5号証「展示会(乙1)での展示風景写真」について
撮影時期については、何等立証されておらず、したがって、乙第5号証が平成16年12月9日及び10日に開催された展示会を撮影した写真であることは何等立証されていない。
また、いずれの写真からも、本件商標を付した商品が存在することを確認することができない。唯一確認できる商標は、「CONVERGE」だけである。
(5)乙第6号証の1ないし3「商品の写真またはそのカラーコピー」について
被請求人は、これらの商品が予告登録日前に取引に供された事実を何等立証していない。また、商標の付される襟ネームは、需要者にとって、最も見易いところに付されるのが一般的であり、その縫製の丁寧さは、商品の価値を決定付けるといっても過言ではない。しかるに、これら写真に写っている襟ネームは、極めて粗雑な縫製であり、事後的に意図的に付けられたものと推認することができる。とりわけ、乙第6号証の1の商品の地色は、薄色系であるのに対し、襟ネームは、濃色であり、ファッション・デザイン商品のそれとは想定できない。特に、後述の乙第7号証の下げ札が2色あるのであれば、襟ネームも2色用意するのが一般的である。
乙第6号証の1の商品は、乙第1号証のカタログの9ページ目の品番0020に相当するものと推察でき、乙第5号証の写真2枚目及び4枚目に写っているものと同類の商品であると推認できる。しかし、乙第1号証のカタログに掲載された商品及び乙第5号証の写真に掲載されている商品に襟ネームが付されていた事実は、何等立証されていない。
乙第6号証の2の商品は、着丈が不明であるので、乙第1号証のカタログのいずれに該当するものであるかを確認できない。仮に、乙第1号証のカタログに掲載されていないのであれば、乙第1号証は、乙第2号証の展示会用の商品カタログではないことの一証左である。
なお、この商品は、乙第5号証の写真2枚目奥及び3枚目に写っているものと胸部のデザインが共通しているが、乙第1号証の品番0001とは着丈が相違する。
乙第6号証の3の商品は、全体の形状が不明であり、乙第1号証及び乙第5号証のいずれに対応するものであるのか不明である。
(6)乙第7号証及び乙第8号証「下げ札及び襟ネーム」について
これら下げ札及び襟ネームは、取消しに係る商品との具体的関係において使用されていなければならないところ、その点に関する立証はもちろんのこと、主張すらない。また、これらがいつ、誰によって、どの程度製作され、それがいつ商品に付されたのか立証されたい。
(7)乙第9号証の1ないし8「加工指示書」について
これら加工指示書8通の様式は共通しており、左上の「ブランド」、中央上部に「ネーム」とあるが、そのいずれにも本件商標が記されていない。なお、乙第9号証の1、同3〜5、同7〜8には、本件標章を付した襟ネームが貼付されているが、本件商標と上記した「ブランド」と「ネーム」との間に何等の関係もない。
また、仮に、加工指示書における日付が正確なものであるとしても、襟ネームがその日に貼付されたものであるとの証拠はない。
したがって、過去数年に亘る加工指示書全ての提出を要求する。
(8)乙第10号証の1ないし6「納品書」について
乙第10号証の1ないし3に表れる品番は、「2019」と「2020」のみである。これが如何なる商品を意味するのか、何等主張、立証されておらず、本件商標も表れていない。また、乙第10号証の4ないし6も、商品が取引された事実はわかるが、本件商標を付した商品が取引されていることは何等主張、立証されていない。
(9)ところで、請求人の調査によると、これら納品書の宛先の一つであるフカヤ株式会社の関連店舗である「ブティックフカヤ」(福岡市中央区天神2−9−107)及び「ロニースコッツ」(福岡市中央区天神)において現地調査をしたところ、本件商標が付された被服が販売されている事実を確認することができなかった。
(10)以上述べたとおり、本件商標が取消しに係る商品について、平成17年3月30日(予告登録日は、平成17年4月4日である。)前3年以内に日本国内において使用されている事実は何等証明されておらず、本件商標の登録は取消しを免れないものである。
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由及び弁駁に対する答弁を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし同第16号証(枝番を含む)を提出した。
株式会社コンバージュ(本店住所:東京都墨田区緑1丁目12番13号)は、商標権者本人であり、喜久川メリヤス(本店住所:東京都墨田区緑1丁目12番13号)は、通常使用権者であって、商標権者とは同系会社であり、前者が販売部門を、後者が製造部門を担当する関係にある。
そして、提出した乙各号証のとおり、前記使用者の本店所在地及び事業所所在地において、平成14年1月より現在に至るまで、「CSS」あるいは、「C・S・S」の商標をカットソーほか婦人衣料全般について使用している。
叙上のとおり、本件商標は、我が国において、過去3年以上継続的に商標権者等によって使用されているものであるから、商標法第50条第1項の規定により、その登録を取消し得ないものであることは明らかである。
さらに、乙第1号証と乙第2号証、乙第3号証と乙第4号証との関係、及び乙第1号証、乙第3号証のカタログの製作者、製作時期、展示日時等を立証するための証拠を追加する。
(1)乙第1号証と乙第2号証との関係について
乙第1号証は、2004(平成16)年12月9日・10日、東京都墨田区に在る国際ファッションセンター2Fで開催された合同展示会「Act21」の会場で、来場者に頒布された商品カタログで、乙第2号証は、関係取引先に送付した同展示会の案内状である。同展示会が上記日に開催されたことは、乙第16号証の新聞や雑誌の報道記事などより明らかである。
(2)乙第1号証の製作者、製作時期、展示日時等について
乙第1号証のカタログは、サンプル指示書(乙第12号証)に基づき、被請求人と喜久川メリヤスとが共同で展示会のため、展示会開催日の前日までに製作し準備したものである。
上記事実は、乙第11号証のデザイナーからのメール記録、乙第12号証のサンプル指示書、乙第13号証の展示写真からも証明される。すなわち、乙第11号証ないし同第13号証に示されている商品の品番、仕様、デザインが乙第11号証のカタログ商品のそれと合致すること、また、メールの送信日時や展示写真の撮影日時と展示会開催日時が時系列的に対応したものとなっている。
(3)乙第3号証と乙第4号証との関係について
乙第3号証は、2005(平成17)年3月24日・25日に開催された合同展示会「Act21 2nd」の会場で頒布されたカタログで、乙第4号証は、同展示会の案内状である。同展示会が上記日に開催されたことは、乙第14号証の国際ファッションセンター(株)発行の広報誌「News Wave 第19号」や乙第16号証により明らかである。
(4)乙第3号証の製作者、製作時期、展示日時等について
乙第3号証のカタログは、乙第1号証のカタログと同様の方法及び手順で製作し準備したものである。
上記事実は、乙第14号証の広報誌、乙第15号証の展示写真からも証明される。すなわち、広報誌の表紙に用いられた展示風景の写真が展示写真(乙第15号証)と同じ場所を示していること、展示写真(乙第13号証)の商品と乙第3号証のカタログ商品が合致すること、さらに、展示写真の撮影日時と展示会開催日時とが一致する。
(5)本件商標の使用態様について
本件商標が、その表紙部分及び各頁左上に表示された各商品カタログが、各展示会前に製作され、それぞれの展示会で頒布されたこと、また、各カタログに示された商品と同一の商品が、各展示会の開催場所及び日時において展示されたことからして、少なくとも本件商標につき、商標法第2条第3項第2号及び7号所定の使用行為があったことは明らかである。
(1)被請求人の提出に係る乙各号証によれば、以下の事実を認めることができる。
乙第1号証は、その表紙に「2005 SS COLLECTION/CONVERGE/CSS/株式会社コンバージュ」と表示されているカタログであり、各頁には、「CONVERGE CSSシリーズ」とともに、婦人用衣料のデザイン画、品番、品名、プライス等が表示されている。
乙第2号証は、「SUMIDAからの発信/Act21」と題する展示会の案内状であり、日時と開催場所として「2004年12月9日(木)10:30〜18:00/10日(金)10:30〜17:00/国際ファッションセンター2F/KFC Hall 2nd」の表示があり、参加企業として、喜久川メリヤス(有)外7社、後援として、(株)センイ・ジヤァナル、(株)繊研新聞社、(株)日本繊維新聞社、共催として、国際ファッションセンター(株)が掲げられている。そして、「御挨拶」として、「国際ファッションセンター(株)の呼びかけに応じ参集したカットソーメーカー8社でFACTORYεグループを立ち上げる事となりました。東京−SUMIDAというファッション最先端都市で営んでいる利点を活かし、企画力の充実と新たな機能の装備を心掛け提案型、発信型ビジネスモデルを具体化しつつ協調性と自主性を持った企業体を目指す所存です。ご案内申し上げます『Act21』はそのスタートになるイベントです。」旨記載されている。
乙第3号証は、その表紙に「2005 AW COLLECTION/CONVERGE/CSS/CONVERGE&CO.,Ltd.」と表示されているカタログであり、各頁には、「CONVERGE CSSシリーズ」とともに、婦人用衣料のデザイン画、品番、品名、プライス等が表示されている。
乙第4号証は、乙第2号証と同じく、「SUMIDAからの発信/Act21 2nd」と題する展示会の案内状であり、日時と開催場所として「2005年3月24日(木)10:30〜18:00/25日(金)10:30〜17:00/国際ファッションセンター2F/KFC Hall 2nd」の表示があり、後援に(社)日本専門店協会が加わっている以外は、参加企業、後援、共催とも乙第2号証と同じであり、「御挨拶」の文面には、「・・・昨年12月に引き続き、このたび第2回目の『Act21』イベントを開催する運びとなりました。・・・」旨記載されている。
乙第5号証は、写真撮影の日時は不明ではあるが、展示会場の一つのブースと思しき5枚の写真からなるものであり、婦人用衣料の展示がなされており、その中には、乙第1号証のカタログに表示されているものと思しき衣服も展示されており、ブース名の表示として「CONVERGE」及び「喜久川メリヤス有限会社」の表示が認められる。
乙第6号証の1ないし3は、婦人用衣料の商品の写真であり、「C・S・S」等と表示された襟ネームが縫い付けられている。
乙第7号証は、下げ札であり、乙第8号証は、カット前の襟ネームであり、いずれにも、「C・S・S」等の表示が認められる。
乙第9号証の1ないし8は、喜久川メリヤスの発行に係る婦人用衣料の加工指示書であり、乙第9号証の1ないし4は平成17年1月11日付け、乙第9号証の5及び6は平成17年1月20日付け、乙第9号証の7及び8は平成14年1月11日付けのものであり、乙第9号証の1、4、5、7、8には、「C・S・S」等と表示された襟ネームが貼付されている(なお、乙第9号証の1と2、同3と4、同5と6は、記載事項が全て同じである。)。
乙第10号証の1ないし3は、被請求人がフカヤ株式会社へ宛てた納品書の原票の写しであり、乙第10号証の1及び3は、平成14年2月5日付け、同号証の2は、平成14年2月21日付けのものであり、型番(商品番号)の欄には、「2019」あるいは「2020」の表示が認められる。また、乙第10号証の4ないし6は、被請求人がハートフィールドへ宛てた納品書(控)の写しであり、乙第10号証の4及び5は、平成17年2月3日付け、同号証の6は、平成17年3月2日付けのものであり、品名の欄には、「1184」、「1185」等の表示が認められる(なお、乙第10号証の4と5は、記載事項が全て同じである。)。
乙第11号証は、2004年10月19日から同年11月29日の間のメール記録であり、それぞれにサンプル指示書が添付されている。
乙第12号証は、製品番が0001ないし0006他のサンプル指示書であり、乙第13号証は、乙第12号証の製品番に対応する写真である。
乙第14号証は、国際ファッションセンター株式会社発行の「News Wave 第19号」であり、「〈表紙/第2回「Act21」〉、2005年3月24日(木)、25日(金)に開催した合同展「Act21」の風景です。」の記載がある。
乙第15号証は、「2005/3/25」の記載がある展示写真であって、展示会場の一つのブースと思しき20枚の写真からなるものであり、婦人用衣料の展示がなされており、その中には、乙第3号証のカタログに表示されているものと思しき衣服も展示されており、ブース名の表示として「喜久川メリヤス(有)」及び「CONVERGE」の表示が認められる。
乙第16号証は、新聞記事である。
(2)上記において認定した事実に被請求人の主張を総合してみれば、喜久川メリヤスは、被請求人(株式会社コンバージュ)の通常使用権者であったものとみることができる。被請求人の主張によれば、被請求人と喜久川メリヤスとは同系会社であり、被請求人は婦人衣料の販売部門を担当し、喜久川メリヤスはその製造部門を担当する被請求人の通常使用権者である旨主張している。この点については、被請求人と喜久川メリヤスとは、いずれも、東京都墨田区緑1丁目12番13号に住所を有しており(乙第9号証の1ないし8、乙第10号証の1ないし6)、乙第5号証及び乙第15号証の展示会の写真と思しき写真には、ブース名の表示として「CONVERGE」の表示と「喜久川メリヤス」の表示が併せ見られ、また、例えば、喜久川メリヤス発行に係る乙第9号証の1の加工指示書に表示されている品番「1184」及び同号証の3の加工指示書に表示されている品番「1185」の商品は、被請求人発行に係る乙第10号証の4の納品書(控)に表示されている品名欄の「1184、1185」と符合していること等からみて首肯し得るものである。
そして、乙第2号証の案内状によれば、被請求人の通常使用権者である喜久川メリヤスは、本件審判の請求の登録(平成17年4月4日)前3年以内である2004年12月9日(木)と10日(金)に、国際ファッションセンターにおいて開催された「SUMIDAからの発信/Act21」と題する繊維関係の新聞社が後援する展示会に、東京−SUMIDAにおいて営業しているカットソーメーカー8社で組織されたFACTORYεグループの一員として参加していたことを認めることができる。そして、かかる展示会においては、各種のカタログやパンフレットが展示・配布されるのが通常であるから、喜久川メリヤスは、該会場において、被請求人が該展示会用に発行したとされる「2005 SS(春夏)COLLECTION/CONVERGE/CSS」と題するカタログ(乙第1号証)を展示し、あるいは頒布していたものと推認することができる。
また、同様に、喜久川メリヤスは、乙第4号証の案内状、及び乙第14号証により、本件審判の要証期間内である2005年3月24日(木)と25日(金)に開催された「Act21 2nd」と題する展示会に参加して、「2005 AW(秋冬)COLLECTION/CONVERGE/CSS」と題する被請求人が発行したカタログ(乙第3号証)を該会場において展示し、あるいは頒布していたものと推認することができる。
そして、乙第1号証及び乙第3号証のカタログには、その中央部分に、本件商標と略同一の態様からなる「CSS」の商標が明瞭に表示されており、各頁には、「CONVERGE CSSシリーズ」とともに、婦人用衣料のデザイン画、品番、品名、価格等が表示されていることを認めることができる。
(3)この点について、請求人は、各カタログの製作会社、発行時期、発行部数等が立証されておらず、カタログの表紙のデザインも不自然であること、各カタログと各展示会との関係が立証されていないこと、各展示会において、喜久川メリヤスが如何なる商標を付した商品を出展したのか不明であることの各点を主張している。
確かに、乙第1号証及び乙第3号証の各カタログの印刷会社、発行時期、発行部数等は明らかにされていないが、いずれのカタログも、この種商品のカタログとして、その記載内容からみて、不自然なところはなく、また、表紙の「CSS」以外の文字はすべてゴシック体で表されているのに対し、「CSS」の文字はサンセリフ体で表されているとしても、商標部分を別書体で表すことは、しばしば見受けられることであって、格別、不自然なものということもできない。そうとすれば、これらの各カタログは、2005年春夏用及び2005年秋冬用のカタログとして、表紙に記載されている「株式会社コンバージュ(被請求人)」により発行されたものと認められるから、各カタログ自体の印刷会社、発行時期、発行部数等が明らかでないとしても、本件商標の使用の事実を裏付ける証拠としては、充分なものというべきである。
そして、乙第1号証のカタログは「2005 SS COLLECTION」とあり、乙第3号証のカタログは「2005 AW COLLECTION」とあることから、乙第2号証及び乙第4号証の各展示会の開催日とも時期的に符合しており、また、乙第14号証の広報誌により、2005年3月24日及び25日に第2回「Act21」の展示会が開催され、展示風景としての表紙には、乙第3号証のカタログにある品番0035ないし0038の商品が掲載されていることより、これらのカタログが上記各展示会用のカタログである旨の被請求人の主張にも不自然さはなく、通常使用権者である喜久川メリヤスは、該カタログを上記各展示会場において展示し、あるいは頒布していたものと容易に推認し得るところである。
また、請求人は、乙第5号証ないし乙第10号証の6についても反論しているところ、これらの証拠の中には、請求人が指摘しているような問題点を有するものがないとはいえないとしても、本件商標の使用の事実は、上記した乙第1号証ないし乙第4号証をもって認め得るばかりでなく、乙第5号証ないし乙第10号証の6についても、被請求人と喜久川メリヤスとの関係及び背景的な事情を把握するには充分なものということができる。
さらに、請求人は、納品書の宛先の一つであるフカヤ株式会社の関連店舗を現地調査したが、本件商標が付された被服が販売されている事実を確認することができなかった旨主張しているが、フカヤ株式会社を宛先とする乙第10号証の1ないし3の納品書(原票)は、平成14年2月5日あるいは同月21日付けのものであって、これ自体は、本件審判の要証期間以前の古いものであるから、請求人が調査した時点において、本件商標が付された被服が販売されていなかったとしても致し方のないところというべきである。
(4)してみれば、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に、日本国内において、本件商標をその指定商品中に含まれる「婦人用衣料」について使用していたものといわなければならない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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