Trademark Appeal Case
用途・品質表示の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2005−22862(T2005−22862/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「カンジダキュア」の片仮名文字を標準文字で書してなり、第3類及び第5類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成16年12月8日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品については、当審における平成18年2月13日付けの手続補正書により、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,塗料用剥離剤,靴クリーム,靴墨,つや出し剤,せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,つけづめ,つけまつ毛」及び第5類「カンジダ症治療薬,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料,医療用腕環,失禁用おしめ,はえ取り紙,防虫紙,乳糖,乳児用粉乳,人工受精用精液」に補正されたものである。
2 原査定の拒絶理由
原査定は、本願商標は、その指定商品中の「薬剤」との関係において、「カンジダ」の文字が「モニリア症やイースト感染症とも呼ばれ、カンジダ−アルビカンスをはじめとするカンジダ属の真菌が起こす感染症」の意に通じる「カンジダ症」を指称する語として、「キュア」の文字が「治療」を意味する外来語として、それぞれ用いられており、また、カンジダ症の治療薬も販売されている実情があることからすれば、本願商標からは「カンジダ症の治療」の意味合いを想起させるものであり、そうすると、本願商標をその指定商品中の「カンジダ症の治療薬」に使用するときには、単に商品の品質(内容、用途)を表わしたものと認められるから、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の「薬剤」に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号にも該当する旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 請求人の主張
請求人は、本願商標が登録されるべき理由を要旨以下のように述べた。
(1) 請求人は、本願商標を構成する「カンジダ」及び「キュア」の文字のそれぞれが、原審審査官の認定するような意味合いを有することを否定しない。また、指摘されているように、本願商標から「カンジダ症の治療」程の意味合いが読み取られることも、あえて否定しない。
(2) しかし、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとするためには、単にこれが商品の一定の品質を表していることを認定するのみでは足りないのであって、そのような意味合いを有するが故に、これが「一般に広く使用され、あるいは、一般に広く使用されつつある」か、あるいは、それが故に「その態様にかんがみて、一私人の独占に付すべきではない」との認定が必要と解すべきである。そう解しなければ、指定商品の品質との関係で何らかの意味合いを生じる商標はすべて同号の適用を受けることになるが、そのような結論が具体的な妥当性を欠くことは明白であるとともに、「指定商品の「品質」、「効能」、「用途」等(中略)を間接的に表示する商標は、本号の規定に該当しないものとする」としている審査基準の趣旨にももとる。
(3) 本願商標は、「一般に広く使用され、あるいは、一般に広く使用されつつある」商標に該当するものでもなく、また、「その態様にかんがみて、一私人の独占に付すべきではない」商標に該当するものでもないから、これに商標法第3条第1項第3号を適用するのは誤りである。
4 当審の判断
(1) 本願商標は、上記のとおり、「カンジダキュア」の文字より成り、補正後の指定商品を第3類「家庭用帯電防止剤」等及び第5類「カンジダ症治療薬」等とするものである。
そして、本願商標を構成する「カンジダ」及び「キュア」の各文字がそれぞれ原審説示の意味合いを有し、また、その構成全体からは「カンジダ症の治療」程の意味合いを看取させるものであることは、請求人も認めるところである。
そうすると、かかる意味合いを有する本願商標をその指定商品中の第5類「カンジダ症治療薬」に使用するときは、これに接する取引者・需要者に、その商品が「カンジダ症の治療」に使用するものであることを表示したものと認識させるにとどまるものであるとみるのが相当であり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないというべきであるから、本願商標は、単に商品の用途、品質を表示するにすぎないものといわざるを得ない。
(2) 請求人は、上記3のとおり、本願商標は、「一般に広く使用され、あるいは一般に広く使用されつつある」商標には該当するものでもなく、また、「その態様にかんがみて、一私人の独占に付すべきではない」商標に該当するものでもないから、これに商標法第3条第1項第3号を適用するのは誤りである旨主張する。
しかし、商標法第3条第1項第3号は、取引者・需要者に指定商品の品質等を示すものとして認識され得る表示態様の商標につき、それ故に登録を受けることができないとしたものであって、該表示態様が、商品の品質を表すものとして必ず使用されるものであるとか、現実に使用されている等の事実は、同号の適用において必ずしも要求されないものと解すべきである(平成12年(行ケ)第76号 東京高裁平成12年9月4日 判決言渡参照)から、この点に関する請求人の主張は採用できない。
(3) 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、これを登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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