Trademark Appeal Case
技術用語の記述性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2003−65122(T2003−65122/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「SILICON TUNER」の欧文字を横書きしてなり、第9類「Integrated circuits(ICs),semiconductors and semiconductor elements,chips and recorded computer programmes(software).」を指定商品として、2001年5月31日にBeneluxにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2001年(平成13年)10月5日を国際登録の日とするものである。
2 原査定の拒絶理由(要旨)
原査走は、「本願商標は、非金属元素の一種を意味する『silicon』の文字と、ラジオやテレビの周波数同調装置を意味する『tuner』の文字とを『SILICON TUNER』と組み合わせてなるものであり、これよりは、シリコン製のチューナ又はチップ上のチューナを認識させるにすぎないものであるから、これをその指定商品について使用をするときは、需要者、取引者は、該商品がチューナであるか、あるいは同調機能を有する商品であるといった、商品の品質を表してなるにすぎないものと認識、理解するものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記以外の商品について使用をするときは、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、上記1のとおり、「SILICON TUNER」の文字を書してなるところ、該文字については、例えば「最新パソコン用語辞典2005−’06年版」(発行所:株式会社技術評論社、658頁)に「シリコン・チューナー silicon tuner:デジタル・テレビ信号を受信できるシリコン・チップのこと。(後略)」との記載があり、また、日経BP社のサイト中の「日経エレクトロニクス Tech−On! 用語辞典」(http://techon.nikkeibp.co.jp/NE/word/051107.html)に「シリコン・チューナ SiやSiGeなどの半導体にアナログRF回路を集積することで、放送を受信するチューナ機能を実現したICのこと。(後略)」との記載があることからすれば、「(デジタル)放送信号を受信することができるシリコン等を用いてなる集積回路(チップ)」を指称する語として、一般に広く知られているとみるのが相当である。
そして、「シリコンチューナ(ー)」の語が前記集積回路(チップ)を指称するものとして、取引上、普通に採択、使用されていることは、株式会社ジー・サーチの提供に係る各種新聞記事情報やインターネット検索の結果において、例えば、
(1)2002年(平成14年)8月21日付け化学工業日報(10頁)に、「カナダ・ザーリンク、地上波テレビSTB用チップセットの出荷開始」の見出しの下、「カナダ・ザーリンクセミコンダクターは、アナログ/デジタル地上波テレビSTB(セットトップボックス)用にシリコンチューナーチップ『SL2610』の出荷を開始した。(後略)」との記載があること、
(2)2004年(同16年)3月5日付け日刊工業新聞(11頁)に、「ピクセラ、米UKOM社からシリコンチューナー開発事業を買収」の見出しの下、「ピクセラは米UKOM社(カリフォルニア州、竹林正佳社長)からシリコンチューナー研究開発事業を5億5000万円で買収した。下旬に商品化を目的として子会社を設立し、シリコンチューナー事業を展開する。(中略)シリコンチューナーは小型化、低消費電力化が可能で、地上デジタル放送など幅広い放送規格に容易に対応できる特徴をもつ。(後略)」との記載があること、
(3)インフィニオンテクノロジーズジャパン株式会社のサイト中の「ニュースルーム」の項目(http://www.infineon.jp/news/press/p0206108.php)中に、「2002年6月25日 インフィニオンが衛星波デジタル放送標準に国際対応した高集積シリコンチューナを発表」の見出しの下、「独インフィニオンテクノロジーズは、衛星波放送標準にグローバルに対応した業界最高の集積度を持つチューナIC『TUA6120』を発表しました。このシリコンチューナは、外部能動部品を一切不要にし、高周波フロントンエンドシステムの設計を『プラグ・アンド・プレイ』なソリューションへ簡素化します。この投入で、STB(セットトップ・ボックス)、統合デジタルTV、PCカード・レシーバ、その他の携帯デバイスなどをターゲットとしたインフィニオンの先導的なマルチメディア製品ラインナップが一段と充実します。」との記載があること、
(4)株式会社ワークビットのサイト中の「製品紹介」の項目(http://www.workbit.co.jp/products/notetvlite.html)中に、「TVチューナー内蔵ビデオキャプチャーカード『Note TV Lite』」の見出しの下、「製品の概要と特徴Note TV Liteはソフトウェアエンコードに対応したTVチューナ内蔵ビデオキャプチャーカードです。 特徴 シリコンチューナー採用によりローコスト化を実現(後略)」との記載があること及び、
(5)マイクロテック株式会社のサイト中の「半導体製品案内 メーカー一覧」の項目(http://mswn.microtek.co.jp/product/semiconductor/index.html)中に、「マイクロチューン シリコンチューナーIC、RFモジュール、アップストリームアンプ」との記載があること、
などからも充分に裏付けられるものである。
そうすると、本願商標をその指定商品中、「Integrated circuits(ICs)」について使用するときは、取引者、需要者は、それが「(デジタル)放送信号を受信することができるシリコン等を用いてなる集積回路(チップ)」であること、すなわち、商品の品質を表示したものと理解するにとどまり、自他商品の識別標識とは認識し得ないものというべきであるから、結局、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標といわなければならない。
また、本願商標は、これを前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであり、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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