1 本願商標
本願商標は、「ぬれ味一番」の文字を標準文字で横書きしてなり、第30類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成16年10月6日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶理由に引用した登録第1510594号商標(以下「引用商標」という。)は、「ぬれ」の文字を縦書きしてなり、昭和51年12月8日登録出願、第30類「甘納豆」を指定商品として同57年4月30日に設定登録がされ、その後、平成4年5月28日及び同13年11月13日に商標権の存続期間の更新登録がさなれ、さらに、指定商品については、同14年10月2日に第30類「甘納豆」とする指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標は、上記1のとおり、「ぬれ味一番」の文字を横書きしてなるものであるところ、構成各文字は、同じ書体、同じ大きさ、同じ間隔で外観上まとまりよく一体に構成され、これより生ずる「ヌレアジイチバン」の称呼も、よどみなく一連に称呼できるものである。
そうとすると、上記構成からなる本願商標にあっては、これを「ぬれ」と「味一番」の各文字に分離して把握されるものとみるよりは、その構成全体をもって、一体不可分の一種の造語として認識し把握されるとみるのが自然である。
してみれば、本願商標からは、その構成文字に相応して「ヌレアジイチバン」の称呼のみを生ずるというべきである。
他方、引用商標は、上記2のとおり、「ぬれ」の文字を縦書きしてなるものであるから、その構成文字に相応して、「ヌレ」の称呼が生ずるものである。
そこで、本願商標より生ずる「ヌレアジイチバン」の称呼と、引用商標より生ずる「ヌレ」の称呼とを比較するに、その音構成において明らかな差異を有するものであるから、両者は称呼上相紛れるおそれはないものである。
また、本願商標は、特定の観念を生じない造語と判断するのが相当であるから、両者は観念上比較し得ないものであり、かつ、それぞれの構成よりみて外観上十分に区別し得るものである。
してみれば、本願商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれについても類似しない商標といわざるを得ない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当ではなく、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。