Trademark Appeal Case
著名商標と出所の混同
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年異議第90629号 |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4228159号商標(以下「本件商標」という。)は、「LEONARDO VALENTINO」の欧文字を横書きしてなり、平成8年5月7日に登録出願、第25類「履物」を指定商品として、同10年12月2日に登録査定、同11年1月8日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立の理由(要点)
(1)商標法第4条第1項第15号について
本件商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)が永年使用して需要者及び取引者間において周知著名となっている「LEONARD」と類似するばかりでなく、申立人の著名なブランドの別ラインと誤認され、本件商標を指定商品に使用すると、出所の混同を生ずるおそれがあるため、商標法第4条第1項第15号に該当する。
(2)商標法第4条第1項第19号について
本件商標は、申立人のブランド「LEONARD」の著名性に只乗りし、需要者に「LEONARD」のサブブランドと誤認させ商標権者を申立人のライセンシーであるが如く誤認させて、不当に利益を得、また、申立人やライセンシーであり、輸入元である三共生興株式会社に損害を加える目的のもとに登録出願されたものであるから、商標法第4条第1項第19号に該当する。
(3)商標法第4条第1項第7号について
商標権者が、本件商標を使用することは、商標法の維持発展せんとする健全な商標秩序を害し、国際信義に反するものである、したがって、本件商標は、公序良俗に反し、商標法第4条第1項第7号に該当する。
(4)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、「LEONARD」の文字からなる(あるいは含む)引用商標(登録第4212371号商標及び登録第2382423号商標)と類似し、指定商品も共通にするから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
3 取消理由の通知
当審は、平成18年2月8日付け取消理由通知書をもって、商標権者に対し、相当の期間を指定して意見書を提出する機会を与え、本件商標の登録は、商標法第43条の3第2項の規定に基づき、取り消すべきものと認める旨通知した(通知書発送日同年3月15日)。
理由の要旨は次のとおりである。
(1)申立人の提出に係る甲各号証によれば、「LEONARD」の文字よりなる商標(以下「引用商標」という。)は「レオナール」と称されて、申立人が主に被服、かばん類、袋物、傘等について使用している商標であり、申立人は、引用商標を付した商品を我が国においては、三共生興株式会社を通じて1973年より全国のデパートなどに商品展開し、この取引は、本件商標の登録出願の日前から登録査定時及び現在においても継続しているものと認められる(甲第1号証、同第4号証ないし7号証)。
引用商標を付した申立人の商品は、世界各国において販売されているばかりでなく、我が国においては、世界のブランド大全集’97、世界の一流品大図鑑’94’96及び同’97、The一流品’96、The一流品(95NEW MODEL)においても紹介されている(甲第8号証ないし13号証)。
また、引用商標は、各種新聞や雑誌等多数に広告をしたり紹介されているものである(甲第14号証ないし98号証)。
以上の事実によれば、引用商標は、申立人の業務に係る前記被服等の商標として、本件商標の登録出願時においては既に、我が国におけるこの種商品の取引者・需要者の間において広く知られていたものと認めることができ、その著名性は登録査定時においても継続していたものということができる。
(2)本件商標は、上記のとおりの構成からなるところ、前記周知著名な商標「LEONARD」を含むものであって、そして、本件商標の指定商品は、いわゆるファッション関連商品である点において引用商標の商品と互いに取引者、需要者等を共通にして使用されることが多い実情からみれば、本件商標の指定商品は、申立人の業務に係る商品と密接な関係にあるものである。
(3)以上を総合してみれば、本件商標は、引用商標と極めて紛らわしい「LEONARDO」の文字を含む構成からなるものであるから、商標権者が本件商標をその指定商品について使用するときは、これに接する取引者・需要者をして、申立人が被服等に使用する著名な引用商標を想起させ、該商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものである。
4 商標権者の意見
上述した取消理由の通知に対し、商標権者は意見書を提出していない。
5 当審の判断
本件商標の登録は、上述した取消理由により、商標法第4条第1項第15号に違反してされたと認められるから、同法第43条の3第2項の規定に基づき、取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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