Trademark Appeal Case
造語と既成語の称呼類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2005−90278(T2005−90278/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
第1 本件商標
本件登録第4843829号商標(以下「本件商標」という。)は,「GENIUS」の文字を標準文字で書してなり,平成15年3月17日に登録出願,第25類「被服」を指定商品として,平成17年3月4日に設定登録されたものである。
第2 登録異議の申立ての理由
1 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4679692号商標(以下「引用商標」という。)は,「JEENYUS」の文字を標準文字で書してなり,2001年8月30日にアメリカ合衆国を第一国とするパリ条約第4条に基づく優先権を主張して,平成14年2月8日に登録出願,第25類「被服,運動用特殊衣服,スノーボード用ブーツその他の運動用特殊靴」及び第28類「スノーボード,スノーボード用ビンディング,スノーボードリーシュ,スノーボードケース,その他のスノーボードの部品及び付属品,その他の運動用具」を指定商品として,平成15年6月6日に設定登録されたものである。
2 申立人の主張の要旨
申立人は,その理由を以下のように述べ,証拠方法として,甲第1号証ないし甲第10号証を提出した。
(1)本件商標と引用商標の称呼は,同一であり,その指定商品においても抵触するものであるから,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)引用商標は,世界的に著名なスノーボーダーであるケビン・ジョーンズとタラ・ダキデスが,2002年より創作したブランドであり,商品「スノーボード」はもとより,それに関連する「ティーシャツ」「パーカー」「帽子」等々の商品に広く使用され,我が国でも,全国的に広く販売され結果,「ジーニアス」ブランドとして親しまれているものであるところ,これと類似する本件商標は,商標法第4条第1項第15号に該当する。
(3)引用商標は,世界的に著名なスノーボーダーであるケビン・ジョーンズとタラ・ダキデスが,2002年より創作したブランドであり,商品「スノーボード」はもとより,それに関連する「ティーシャツ」「パーカー」「帽子」等々の商品に広く使用され,我が国でも,全国的に広く販売され結果,「ジーニアス」ブランドとして親しまれているものであるところ,これと類似する本件商標を登録する行為は,引用商標の信用を不当にフリーライドするものであるから,本件商標は,商標法第4条第1項第7号及び同第19号に該当する。
(4)以上のとおり,本件商標の登録は,商標法第43条の2の規定により,取り消されるべきものである。
第3 取消理由通知
本件商標は,前記第1のとおり,「GENIUS」の文字を書してなるものであるから,これより「ジーニアス」の称呼が生ずるものであり,「天才」などを意味する英単語と認められる(甲第9号証及び甲第10号証)。 これに対して,引用商標は,前記第2「1」のとおり,「JEENYUS」の文字を書してなるものである。そして,該「JEENYUS」の文字は,特定の読みを持たない造語を表したと理解されるものであるところ,甲第3号証,甲第4号証及び甲第8号証(ただし,本件商標の査定日である平成17年2月18日以降に発行されたものを除く。)によれば,引用商標は,本件商標の査定時までに,「ジーニアス」の片仮名表記と共に,申立人の業務に係るスノーボード及びTシャツ,帽子等について使用され,スノーボードの愛好者である若者を中心にある程度知られていたと見るのが相当である。
そうすると,引用商標に接する需要者は,引用商標を「ジーニアス」と称呼して,商品の取引に当たる場合も決して少なくないというべきであるから,引用商標は,これより「ジーニアス」の称呼をも生ずるものといわなければならない。
してみれば,本件商標と引用商標とは,「ジーニアス」の称呼を同一にする類似する商標というべきである。
また,本件商標の指定商品は,引用商標の指定商品中に含まれるものである。
したがって,本件商標の登録は,商標法第4条第1項第11号に違反してされたものと認められる。
第4 商標権者の意見
審判長は,商標権者に対し,前記第3の商標登録の取消理由を通知し,相当の期間を指定して意見を述べる機会を与えたが,商標権者に述べるところがなかった。
第5 当審の判断
本件商標は,前記第1のとおり,「GENIUS」の文字を書してなるものであるから,これより「ジーニアス」の称呼を生ずるものである。
これに対し,引用商標は,前記第2「1」のとおり,「JEENYUS」の文字を書してなるものであるところ,該「JEENYUS」の文字は,造語を表したと理解されるものであって,甲第3号証,甲第4号証及び甲第8号証(ただし,本件商標の査定日である平成17年2月18日以降に発行されたものを除く。)によれば,引用商標は,本件商標の査定時までに,「ジーニアス」の片仮名表記と共に,申立人の業務に係るスノーボード及びTシャツ,帽子等について使用され,スノーボードの愛好者である若者を中心にある程度知られていたと見るのが相当であるから,引用商標に接する需要者は,引用商標を「ジーニアス」と称呼して,商品の取引に当たる場合も決して少なくないというべきであって,引用商標は,これより「ジーニアス」の称呼をも生ずるものというべきである。
してみれば,本件商標と引用商標とは,「ジーニアス」の称呼を同一にする類似する商標というべきであり,また,本件商標の指定商品は,引用商標の指定商品中に含まれるものであるから,本件商標の登録は,商標法第4条第1項第11号に違反してされたものというべきである。
したがって,申立てに係るその余の理由について論及するまでもなく,本件商標は,商標法第43条の2の規定により,その登録を取り消すべきものである。
よって,結論のとおり決定する。
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