結論テキスト
本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての商標登録を維持する。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 平成10年異議第91296号 |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第4116047号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第25類「被服,帽子,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、平成7年12月28日登録出願、同10年2月20日に設定登録されたものである。
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する、平成6年商標登録願第95839号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着」を指定商品として、平成6年9月21日に登録出願されたものである。そして、本件商標は、申立人の先願に係る引用商標と類似するものであり、かつ、その指定商品も同一又は類似するものであるから、本件商標の登録は、商標法第8条第1項に違反するので、同法第43条の2第1号の規定により、その登録は取り消されるべきであると主張し、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第6号証(枝番号を含む。)を提出した。
当審において、商標権者に対し、平成18年2月10日付け取消理由通知書をもって通知した本件商標の取消理由は、以下のとおりである。
(1)本件商標の商標権は、商標登録の無効審判(審判番号2003−35064)により、その指定商品中の「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着」について無効とすべき旨の審決がされ、平成16年10月1日にその確定審決の登録がされているものである。
(2)申立人の引用商標は、別掲(2)に表示したとおりの構成よりなり、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着」を指定商品として、平成6年9月21日に登録出願されたものである。
そして、引用商標は、同16年2月27日に商標登録第4751422号として、設定登録がなされているものである。
申立人は、本件商標は、先願に係る引用商標と類似するものであり、かつ、その指定商品も同一又は類似するものであるから、本件商標の登録は、商標法第8条第1項に違反する旨主張した。
(3)そして、審理するに、特許庁備え付けの商標登録原簿の記載によれば、本件商標の指定商品中の一部「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着」について、商標登録を無効にすべき旨の審決が確定し、その登録が、平成16年10月1日になされていることは、前記のとおりである。
また、その無効が確定した当該指定商品の範囲は、申立人の引用商標に係る指定商品の範囲と同一商品と認められる。
しかして、登録異議の申立て(商標法第43条の2)は、登録処分の適否についての判断を行うものであって、本件商標が商標法第8条第1項に違反したか否かの判断は査定時にあり、加えて、取消決定が確定したときは、当該商標権が権利の設定時にさかのぼって存在しなかったものとみなされるものと解される(商標法第43条の3)。
そうとすれば、本件商標が商標法第8条第1項の規定に違反して商標登録されたものであるか否かは、本件商標の登録査定時(通知書では「平成16年2月3日」として通知したが、誤記であり、正しくは「平成9年12月4日」である。以下同じ。)を基準として判断すべきであることは明らかである。
なお、同法第8条第3項は、先願の商標登録出願が事後的になかったものとみなされる場合を規定したものであって、同条第1項違反の判断基準を定めたものでないことはいうまでもない。
したがって、本件商標の登録査定時(平成9年12月4日)の指定商品は、前記のとおり、「被服,帽子,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」であったから、たとえ、その後の平成16年10月1日に、本件商標の指定商品中の「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着」について、商標登録を無効にすべき旨の審決が確定したとしても、その商標登録が、商標法第8条第1項に違反しているとする本件商標の登録査定時(平成9年12月4日)には、「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着」の商品は、存在していたものといわなければならない。
(4)そこで、両商標の類否について判断するに、本件商標は、別掲(1)のとおり、頭部に羽根飾りを冠し、頸部にも飾りをつけた右向きのインディアンを描いた図形よりなるものである。
これに対し、引用商標は、別掲(2)のとおり、頭部に羽根飾りを冠し、頸部にも飾りをつけた右向きのインディアンを黒塗りで描いた図形よりなるものである。そして、黒塗りの羽根飾りの中央に筆記体で「Indian」の欧文字を横書きで表し、該インディアン図形の下に「MOTOCYCLE」の欧文字を横書きした構成よりなるところ、上記黒塗りのインディアンの図形部分も、独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものと判断するのが相当である。
そこで、本件商標と引用商標との図形部分を比較するに、両商標は、前記のとおり、頭部に羽根飾りを冠し、頸部にも飾りをつけた右向きのインディアンの図形を表してなるものであり、引用商標が黒塗りで描かれたことを除けば、本件商標とインディアン図形の特徴において、構成の軌を一にするものであり、酷似するものといえるから、両商標は、時と所を異にした場合は、外観上互いに相紛れるおそれのある商標といわなければならない。
そして、両商標は、前記したとおり、インディアンの特徴をとらえて描かれてなるものであるから、これよりは、「インディアン」の称呼及び「北米原住民」の観念を生ずるものと認められる。
してみると、本件商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれの点を総合勘案しても、互いに相紛れるおそれがあり、取引者、需要者が取引の場において、その商品の出所を混同するほどに類似している商標といわなければならない。
また、本件商標の指定商品中「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着」は、引用商標の指定商品と同一の商品である。
さらに、本件商標の登録出願日は、平成7年12月28日であり、一方、引用商標の登録出願日は、平成6年9月21日であるから、本件商標の登録出願が引用商標の登録出願より後になされたものであることは、明らかである。
したがって、本件商標は、商標法第8条第1項に違反して登録されたものといわざるを得ない。
本件商標について、上記3の取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者は、何ら意見を述べるところがない。
本件商標についてした先の取消理由は、妥当なものと認められる。
したがって、本件商標の指定商品中、結論掲記の商品についての登録は、商標法第8条第1項に違反してなされたものであるから、同法第43条の3第2項により、その登録を取り消すべきであり、本件登録異議の申立てに係るその余の商品については、その登録を取り消すべき理由がないから、同法第43条の3第4項により、登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり、決定する。
Next Action
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