Trademark Appeal Case
欧文字造語の類否判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2005−90483(T2005−90483/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4872680号商標(以下「本件商標」という。)は、「COLORX」の欧文字を標準文字で書してなり、2003年7月14日アメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成16年1月6日に登録出願、第3類「船舶・自動車・航空機の外装用つや出し剤・つや出しワックス,その他のつや出し剤」を指定商品として、同17年6月17日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申し立ての理由の要点
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、「CLOROX」の欧文字を横書きしてなり、平成6年11月11日に登録出願、第3類「せっけん類,さび除去剤,つや出し剤,洗濯用漂白剤」を指定商品として、同10年5月15日に設定登録された登録第4144482号商標(以下「引用商標」という。)と、商標において類似するものであり、また、両者の指定商品も同一又は類似するものである。
したがって、本件商標は商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第10号及び同第15号について
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、1913年にアメリカ合衆国カリフォルニア州において創業された「洗濯用漂白剤、洗剤」等の製造・販売に係る老舗企業であり、引用商標「CLOROX」は、申立人の商号の略称であるとともに、同社の最も重要なブランドである。また、その製造・販売に係る商品は世界中に輸出されており、本件商標の登録出願時(平成16年1月6日)には、取引者・需要者の間に広く知られたものとなっていた。そして、本件商標と引用商標とは外観上類似するものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同第15号に違反して登録されたものである。
(3)商標法第4条第1項第19号について
本件商標を指定商品について使用する場合、引用商標「CLOROX」の著名性に便乗しようとする不正の目的があることは明白である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に違反して登録されたものである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は「COLORX」の欧文字よりなるのに対して、引用商標は「CLOROX」の欧文字よりなるものである。
申立人は、両者の構成は、共にアルファベットの「C」「L」「R」「X」の各文字を1つ及び「O」の文字を2つの6文字からなる商標であり、その配列も酷似しているから、両者は外観上類似する商標である、と主張している。
しかしながら、両者のアルファベットの配列は、語頭の「C」の文字及び語尾における「X」の文字の配列を同じくするものの、前者の中間の「OLOR」の文字と後者の中間の「LORO」の文字は、全ての配列を異にするものであり、この点に関する申立人の主張は認め難いところである。
また、本件商標を構成する「COLORX」の文字中の「COLOR」の文字部分は、「色、色彩」を意味するよく知られた英語で「カラー」と読まれるのに対して、引用商標を構成する文字中の「CLO」の文字部分は、「閉じる」等の意味合いにおいてよく知られた英語「close」が「クローズ」と読まれることから「クロ」と読まれるものとみるのが相当である。 そうすると、本件商標よりは「カラーエックス」又は「カラークス」の称呼を生じるものと認められるのに対して、引用商標よりは「クロロックス」の称呼を生じるものと認められる。
そうとすれば、両者は上記したとおり、それぞれのアルファベットの配列の差違に加えて、それぞれより生ずる称呼上の差違等により、両者を時と処を異にして離隔的に観察した場合、取引者・需要者をして、外観上彼此見誤るおそれはないとみるのが相当である。
さらに、両者は、特定の語義若しくは意味合いを有しない一種の造語と判断するのが相当であるから、観念上比較し得ないものであり、また、両者の称呼は上記したとおりであるから、称呼上も区別し得るものである。
してみれば、本件商標と引用商標は、その外観、称呼及び観念のいずれからみても十分に区別し得る商標であるから、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではない。
(2)商標法第4条第1項第10号及び同第15号について
申立人が、引用商標の周知・著名性を立証するために提出した甲第3号証ないし甲第6号証は、いずれも英文によるものであって訳文の添付がない。 また、この程度の証拠資料をもってしては引用商標の周知・著名性を立証するに不十分であるといわざるを得ない。
さらに、上記したとおり、本件商標と引用商標は、その外観、称呼及び観念のいずれからしても十分に区別し得る商標である。
してみれば、商標権者が本件商標をその指定商品について使用した場合、当該商品が申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生ずるおそれはない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同第15号に違反して登録されたものではない。
(3)商標法第4条第1項第19号について
申立人の提出に係る甲第3号証ないし甲第6号証によっては、引用商標の周知・著名性を立証するに不十分であること上記したとおりである。
そして、商標権者が本件商標を使用する行為に不正の目的があったとは認められないところである。
してみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に違反して登録されたものではない。
(4)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号、同第15号及び同第19号のいずれにも違反して登録されたものではない。
よって、本件商標は商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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