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結論

敗訴(請求棄却)

第4条第1項第10号・第4条第1項第15号「著名文字商標と図形商標の類似」の商標審決・判断理由(審判番号:異議2005−90512(T2005−90512/J7)|登録維持)

審判番号
異議2005−90512(T2005−90512/J7)
審判種別
異議

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
著名文字商標と図形商標の類似
適用条文
第4条第1項第10号・第4条第1項第15号
指定商品・役務の区分
第18類・第21類・第25類
最終結論
登録維持(敗訴(請求棄却))

この審決(審判異議2005−90512(T2005−90512/J7)・異議)は、本件商標について、商標法第4条第1項第10号・第4条第1項第15号への該当性が争われた事例です。主な争点は「著名文字商標と図形商標の類似」です。指定商品・役務は第18類・第21類・第25類に属します。特許庁は「登録第4876632号商標の商標登録を維持する」と判断しました(登録維持)。他人の周知・著名な商標と出所混同を生じるおそれがないか、出願前に使用状況まで含めて確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第4876632号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4876632号商標(以下「本件商標」という。)は,平成16年9月28日に登録出願,後掲(1)のとおりの構成よりなり,第18類,第21類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同17年7月1日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

(1)本件商標は,昭和45年7月23日に登録出願,後掲(2)のとおりの構成よりなり,商標登録原簿記載の商品を指定商品として,同47年11月30日に設定登録,その後,指定商品の書換登録があった結果,第6類,第9類,第16類,第19類及び第20類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品とする登録第990000号商標(以下「引用商標1」という。),昭和46年3月26日に登録出願,後掲(2)のとおりの構成よりなり,商標登録原簿記載の商品を指定商品として,同57年4月30日に設定登録,その後,指定商品の書換登録があった結果,第9類,第15類,第25類及び第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品とする登録第1509661号商標(以下「引用商標2」という。),昭和53年6月27日に登録出願,「アップル」の片仮名文字と「APPLE」の欧文字とを上下二段に横書きしてなり,商標登録原簿記載の商品を指定商品として,同60年4月23日に設定登録,その後,指定商品の書換登録があった結果,第6類,第9類,第14類,第18類,第21類,第22類,第25類及び第26類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品とする登録第1760787号商標(以下「引用商標3」という。)及び平成3年11月1日に登録出願,「apple」の欧文字を横書きしてなり,第19類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同9年11月14日に設定登録された登録第4080817号商標(以下「引用商標4」という。)の各商標と類似する商標であり,また,本件商標の指定商品と引用各商標の指定商品とは,同一又は類似の商品であるから,商標法第4条第1項第10号及び同第11号に違反して登録されたものであって,その登録は,取り消されるべきものである。

(2)また,登録異議申立人(「アップル コープス エス アー」及び「アップル コープス リミテッド」,以下「申立人」という。)は,引用商標1及び引用商標2のほか「APPLE」の欧文字を横書きしてなり,昭和63年11月2日に登録出願,商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,平成5年3月31日に設定登録,その後,指定商品の書換登録があった結果,第9類及び第16類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品とする登録第2511520号商標(以下「引用商標5」という。),「APPLE」の欧文字を横書きしてなり,昭和63年11月2日に登録出願,商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,平成6年6月29日に設定登録,その後,指定商品の書換登録があった結果,第9類及び第15類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品とする登録第2676724号商標(以下「引用商標6」という。)の商標を所有しており,また,「録音済みテープ・録音済みコンパクトディスク及びその他のレコード,楽器」に後掲(2)の構成よりなる商標(以下「引用商標7」という。)を使用している。そして,これら引用商標1,2,5,6,7の各商標は,申立人の商標として,世界的に著名なロックバンド「The Beatles(ザ・ビートルズ)」(以下「ビートルズ」という。)や各メンバーのソロ作品の楽曲を録音したCDやレコード等に永年にわたり継続使用されてきた結果,世界的に著名な商標として認識されているところ,本件商標は,引用商標5,6及び7の申立人の周知・著名表示にただ乗りし,当該表示を希釈化するおそれがあり,申立人が複合企業体の中心的な会社であって多角経営を行う実情に照らせば,本件商標をその指定商品等に使用された場合には,申立人又は申立人と経済的又は組織的に何らかの関係がある者の業務にかかる商品であるかのごとく誤認され,その出所について混同を生ずるおそれがある。

したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであり,その登録は,取り消されるべきものである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第10号及び同第11号について

本件商標は,後掲(1)のとおりの構成よりなるところ,その構成は,機械的に作図されたように看取される2枚の葉を付けた果実様の図形よりなるものであって,これよりは,特定の果実を現したものと見ることができないから,格別の称呼及び観念は,生じないものというを相当とする。

これに対し,引用商標1及び引用商標2は,後掲(2)のとおり,りんごを横から写真撮影したと認められる写実的な「りんごの図」よりなるものであるから,これよりは,「リンゴ」の称呼,観念を生ずるものであり,また,引用商標3及び引用商標4は,前記したとおりであるから,それぞれの構成文字に相応して「アップル」の称呼及び「リンゴ」の観念を生ずると認められるものである。

そうとすると,本件商標より,その構成に係る図形が「りんご」であるとして,本件商標から「リンゴ」又は「アップル」の称呼及び「リンゴ」の観念を生ずるとし,その上で本件商標と引用各商標とが類似するものであるとする申立人の主張は,採用することができない。

また,本件商標と引用商標1及び引用商標2とが外観上やや近似するところがあるとしても,対比する両商標の称呼及び観念に明白な差異が認められ,その明白な差異が外観上の近似性を凌駕するものというべきであるから,両商標は,外観上も相紛れるおそれがないものといわざるを得ない。

したがって,本件商標と引用各商標とは,その外観,称呼及び観念のいずれの点より見ても,非類似の商標であるというべきである。

したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第10号及び同第11号に該当するものではない。

(2)商標法第4条第1項第15号について

申立人より提出された証拠によれば,申立人中の「アップル コープス リミテッド」がビートルズに関するすべての収入の管理をする会社として1968年に設立され,今日まで営業活動を継続していること,及び,ザ・ビートルズが1962年にレコードデビューして以来,1970年に解散するまで数多くのヒット曲を出し,かつ,1966年に来日したこともあって,本国のイギリス,そして,日本はもとより世界的人気を得て「20世紀を代表するロックグループ」であることは,認められるとしても,提出に係る証拠によっては,「APPLE」の文字よりなる引用商標5及び引用商標6,また,後掲(2)のとおりの「りんごの図」よりなる引用商標7が,申立人の業務に係る商品を表示するものとして,本件商標の登録出願時に広く知られていたものと認められないし,さらに,本件商標は,前記(1)で認定・判断したとおりの商標として把握・認識されるものであり,引用各商標とは,何ら相紛れるおそれのない非類似の商標というべきであるから,本件商標をその指定商品に使用した場合,これよりは,申立人の引用各商標を連想・想起することはなく,本件商標は,商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものとは,認められない。

したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。

(3)結び

以上のとおり,本件商標は,商標法第4条第1項第10号,同第11号又は同第15号のいずれにも違反して登録されたものでないから,同法第43条の3第4項の規定に基づき,その登録を維持すべきものである。

よって,結論のとおり決定する。

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