Trademark Appeal Case
称呼の要部抽出の可否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2005−90543(T2005−90543/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4880756号商標(以下「本件商標」という。)は、「コラゲテクト」の片仮名文字と「COLLAGE TECHTO」の欧文字とを二段に横書きしてなり、平成16年7月14日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同17年6月10日に登録査定、同年7月15日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)引用商標
登録異議申立人持田製薬株式会社(以下「申立人」という。)は、以下の3件の登録商標を引用している(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)。
(a)登録第2120276号商標は、「コラージュ」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和54年1月17日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成元年3月27日に設定登録され、同11年4月20日に商標権の存続期間の更新登録がなされているものである。
(b)登録第2318621号商標は、「コラージュ」の片仮名文字と「Collage」の欧文字とを二段に横書きしてなり、平成元年1月31日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同3年6月28日に設定登録され、その後、平成13年4月11日に指定商品を第3類及び第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする書換登録がなされているものである。
(c)登録第2413569号商標は、蔓草からなる図形の上部に、「Collage」の欧文字を表し、その下に「コラージュ」の片仮名文字を小さく配した構成よりなり、平成元年1月31日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同4年5月29日に設定登録され、その後、平成14年5月29日に指定商品を第3類及び第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする書換登録がなされているものである。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標構成中の「COLLAGE」の文字は、「(貼り合せの意)近代絵画の技法の一、貼付け絵」の意味を有する語として一般に知られている語であることから、本件商標に接した需要者・取引者は、「COLLAGE」の部分より「コラージュ」の観念を想起し、単に「コラージュ」とのみ称呼される可能性がある。
したがって、本件商標は、「コラージュ」等の文字を含む引用商標とは観念・称呼において相紛らわしく、相互に類似する商標であり、指定商品も同一又は類似するものである。
(3)商標法第4条第1項第15号について
申立人は、引用商標と同一の商標を長年にわたって盛大に使用し続けた結果、「コラージュ」、「Collage」、「COLLAGE」の文字を含むコラージュ商標は遅くとも、本件商標の登録出願時には、申立人の製造・販売する商品を表示するものとして需要者・取引者の間で広く認識された著名商標となっている(甲第15号証ないし甲第161号証)。
このことは、無効2003−35264号審決においても認められているところである(甲第26号証)。
(4)したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、前記したとおりの構成からなるところ、「COLLAGE」の文字と「TECHTO」の文字とは、半文字程度の間隔をもって外観上まとまりよく一体的に表現されており、その読みを特定したものと無理なく理解される片仮名文字部分から生ずる「コラゲテクト」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものであって、他に構成中の「COLLAGE」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見い出せない。
そうとすれば、本件商標は、該構成文字全体に相応して「コラゲテクト」の称呼のみを生ずるものであって、欧文字の前半部分のみを捉えて、「コラージュ」の称呼が生ずることはないものといわなければならない。
してみれば、本件商標から単に、「コラージュ」の称呼及び観念をも生ずるものとし、そのうえで、本件商標と引用商標とが称呼及び観念において類似するものとする申立人の主張は採用できない。
その他、本件商標と引用商標とを類似するものとすべき特段の理由は、見出せない。
したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標である。
(2)商標法第4条第1項第15号について
上記したとおり、本件商標と引用商標とは、十分に区別し得る別異の商標というべきものであるから、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして引用商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人又は同人と経済的もしくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
なお、申立人は、審決例を挙げているが、該審決で争われた商標は、「BIO COLLAGE/バイオコラージュ」の構成からなる商標であり、該審決においても述べられているように、「BIO/バイオ」の文字は、「バイオテクノロジー(biotechnology)」(生命技術、生物工学)の略語であって、「BIO/バイオ」技術を利用した商品が開発されていること及び「BIO/バイオ」の語を除けば、他の綴り字及び称呼を引用商標と全く同じくするものであることから導かれた結論であって、本件とは事案を異にするものというべきであるから、上記認定に影響を及ぼすものとは認められない。
(3)むすび
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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