Trademark Appeal Case
称呼の要部抽出の可否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2005−90556(T2005−90556/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4882193号商標(以下「本件商標」という。)は、「WHOLE FOOD」の欧文字と「ホールフード」の片仮名文字とを二段に横書きしてなり、平成16年12月3日に登録出願、第16類及び第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同17年7月22日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由の要点
(1)引用商標
登録異議申立人ホール フーズ マーケット アイピー リミテッド パートナーシップ(以下「申立人」という。)の引用する登録第4690147号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成13年9月25日に登録出願、第3類、第5類、第16類、第29類、第30類、第31類、第32類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同15年7月11日に設定登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標からは「ホールフード」の称呼を生ずるものである。
他方、引用商標構成中の「WHOLE FOODS MARKET」の文字は、その全体より生ずる「ホールフーズマーケット」の称呼がやや冗長であり、前記文字中の「MARKET」の語は、商品の販売場所を表す語として認識されているものであるから、自他商品識別力の弱い語であり、しかも、申立人の名称及び申立人の経営するマーケットは、「ホールフーズ」の呼び名で特定されている。したがって、引用商標からは、単に「ホールフーズ」の称呼をも生ずるものである。
したがって、本件商標と引用商標とは、語尾音の「ド」と「ズ」が相違するにすぎない称呼上類似の商標であり、本件商標の指定商品中の第16類「印刷物」と引用商標の指定商品中の第16類「印刷物」とは同一である。
(3)商標法第4条第1項第15号について
申立人は、米国、カナダ及び英国合わせて181店舗を展開するインターナショナルチェーンである(甲第3号証及び同第4号証)。2003年度の年商は31億4860万ドル(約3463億円)で、スーパーマーケット業界では22位にランクされている(甲第4号証)。また、「印刷物」のみについても、2004年には、195万ドル(約2億円)もの売上となっている。我が国においては、申立人のスーパーマーケットは開店されていないが、情報伝達技術の発達、交通手段の発達した今日では、流通の分野にかかわる者ばかりでなく、海外旅行等で特に米国へ行った者、その他外国に関心がある者等の間では、「ホールフーズ/WHOLE FOODS」は、極めて著名なスーパーマーケットの名称となっている。
よって、本件商標がその指定商品中の第16類の指定商品に使用された場合には、引用商標と出所の誤認、混同を生ずるおそれのあることは明らかである。
(4)したがって、本件商標は、その指定商品中の第16類の指定商品について、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、前記したとおりの構成からなるものであるから、その構成文字に相応して「ホールフード」の称呼を生ずるものである。
他方、引用商標は、別掲に示したとおりの構成からなるところ、その構成中の「WHOLE FOODS MARKET」の文字は、外観上まとまりよく一体的に構成されており、これより生ずると認められる「ホールフーズマーケット」の称呼も格別冗長というべきものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものであって、他に、構成中の「WHOLE FOODS」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見い出せない。
そうとすれば、引用商標は、該構成文字全体に相応して「ホールフーズマーケット」の称呼のみを生ずるものであって、単に「ホールフーズ」の称呼が生ずることはないものといわなければならない。
してみれば、引用商標から単に「ホールフーズ」の称呼をも生ずるものとし、そのうえで、本件商標と引用商標とが称呼において類似するものとする申立人の主張は採用できない。
その他、本件商標と引用商標とを類似するものとすべき理由は、見い出せない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(2)商標法第4条第1項第15号について
(1)のとおり、本件商標と引用商標とは、十分に区別し得る別異の商標というべきものであるばかりでなく、申立人の提出に係る証拠をもってしては、本件商標の登録出願時において、引用商標が申立人の業務に係る商品を表す商標として、取引者・需要者の間に広く認識されていたものと認めることはできない。
してみれば、商標権者が本件商標をその指定商品中の第16類の指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして、引用商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人又は同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
(3)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
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